私たちの住む川崎市は、転勤族の多く住む地域です。仕事で忙しい夫、遠く離れた実家…。頼れる人のいない中で、「助けてほしいときにお願いできる相手がいない」という不安を抱えて子育てしている方が、今もたくさんいるだろうと思います。運営メンバーでもある私たちにもそれぞれ、そんな漠然とした不安を抱えて子育てしていた時期があります。

 

近所のおばちゃんやおじいちゃんが、ほんのちょっとの間子どもたちを見守ってくれれば、家の前の路地や空き地に誰かの目配りがあり、子どもたちが親なしでちょっとでも遊ぶことができれば、親も子もずいぶん楽になるだろうと思います。でも家の前は車がビュンビュン走り抜け、路地や空き地はなくなり、地域に目配りしてくれる大人も減ってしまいました。お友だち同士の預け合いができればと思いますが、転居の多いこのあたりの地域では、友だち同士で預け合うにもハードルが高いのです。

 

私たちは5つの児童館型地域子育て支援センターを運営していますが、利用者さんとおしゃべりする中で、サービスのリソース不足や情報案内人の必要性を痛感してきました。地域の子育て支援サービスは増えていますが、希望する子育て支援サービスを利用できている人はわずか24.9%(内閣府「少子化施策利用者意向調査の構築に向けた調査」報告書より)。

 

「ふれあい子育てサポートセンターに登録したけれど、ヘルパー会員不足から、子どもを預けることができなかった」、「保育園の一時預かりを利用したいけど、いっぱいで子どもを預けられない」、「産前産後家庭支援ヘルパー派遣事業を利用したかったけれど、お休み中で断られた」…。今困ってるママたちのために、今、私たちにできることをやろう。そんな思いが「ママのお助けコンシェルジュ」をスタートさせる原動力になりました。

 

かつて3人目を出産した時、友だちが代わりばんこに家まで来てくれて、日中上の子たちを1か月あまりも預かってくれたことがありました。自分は何もできないのに、お願いするばかりの毎日が心苦しくてならなかった時、友だちが一言。「頼りっぱなしの時期もあるけれど、申し訳ないなんて思わないで。この子たちが大きくなったときに、小さい子を抱えて困っているまわりの人を助けてあげればいいんだよ。私もそうやって、助けてもらってきたんだから」。

 

私にとっては、“お互いさま”の気持ちの延長上に「ママのお助けコンシェルジュ」があります。頼れる友だちがたとえ今、あなたの回りにいなくても、困った時に、あたたかいまなざしとともに親子をサポートしてくれる人を送り届けたい。本当に困った時にこそ利用していただけるよう、より利用しやすいサービスになるように、大切に育てていきたいと思っています。(そら)

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