余命10年。闘病生活で感じたことを皆さまに伝えたい。

小学校で吹奏楽部を指導，学芸会で指揮をしていた頃の私

みなさん，こんにちは。このたびクラウドファンディングに挑戦する事にいたしました，シロクマセンセイこと森内剛（もりうちつよし）と申します。なぜシロクマセンセイと呼ばれていたのかは，またあらためてお伝えするとして，まず皆さまに自己紹介をさせていただきたいと思いました。

私のこれまでは，おおまかにいいますと

1. 大阪に生まれ
2. 山梨で学び
3. 北海道で職を得て
4. 福岡で現在生活する

ということになりますが，これだと簡単過ぎて，なんとも……。

もう少し詳しくお話しさせてください。今回は〔１．大阪に生まれ〕について。

私は55年前，大阪市内で生まれました。両親ともに医療従事者（父は理学療法士，母は看護婦）でした。

両親は同じ病院に勤めていたので，私はよく病院に遊びに行きました。父の職場には機能回復（リハビリテーション）のための運動器具がたくさんあったので，それで遊ぶ事が多かったです。母のいる病棟まではらせん階段でつながっていたので，その長く曲がったスロープを行ったり来たりして遊ぶ事もしょっちゅうでした。

私にとって病院は恐ろしいところではなく，家の延長のような，とても居心地の良い場所だったのです。

私と病院の“距離”が近かった事は，のちに発症した際のキーポイントになります。こまごまとした内容で，文面では伝えられないニュアンスが多いので，それについては，お話会でさせていただきます。

私は小さい頃から動物が大好きで，趣味は動物図鑑を眺める事という，変わった子でした。運動をするよりも本を読む方が好きという感じですね。

小学生時代に所属したクラブは〔器楽クラブ〕と〔科学クラブ〕で，関わった委員会活動は〔飼育委員会〕でしたから，本当に静かな感じの子でした。

中学生になったら部活動に入ろうと思っていたのですが，途中で転校したためにきっかけが掴めず，どの部にも加わりませんでした。この時やってみたかった〔バスケットボール部〕に参加していれば，この後の人生はずいぶんと様変わりしたと思います。それは，のちに私の一生に関わってくる〈器楽との出会い〉がなかったかもしれないからです。

高校に進学した私は，今度こそという感じで部活動に加わるのですが，ここでは〔吹奏楽部〕を選びます。それは，入学した高校の特殊性にありました。私が入学した高校は，

• 国公立大学受験のための理数科コース
• 国公立＆有名私立大学受験のための普通科コース
• 推薦による大学入学のためのスポーツ専門コース

に分かれており，運動系の部活動はスポーツ専門の生徒しか入っていなかったのです。どのくらい専門的かというと，そのほとんどが国体レベルの大会に出ていて，中にはオリンピック選手になる人もたくさんいるほどだったのです。

それに比べて私の所属した〔吹奏楽部〕は，ほとんど活動に縛りがなく，のほほんと放課後を楽しんでいました。私の担当はクラリネット。専門家に教わる事もなく，なんとなく過ごした部活動では，自分たちの好きな曲を演奏するだけという感じでした。

（次回，山梨編に続きます）