生まれた場所はスラム。子どもの可能性を引き出す、新校舎開校へ

　

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

　　　　　　電話を使って、オンライン授業

 

 

 

 

 

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皆様へ

 

 

お陰様で私たちは元気にしております。住まいをキューナ幼稚園に移し、その中での生活にもなれて、住めば都と楽しんでいます。

ケニアもナイロビのロックダウンを3週間前に解き、感染者は急増しています。感染し、回復した人々も多いことが希望です。しかし、スラムなどでは、「コロナなど存在しない、なぜコロナを使って我々を苦しめるのだ」という考えが広がっています。またマスクをしない人々が多くいます。

60歳以上は外出を自粛するようにと言われています。

 

マイマヒウへ行けるようになったのですが、マイマヒウの町の人々が全くコロナに対して深刻ではなく、マスクをしている人たちが少ないとスタッフからの報告があり、私たちは、自分の車での移動ですが、やはり今回はまだマイマヒウへは行かないことにしました。現場のスタッフとの連絡を取りながら、やるべきことをやっています。

 

ケニア政府は公立学校の教師たちには給与を支払っています。彼らはロングホリデーと言って全く何もしていません。私立学校への国からの支援は全くなく、どこも自力での生き残り作戦に取り組んでいます。

多くのスタッフは解雇されています。教師たちも少数だけのこして、インターネットの授業をしたり、運動場を畑に変えて作物を作り、それを売って教師の給与に充てるなど、様々です。

 

コイノニアの教師は全員残って電話クラスを続けています。来週で今学期を終了します。マイマヒウに残っている職員3名は運動場にまいた豆の借り入れに忙しくしています。これを売るつもりです。また、羊が7匹いるのですが、6匹を売って牛を飼い、牛を育ててこれをまた売る。という計画もあります。とにかくできることをしてサバイブしなければなりません。

 

このような中、私立学校であるコイノニアおよびキューナ幼稚園の運営費は、日本の皆様からの寄付に助けられています。学校が休校のため、運営費に充てていた授業料は減額せざるを得ず、先生・スタッフたちのお給料、校舎の維持、ソーイングスタッフへの支払いなどに使わせていただきました。

日本の方々の献金によってスタッフの生活が守れらていることを心から感謝しています。もちろん給料は30％から４０％カットですが、誰一人文句も言わずに頑張ってくれています。

 

1月から全く休みなく働いていた先生たちに8月は休暇をあげたいと思っています。そして9月からまた頑張れるように。教師の仕事は息を抜く暇がないので、休暇が必要です。

 

市橋隆雄、さら

 

 

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事務局から

 

4月の緊急販売へのご協力ありがとうございました。

 

先日、市橋夫妻とzoomを使い、コイノニアの現状と今後のことについて話し合いました。

 

①コイノニアやキューナ幼稚園およびキバガレスラムのなかでは、コロナの感染者や死亡者はまだ出ていません。

 

②コイノニアは、ロックダウン後も電話回線を使い、子どもたちに教育を届けてきました。毎日の取り組みによって、これまで以上に教師と保護者の関係がより深くなり、子どもの問題を先生たちに話してくれる回数も増えました。7月末で2学期が終了し、この8月は学期休みです。（南半球なので、寒いです）

 

③校舎への電気は、ナイロビのロックダウン解除の6月末以降、電力会社に毎日掛け合い、電線がようやく先週に運ばれてきました。工事の様子は、写真、ビデオなどで記録する予定です。（皆様からの支援で、学校は休校中ですが、工事を進めて学校を整備していきます。水も少し離れたところから取り込めるように、交渉しています。）

 

④ナイロビでは公立学校が休みのため、子どもたちのドラッグ使用や妊娠が問題になってきています。先生たちの働きで、コイノニアの生徒たちは学習を続け、生活リズムを崩すことなく2学期を終えることができました。9月から始まる新学期も、コイノニアは電話を使い、キューナ幼稚園はネット配信を使い子供たちとの学びの場を続けていきたいとのことです。

 

⑤ソーイングスタッフへの工賃は、4～6月にマスクの大量注文を支援者の方から受け、払うことができました。本人たちも、モチベーションが上がり、コイノニアのグッズづくりも少しづつですがやっています。

 

⑥1月からの学校再開に向けて政府は1教室の生徒数を少なくする。トイレ1か所につき30人以下の利用。トイレの手洗い場、校舎外の手洗い場の設置などの指示がありました。

 

⑦収入を増やすために、使用していないグラウンドに豆などの農作物をまいたり、牛などを飼っています。

 

 

 

皆様から頂いた寄付や励ましの言葉がコイノニアのスタッフ、キューナ幼稚園のスタッフ、ソーイングスタッフの生活を守り、家族を守っていただいていることに市橋ご夫妻はとても感謝されておりました。

わたくしたち事務局からもお礼を申し上げます。

そして、まだ続くこれからの生活が守られていくように皆様から応援していただければと思います。

 

 

月刊誌の「婦人之友」9月号（8月10日発売）の“今日の祈り”　にさらさんが執筆されました。読んでくださると幸いです。ロックダウン中のことも書かれています。