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子どもの笑顔のために 虐待に至った親たちの回復を支えたい

子どもの笑顔のために 虐待に至った親たちの回復を支えたい

寄付総額

3,770,000

目標金額 1,800,000円

寄付者
243人
募集終了日
2018年12月25日

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2018年12月18日 18:29

犬山紙子さん・眞鍋かをりさん 取材レポート【前編】

 

 

左から、犬山紙子、中里晋三、森田ゆり、眞鍋かをり

 

2018年3月、東京都目黒区で5歳の女の子が両親による虐待を受けて死亡する事件が発生した。この事件を受け、5人の女性タレントがクラウドファンディングサービスReadyforと共同で立ち上げた社会的養護啓発キャンペーン「こどもギフト」が大きな反響を呼んでいる。

 

「こどもギフト」は、社会的養護に携わる6つの団体に対する寄付を呼び掛けており、キャンペーン開始から約1ヵ月で、当初の目標金額を大きく上回る総額1400万円以上の寄付を集めている。しかしそれでも、日本の社会的養護の現状からすると、まだまだ資金が足りていないというのが現実だ。

 

さらなる支援の拡大を進めるため、「こどもギフト」発起人である犬山紙子さん眞鍋かをりさんが、キャンペーン参加団体の一つである、特定非営利活動法人Living in Peace代表中里晋三、その支援先である一般社団法人MY TREEペアレンツ・プログラム代表森田ゆり氏と、社会的養護における親支援の重要性について意見を交換した。

 

構成・編集:大沼 楽(Living in Peace)

 


 

■見過ごされやすい「親支援」という視点

 

森田 みなさん、この度は「MY TREEペアレンツ・プログラム」への温かいご支援、本当にありがとうございます。

 

「MY TREEペアレンツ・プログラム」(以下、MTプログラム)は、丁寧な心理的ケアと子育てスキルの提供によって、虐待にいたってしまった親の回復を支援するプログラムです。

 

 

今年厚労省が出した「児童相談所運営指針」にて、児童相談所が相談援助活動を行う際には、まずは(児童の)家庭復帰に向けた努力を最大限に行わなければならないという方針が打ち出されました。そのためには、親の支援が欠かせません。

 

しかし実際、親の回復を支援する効果的なプログラムが実施されているかといえば、されていないというのが実情です(*1)。

 

今回のご寄付により、新たに10人の親にMTプログラムを支援することができるようになりました。ありがとうございます。

 

眞鍋 直接的な子ども支援ではない親支援は寄付が集まりづらいのではないかと心配していましたが、想像以上に多くの寄付が集まっていて私たち嬉しいです!

 

犬山 テレビで虐待のニュースを観ても、「なんて酷い親なんだ!」と怒るだけで終わってしまうことが多々あります、でもそれだと何も変わらない。その親が、なぜ虐待にいたってしまったのかを考えることが大切なんですよね。
    
私のもとにもSNSなどを通じて、親を罵倒するようなコメントが寄せられることはあります。気持ちはものすごくわかる、私も心の中で罵倒することあります。そして親の支援についての声が寄せられることは稀です。

 

中里 虐待してしまった親の支援は非常に難しいテーマなので、10人が10人賛成してくれるものではありません。それでも、これだけ多くの支援が集まっているというのは、本当にありがたい。

 

眞鍋 日本だけでなく、アメリカなど、海外からも支援が寄せられていますね!

 

中里 寄付者の方のコメントを読んでみると、子育てが上手くいかず、「いつか私も子どもに手を上げてしまうのではないか」という不安を抱えている方からも支援が多く寄せられていることがわかります。
 
また、実際に虐待を受けた経験を持つ方や、施設で子どもを支援している方からも「こんな支援が欲しかった」というコメントが寄せられており、親支援の必要性を強く感じます。

 

MTプログラムは現在、全国の12カ所で実施されています(*2)。しかし、全国に児童相談所が210カ所あることを考えると、この数字はまだまだ少ないといえます。しかも、その12カ所にも資金難により実施が危ぶまれているグループがある状況です。
 
眞鍋 今回の盛り上がりをキッカケに、親支援の重要性をもっと世の中に広めていきたいですね。

 

 

■虐待してしまった親も傷を抱えている

 

犬山 親支援の必要性は、まだまだ世に知られていないように感じます。虐待にいたってしまった親は、自分とは全く異なる、鬼のような存在であるという印象が強くありますね。

 

森田 その誤解はまだまだ根強く存在します。

 

MTプログラムはグループセラピーです。初参加時、参加者たちはみんな「自分以外の虐待する親は、どんなに恐ろしい人なのだろうか」と不安を抱えながらやってくるのですが、実際に会ってみると自分と同じような普通の人たちばかりで驚かれますね。

 

犬山 そんな普通の人たちが、どうして虐待にいたってしまうのでしょうか。

 

 

森田 深刻な虐待をしてしまった親の多くは、過去に虐待や性暴力など、自分自身が傷つき、大切にされなかった経験を抱えています。そうした心の傷が、怒りというかたちで爆発して虐待にいたってしまうのです。

 

MTプログラムは、そうした親たちの傷を癒し、本来の生きる力を取り戻してもらうことを目的としたプログラムです。全13回のグループセッションと3回の個人面接、2回の同窓会を通じて、様々なアプローチからの回復を目指します。

 

眞鍋 虐待してしまった親も傷を抱えているというのは、とても大切な視点ですよね。

 

森田 その通りです。しかし、ここで注意してほしいのが、これは決して世間で言われている「虐待の世代間連鎖(虐待をされて育った人は、同じように自分も子どもに対しても虐待をするようになってしまうという考え)」ではないということです。

 

マスコミは読者の関心を呼ぶキャッチコピーとして、こうした表現を頻繁に用いますが、世代間連鎖は専門家の間では「あまりにも大雑把で不正確な言い方」だとされています。

 

虐待にいたってしまった親の中に、虐待をされていた過去を持つ人が多いことは事実です。しかしそれは決して「虐待をされた人は虐待をするようになる」ことを意味しません。

 

親の抱える傷の背景には、DV、性暴力、深刻ないじめなど、様々なタイプの被害が存在します。これを世代間連鎖のような安易な表現で理解したつもりになるのは非常に危険なことです。

 

眞鍋 実際にMTプログラムを終えた後、親たちにはどのような変化がみられますか。

 

 

森田 まず表情や外見が驚くほど変わります。初回参加時には髪もボサボサで、着るものにも無頓着だった人が、回を重ねるごとにキレイになっていく。髪をかっこよくカットしてきたり、おしゃれをするようになったりするのです。最初の頃のくたびれた不安そうな雰囲気から、信じられないほど明るくなっていきます。

 

犬山 森田さんのご著書の中にも、プログラム修了生たちからの感謝の言葉が沢山掲載されていますよね。「子どもをかわいい、愛おしいと思える気持ちを取り戻すことができた」という言葉もあります。

 

『虐待・親にもケアを』(築地書館 2018年)

 

森田 本当に嬉しい言葉です。MTプログラムは、親の回復を目指すプログラムなので。

 

眞鍋 「回復」ですか。

 

森田 そうです。親たちに、誰もが持つ本来の輝きを取り戻してもらうのです。自分の輝きが信じられなくなっている人たちに、自分の力を信じてもらう。生きる力を取り戻してもらう。

 

「お前は馬鹿だ」と言われ続けると、自分のことを馬鹿だと思うようになってしまう。虐待にいたってしまった親には、そういった経験をしてきた人が沢山います。そんな人たちに、自分の持つ生きる力に気づき、取り戻してもらいたいのです。

 

 

■「寄り添う」ということ 

 

犬山 MTプログラムの話を聞いていると、なんていうか、ちゃんと話を聞いてくれる、親にちゃんと寄り添っているプログラムなんだなということを強く感じますね。

 

森田 そうですね。たとえば小さい頃、寄り添ってくれる人がいたかどうか。転んで膝を擦りむいた時、かけよって「ちちんぷいぷい痛いの痛いの飛んでいけ!」としてくれる人が身近にいたかどうか。

 

これまで寄り添ってくれる人がいなかったのなら、今寄り添ってくれる人を見つければよい。過去の傷であっても、現在の寄り添いによって癒すことは可能なのです。

 

中里 親支援プログラムは様々ありますが、MTプログラムはその中でも、特に親に寄り添う姿勢が明確なプログラムだと感じています。だから支援したいと思いました。

 

 

傷ついたことのない人なんていない。普段生活する中で、自分の傷と向き合うことができる機会って、なかなかないですよね。そういった意味では、MTは誰にとっても有益な思想を提供しているプログラムだと思います。

 

犬山 多くの人が、子どもに手を上げる人のことを、自分とは全く異なる存在だと思っている。でも、もし自分に寄り添ってくれる人がいなかったら、自分も子どもに手を上げるようになっていたかもしれない。そう考えると、虐待は全く他人事じゃないですよね。

 

今回のクラウドファンディングを通して、多くの人が、虐待の問題を自分事として考えてくれるようになると嬉しいなと思います。

 

(*1)

「児童福祉司指導措置」等の制度は用意されているが、そこには多くの問題が存在する。詳しくは後編にて。

(*2)

MYTREEペアレンツ・プログラムは、現在6カ所の児童相談所と、6つの市町村行政や民間団体で実施されている。

 

→→後編につづく

プログラム実践者へのインタビュー:ゆずりは・高橋亜美さん犬山紙子さん・眞鍋かをりさん 取材レポート【後編】
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