この映画に出演してくれている、スイスのベーシックインカムのリーダー、エノ・シュミットさんが、韓国の大統領選挙に出馬していた前城南市長の李在明氏へのインタビューを2015年に行なっています。李在明さんは、韓国で初めて、ベーシックインカム実験を城南市で実現した市長です。韓国のトランプ、と紹介されることもありますが、その政策を見ていくと、むしろ韓国のバーニー・サンダースではないでしょうか

 

 

(動画制作・エノ・シュミットさん)

残念ながら、韓国の大統領選挙では、昨年12月にはトップ3に入っていたものの、最終的に支持を伸ばせず、落選しています。

エノさんの撮影した李在明さんへのインタビュー動画、とても重要な内容なので、要約して紹介します。(まだ日本語版の字幕ができていませんが、どなたか作っていただけたらありがたいなぁ)

 

【若者に対して十分な福祉政策がない】

 

李在明氏は、「城南市(ソウルの南側に位置する市)の人口比率は、韓国政府の比率ととそう変わりません。様々な年齢に対しての福祉政策があるが、特に韓国では、学費ための奨学金の利子支払いに悩む若者についての十分な福祉政策がない。そのために、若者に対して、特別な福祉政策として、ベーシックインカムの一部支給を行います」と答えています。

 

このインタビューの翌年、2016年から、城南市では、韓国初の試みとして成功した城南市ベーシックインカム実験(青年配当)を行いました。

城南(ソンナム)市が城南に居住する19~24歳の若者11,300人​に年間100万ウォン(10万円)の支援金を支給するもの。この政策のために、城南市はの1年の福祉予算5587億ウォン(2015年)の2%である113億ウォンの予算を使いました。

 

【その背景にあるのは、若者の貧困】

 

韓国の全人口の実質的失業率は10.1%(2015年)ですが、若年層の実質的失業率は22.4%です。若者の就業者の3分の2は非正規雇用で、韓国の大学生は世界で最も高い授業料を払っている。そのため、2013年現在、大学生10人中6人が1,500万ウォン(150万円)以上の借金を背負っています。

 

(あれれれ、この話を聞いて、おかしいなと思いませんか?日本の若者、大学生の二人に一人が、平均で300万円の奨学金の借金を抱えています。韓国の平均年収が580万円で、日本の平均は409万円。平均年収が低いのに若者が倍の借金を抱えてるって、どういうことですか!)

 

【誰もが生活を保障されるのが民主主義】

 

李在明氏が実現した城南市青年へのベーシックインカム実験政策の背景にあるのは「民主主義社会において、最低限度の生活に必要なものの保証は、全ての国民になされるべき」という無条件ベーシックインカムの哲学です。日本でいうと憲法25条の”生存権”に当たる考え方ですね。

 

李在明氏「全ての人は、生活に必要な住居、衣類、食料、必要であれば教育のチャンスなど最低限の人生に必要ことを保証されるべきです。しかし実際には、韓国も含む資本主義社会では、マイノリティーの人たちは、十分な状況が整っていません。その結果、社会全体が成長するチャンスを奪われているのです。」

 

李在明氏は、インタビューの中で、韓国中央政府が、こう行った城南市の若者配当政策について、よく思っていないこと、(どう行った圧力なのか正確にはいっていませんが)何らかの圧力があることをほのめかしています。

 

政府からの逆風も感じつつ「城南市の若者配当政策を韓国全土に広げよう」と大統領選挙に挑戦した李在明氏。大統領選ではベーシックインカムと繋がる二つの政策を公約として挑戦しました。

 

《 李在明氏の掲げた政策 》

幼児(0〜5歳)、子供(6〜11歳)、青少年(12〜17歳)、青年(18~29歳)、高齢者(65歳以上)、農漁民(30~64歳)、障害者(全年齢)など国民2800万人に、年間100万ウォン(10万円)ずつ支給するという構想だ。財源は、既存の政府予算を調整(日本円にして40兆円のうち、7%である2.8兆円)して捻出。


国土保有税を基本所得税のひとつとして新設。全国民に年間30万ウォン(3万円)ずつ支給する。(国民の95%はすでに出している財産税よりも少し多く納税することになるが、それより支給が多くなる。国民の5%だけが損をする)」

 

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こういったベーシック政策を訴えた李在明氏が、2016年12月には、トップ3大統領候補になっていたのだから、すごいことです!

そして、2016年度から、城南市での青年配当スタート、2016年後半には大統領選でベーシックインカム公約と、李在明氏、韓国のスピードもとてつもない!

 

余談ですが私増山麗奈は、昨年12月には、東京選挙区での参議院選挙立候補を表明し、記者会見で、「給付型奨学金」を訴えました。民進党の秘書の方が「増山に先に言われちゃったよ」と焦っていたと永田町新聞記者に聞きました。選挙戦中も、「学びたいのに学べない」若者の苦境を訴えました。

今年の4月から、一学校に一人の割合の若者に対して、給付型奨学金が実施されています。

私は32人区中11位で落選したのですが、その後、この問題が与野党を超えて議題になったことにはちょっと貢献したんじゃないのかな?

 

選挙とは新しい政治課題を議題に載せる意味もあるのです。

 

フランスの大統領選でも、ブノア・アモン氏がベーシックインカムの実現を公約にしていました。

極端な格差をなだらかにして、全ての人に平等な人生の幸せを実現するベーシックインカムは、今、明らかに世界中の大きなテーマです。

 

ちなみに、インタビュー動画の最後に、エノさんたちのスイスでのベーシックインカム国民運動についての李さんからの応援メッセージがあります。

 

2016年の6月に、スイスでの国民投票があったことは、プロジェクト本文でもお伝えさせていただいています。

 

ベーシックインカムで繋がる、国際連帯、なんかワクワクしてきますね♪

 

韓国でのベーシックインカムが首都ソウルの隣町だった・・

では日本で最初のベーシックインカムはどの地域になるんでしょう?

 

ひょっとしたら、それはあなたの住む町かもしれませんね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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