日本で生きていく難民・移民ルーツの子どもに日本語学習の機会を!

支援総額

4,024,000

目標金額 3,000,000円

支援者
417人
募集終了日
2022年9月30日

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2022年09月02日 17:39

クルド難民の声④ 仮放免者の苦境 ― 進学・健康保険・コロナ

 

連載

『クルド難民の声 〜あるべき権利が守られない日本国内の難民とは〜』

 

クルド人の仮放免者(難民申請者)である若者からお話をうかがった連載、第4回目です。

これまでの記事は、下記リンク先からお読みいただけます。

 

 

第1回 日本での生活の始まり 〜仮放免者への偏見〜

第2回 高校進学と、夢の挫折
第3回 守られるべき人権と新しい夢

第4回 仮放免者の苦境 〜進学・健康保険・コロナ〜(今回)

第5回 ウクライナ難民の陰で、クルド難民は

 

-------------------------

 

 

(4)  仮放免者の苦境 〜進学・健康保険・コロナ〜

 

 

 

―日本にいるクルド人

 

 

日本の難民受け入れについて、少し私の意見を話したいと思います。

 

日本には約2,000人のクルド人がいます。

仮放免状態にある人も多く、移動の自由と就労の制限、入管への出頭義務があります。私たちは難民ですが、日本の政府は私たちを難民として認めようとしません。

 

私たちクルド人の仮放免者のほとんどは、「入管に収容されたら・・・」という不安を抱えながら毎日生活しています。長期にわたって日本に滞在し、日本を第二の母国と思っている人もたくさんいます。私もその一人で、人生の半分以上を日本で生活していて、様々な経験をし、日本でたくさんの友達ができたので、日本は第二の母国です。

 

しかし、一方で日本人に対して良くない印象を持っているクルド人もいます。その背景にあるのは入管職員の態度です。

 

日本人が入管に行くと、入管職員はすごく優しいというイメージを持つかもしれません。しかし、外国人に対してはタメ口で話したり、日本語分からない人に対して何回も同じ言葉を繰り返してひたすら困らせるなどの態度をとったりします。

 

そういう姿を見て、「日本人は、こういう人たちなんだな」というステレオタイプのイメージが作られていった結果、良くない印象を持っている人がいるのです。

 

 

 

―クルド人の子どもの教育事情

 

 

クルド人の子どもにおいては、学校に行きたいと思っていてもそれができない子たちがたくさんいます。小学校や中学校には行けますが、高校からは経済的な壁もあって通うことが難しくなります。大学については、そもそも仮放免中の難民を受け入れている大学自体が少ないです。

 

また、日本人にとっては、奨学金を借りることは当たり前かもしれませんが、正規の在留資格を持たない私たち仮放免者は奨学金を借りられない(注)ので、(仮に受け入れる大学があったとしても経済的な理由で)大学に行ける人は少ないです。

 

(編集部注:独立行政法人日本学生支援機構のホームページには、申込資格を持つのは「法定特別永住者・永住者・定住者(将来永住する意思のある者のみ)・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等」の在留資格の学生のみと記されています。また、「なお、これ以外の在留資格の人は申し込むことはできません。」ともあります。そもそも在留資格を持たない仮放免中の難民である学生については、想定すらされておらず、申し込むことはできないということになります。)

 

それでも、現在、高校や大学に行くクルド人が少しずつ出てきています。それは日本語教室などの活動をやっているクルド日本語教室やクルドを知る会などの皆さまのおかげです。
 

 

 

―保険証がなく、医療にも繋がれない

 

 

仮放免者は、保険証をもつことが許されていません。保険証のない生活は大変です。私の両親は二人とも、保険証がないため、多額の借金があります。

 

母と父は、それぞれ日本の病院で手術をしたことがあります。母は病院に対して、50万円以上の借金があります。

 

保険証がないため全額自己負担である上に、就労が禁止なので支払いが困難です。お父さんの病気は、初期段階ではそこまで深刻な病気ではないのですが、放置してしまった結果、脳に支障をきたす所まできてしまい手術をしました。特殊な手術のため、大学病院で手術をした結果、一部だけで100万円以上になりました。更に手術を重ねなければいけないのですが、この借金の支払いを終えないと手術できません。

 

私の父以外にも、仮放免のクルド人の多くは、病院への多額の借金が払えないから、病気やけがを放置してしまうことがあります。その結果、さらに病状が深刻になり、多額の借金などをしなければいけない状況になります。

 

 


―コロナ禍で困窮するクルド人

 

 

日本のクルド人にコロナが与える影響についても話したいと思います。

 

仮放免のクルド人は、コロナの給付金がもらえません。皆さんは10万円をもらったと思いますが、仮放免者の人は住民登録がされておらず、何も連絡が来ません。

 

クルド人の仮放免者は、働くことができる在留資格を持っているクルド人から支援を得て生活をしていました。その人たちの仕事もコロナの影響で減ってしまって、仮放免のクルド人を支援することができなくなっています。

 

またワクチン接種ですが、仮放免者にはワクチン接種券が届きません。住民登録がないためです。入管や市役所にクルド会が相談したのですが、「一般人の接種が終わってから仮放免者の接種を開始しましょう」ということで、後回しにされてしまいました。また日本語が分からないため、ワクチン接種を行っている人は少ないのが現状です。

 

 

 

 

→次回、第5回「ウクライナ難民の陰で、クルド難民は」(最終回)に続く

 

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仮放免者であるクルド人の若者の声を届ける5回シリーズ。

今回は第4回目です。

 

 

私たちNPO法人メタノイアは、2022年8月2日〜9月30日まで、300万円を目標金額としたクラウドファンディングを実施しています。

クルド難民の子どもたち・若者たちの未来を応援する「日本語教室」のための原資を集めています。

どうぞ、「寄付」という形で、制度に翻弄される次世代の背中を支える取り組みにご参画ください。

 

詳しくは、下記のプロジェクトページからお読みいただけます。

ご一読のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

クラウドファンディング

「日本で生きていく難民・移民ルーツの子どもに日本語学習の機会を!」

https://readyfor.jp/projects/metanoia2022

 

 

 

リターン

3,000+システム利用料


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3千円コース(1人分の日本語テキスト代)

■活動報告(メールにて2023年4月までにお送りします。)
■寄付金領収書の発送(寄付金領収書は、2023年1月にメールにてお送りします。)

申込数
188
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

5,000+システム利用料


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5千円コース(1人分の日本語レッスン4時間分)

■活動報告(メールにて2023年4月までにお送りします。)
■寄付金領収書の発送(寄付金領収書は、2023年1月にメールにてお送りします。)

申込数
110
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

3,000+システム利用料


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3千円コース(1人分の日本語テキスト代)

■活動報告(メールにて2023年4月までにお送りします。)
■寄付金領収書の発送(寄付金領収書は、2023年1月にメールにてお送りします。)

申込数
188
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

5,000+システム利用料


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5千円コース(1人分の日本語レッスン4時間分)

■活動報告(メールにて2023年4月までにお送りします。)
■寄付金領収書の発送(寄付金領収書は、2023年1月にメールにてお送りします。)

申込数
110
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月
1 ~ 1/ 9

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