危機感の共有

 

結婚相談NPOの影山でございます。

本日は我々がクラウドファンディングに臨んだ理由の一つ、今まさに直面している危機感の共有をさせていただきたいと思います。

 

大切な事なのでプロジェクト概要ページ(団体の課題)でも、先日のシンポジウムでもお話しさせていただいたのですが、どうしても皆さんに知っていただきたいのが、これまで行って来た障がい者婚活サポートの継続性の課題です。

 

■台所事情は火の車

 

結婚相談NPOは設立当初、一般的な相談所の相場から半額以下の費用でサービスをご提供していました。これは当初想定していた非正規雇用者が利用しやすい価格設定をギリギリまで追求した結果です。

 

ところが、障がい者の皆様からのご相談が増えてきた時、お恥ずかしながら初めて「作業所工賃」という最低賃金以下の世界を知り、当時のセンセーショナルな費用でも利用できない方がいる事に気づきました。

 

そこで、更に費用を下げる為に、どの部分のサービスを削れば継続可能か？長期戦が避けられない方向けに月会費無料のプランは実現できないか？を熟慮した結果が障がい者限定優待プラン、「パラプラン」の誕生へと繋がっています。

 

ところがパラプランは想定以上に運用コストがかかるプランでした。結果、赤字が六期かさみ、2018年の期末(8/31)時点での負債が741万円に達しました。

 

日本人の価値観からか、こういった収支をお見せするのも恥ずかしい思いはありますが、この場でも開示させていただきます。(NPOの決算書は何時でも都道府県で確認可能です。）

 

 

私は多少の赤字でも全力で挑むタイプ、どちらかというと攻めの経営者です。

それが合致して上手く行く会社もあるでしょうし、逆の会社もあるでしょう。

残念ながら、結婚相談NPOにおいては失敗だと判断せざるをえません。

 

そんな我々ですが、今年の春には日本政策金融公庫様から約500万円の追加融資を受ける事が出来ました。(この時点で負債は1,200万円を超えました）

追加融資を受けられなければ、今頃事業の縮小は避けられなかったでしょう。そして、事業の縮小＝パラプランの廃止を意味します。

 

金融マンとして当然の事ですが、融資ご担当者様も「返済の目処が立つ計画を持ってこなければ融資は無理」と仰っていましたので、パラプランを廃止せず続ける方法として、特に赤字要因だった初回の対面相談を無くす事、最後にちゃんと継続可能な事業モデルで新しい挑戦をする事を宣言させていただいており、その新事業モデルが今回のZOOM婚活になります。

私にとっては軌道に乗せる事が義務付けられているプロジェクトです。

「他に障害者婚活に熱心に取り組んでくれる事業者がいれば、そちらに任せて喜んで手を引く。」これが私の口癖でしたが、失礼ながらこれまでお任せできそうな事業者様には出会えませんでした。

それもその筈、我々が1,200万円の費用と６年の期間を費やした結果がこれなのですから、誰がやっても難しいのでしょう。

我々が歩みを停めたら、リスクをおって障害者婚活に取り組む‥似た挑戦者は当分出てこれないと思います。

 

結婚相談NPOはこれまで積極的には寄付を募って来なかったNPOです。ただし、今更ながら孤軍奮闘にこだわる事で、効果の最大化を遠ざけていた事に気づきました。

 

パラプランを継続できるのか？我々に残された猶予は限られています。そして、年内には大勢は決まるでしょう。

 

これからは自分達だけで何とかしようとせず、皆様と協力をして、我々が実働部隊として一緒に仕組みを軌道に乗せる。

そういった体制を実現する必要がありますし、今回が障がい者婚活最後の山場である事は間違いありません。

 

特に障害当事者の方とそのご家族様。

これは我々の為では無く、皆様の為のプロジェクトですので、皆様のご協力をお願い申し上げます。