人類・鉄創世記 ―宇宙の賜物・隕鉄を素材とする、原始鍛冶の復活へ―

人類・鉄創世記 ―宇宙の賜物・隕鉄を素材とする、原始鍛冶の復活へ―

寄付総額

9,050,000

目標金額 4,800,000円

寄付者
301人
募集終了日
2024年4月26日

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2024年03月26日 21:52

【弥生~古墳時代の鍛冶技術の画期:NHKに依頼された本当のこと】 

【弥生~古墳時代の鍛冶技術の画期:NHKに依頼された本当のこと】 
 3月24日に放映されたNHKスペシャル - 古代史ミステリー 第2集 ヤマト王権 空白の世紀 -は残念な内容でしたね。おもしろい、つまらないは別として、間違い、誤りは考古学ファン、古代史ファンに対して許されることではないと思います。
 私がNHKに託されたタスクは、弥生時代から古墳時代にかけての鍛冶技術の発展を披露する、というものでした。そのため弥生時代の鍛冶工房を復元し、鍛冶実験をいくども体験している淡路市の国史跡五斗長垣内遺跡に赴きました。そしてその工房のなかに、弥生時代の九州外部に広く波及したⅣ類鍛冶炉と古墳時代のはじまりとともに現れる大型羽口(博多型羽口)を使用した(弥生時代でいうところの)Ⅱ類鍛冶炉を復元し、炉内温度や鉄の熔融状況の違いを示すことに努めました。Ⅳ類鍛冶炉とは、炉穴を掘り込まず、床面にそのまま木炭を敷いて、着火後、送風する炉です。鞴から延びる管の先端には、操業直前に粘土を巻いて、送風管の先端が焼けないようにしました。なぜそうしたかというと、五斗長垣内遺跡では当時の鍛冶工房で管のものと思われる圧痕をのこした粘土塊が発見されているからです。先端を保護しないと管は焼けてしまうので、このような工夫が一般的にあったと思われます。続く古墳時代に入ると、あらかじめ焼成された土製の羽口を送風管の先に取り付けるようになります。が、その羽口の大きいこと。遺跡では割りとられた先端部しか出てきませんが、元々は短くても、番組に出てきたほどの長さは本来あったはずです。この博多型羽口の起源は韓国の東海岸にありますが、未使用品は40~50cmはあります。ちなみに、羽口はよく「粘土を芯棒に巻き付けて作った」と言われますが、実は違います。よくこねた粘土の塊の中心に、棒を突き刺し、その後粘土塊を横にしてゴロゴロと転がし、長くするのです。そして芯棒を引き抜く。今から約30年前、故白鷹幸伯師匠と鍛冶実験を開始した頃、初めてそれを体得し、そのごの羽口を用いた鍛冶実験も全てそのやり方でした。遺物の羽口にも粘土の継ぎ目や擬口縁のような痕跡にほとんど出くわさないのでそうだと考えています。
 ただこの実験、重要なところは何かというと羽口の問題ではなく、Ⅱ類鍛冶炉とⅣ類鍛冶炉の性能比較も意図されていたのです。すでに弥生時代には掘り込んだⅡ類炉と掘り込んでないⅣ類炉があり、九州のⅡ類炉と九州外のⅣ類炉の性能比較という一面があの実験にあったわけです。博多型羽口の使用、やや大型の革鞴という要素を排除して、Ⅱ類炉の性能を評価すると、やはり地面を掘りくぼめて作った炉の方が遙かに蓄熱機能があり、最高温度域(スーパーヒート)の範囲が広いということが今回の実験でもわかりました。Ⅳ類鍛冶炉は羽口前の直径5cmの範囲しか機能しません。これに対しⅡ類鍛冶炉は直径15cm機能し、そのうえ、穴の範囲は全体的に蓄熱し、つづけて加工しようとする鉄素材を入れておけば、予熱を与えることができます。驚いたことに、今回、羽口前にこぶし大の玉鋼を置いたのですが、なんと全体的に真っ赤になり、鍛えることができました。弥生時代の九州と九州外部との間の大きな技術差を、淡路市教育委員会、五斗応援団の皆様と共有することができました。NHKの皆さんもその場にいたんですけどね。
 しかし鍛冶の復元実験は、やはり鍛冶のプロが一緒に作業してくれないとできません。そのように要望したんですけどね。私は羽口を作り、炉を掘るだけ、と思っていたので、炎もコントロールせよと言われ、あたふたしてしまいました。製鉄の方がもっと信念をもって作業できました。ただ今回のクラウドファンディング「人類・鉄創世記プロジェクト-宇宙の賜物・隕鉄を素材とする原始鍛冶の復活-」では復元をプロ中のプロが行います。人類最古の鍛冶をお目にかけるべく努力していますので、引き続きのご支援のほどお願い申し上げます。 プロジェクトリーダー 村上恭通

 *画像は淡路市教育委員会の伊藤宏幸さんにご提供いただきました。

操業前のⅣ類鍛冶炉
Caption
操業後のⅣ類鍛冶炉
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復元されⅡ類鍛冶炉に設置された古博多型羽口の正面観
Caption

 

ギフト

5,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト A:5千円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝のメール

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

寄付者
56人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

10,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト B:1万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝のメール
●プロジェクト成果パンフレット(PDF)
●プロジェクト成果パンフレットへのお名前掲載(希望制)

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

寄付者
164人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年12月

30,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト C:3万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝状
●プロジェクト成果報告書(PDF)
●プロジェクト成果報告書へのお名前掲載(希望制)

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

寄付者
40人
在庫数
60
発送完了予定月
2025年12月

50,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト D:5万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝状
●プロジェクト成果報告書(PDF)
●プロジェクト成果報告書へのお名前掲載(希望制)
●隕鉄鍛造工程記録ビデオ(DVD・非売品)

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

寄付者
20人
在庫数
30
発送完了予定月
2025年12月

100,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト E:10万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝状
●プロジェクト成果報告書(PDF)
●プロジェクト成果報告書へのお名前掲載(希望制)
●隕鉄鍛造工程記録ビデオ(DVD・非売品)
●愛媛大学における隕鉄製鉄器の内覧会(実物に触れていただけます)へご招待

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

※内覧会は2025年秋以降、愛媛大学にて2回開催予定です。詳細は2025年10月頃までにご案内いたします。なお、現地までの交通費等は、寄付者様にてご負担ください。

寄付者
12人
在庫数
18
発送完了予定月
2025年12月

300,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト F:30万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝状
●プロジェクト成果報告書(PDF)
●プロジェクト成果報告書へのお名前掲載(希望制)
●隕鉄鍛造工程記録ビデオ(DVD・非売品)
●愛媛大学における隕鉄製鉄器の内覧会(実物に触れていただけます)へご招待
●小型隕鉄製品(3cm大程度。鍛造時に出る隕鉄の端材から、復元品とは異なる工程にて製作)  

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

※内覧会は2025年秋以降、愛媛大学にて開催予定です。その際に小型隕鉄製品をお渡しする予定です。詳細は2025年10月頃までにご案内いたします。なお、現地までの交通費等は、寄付者様にてご負担ください。

寄付者
4人
在庫数
6
発送完了予定月
2025年12月

500,000+システム利用料


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「人類・鉄創世記」プロジェクト G:50万円コース

●寄附金領収証明書
●プロジェクトリーダーからの感謝状
●プロジェクト成果報告書(PDF)
●プロジェクト成果報告書へのお名前掲載(希望制)
●隕鉄鍛造工程記録ビデオ(DVD・非売品)
●プロジェクトリーダーによる出張講演(復元品を持参し、事業成果について直接ご報告 国内限定・交通費込み)
●小型隕鉄製品(3cm大程度。鍛造時に出る隕鉄の端材から、復元品とは異なる工程にて製作) 

※領収書(寄附金領収証明書)の発行日は、原則としてREADYFOR株式会社より愛媛大学に寄附金が入金される6月10日を予定しております。その後領収書を発行・郵送し、皆様のお手元に届くのは、2024年7月末頃を予定しております。

※プロジェクトリーダーによる出張講演は2025年秋以降に開催予定です。その際に小型隕鉄製品をお渡しする予定です。詳細は2025年10月頃までにご案内いたします。

寄付者
5人
在庫数
予定数終了
発送完了予定月
2025年12月

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