ハーバード大学教授の名講義『なぜ科学を信頼する?』を出版したい!

ハーバード大学教授の名講義『なぜ科学を信頼する?』を出版したい!

支援総額

2,040,000

目標金額 1,550,000円

支援者
191人
募集終了日
2023年10月19日

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2023年09月18日 19:19

科学が間違っていた深刻な事例「優生学」

▼ちょこっとご紹介の第九弾は、科学の間違いに関する具体的歴史的事例の「優生学」についてです。

 

 科学が間違っていた深刻な事例「優生学」に関する本書の一部分をご紹介します。「誤った政策」と「誤った科学」による人権侵害の歴史から私たちは多くを学ばなければなりません。

 

―――― 以下本書から抜粋

 

例3 優生学

 

これまで見てきた2つの例と比べて、優生学の歴史ははるかに複雑だ。登場人物の種類が幅広く、科学者でない人たち(アメリカ大統領のテディ・ルーズヴェルトなど)を含んでおり、またその背景にある価値観や動機もかなり多様だったからだ。科学史において実に悩ましい一幕であるという点では皆が合意しているが、そこから何か結論を引き出そうという話になると躊躇を示す歴史家も散見される。他方で、気候変動否定論者たちはこの史例を堂々と参照し、「科学者たちは優生学において間違っていたのだから、気候変動においても間違っているかもしれない」という主張にこれを利用している 。こうした事情を考慮に入れると、この論題を避けて通るわけにはいかないと私は思う。その複雑性ゆえに、先ほどの2つの例よりも多くの紙数を割いて議論を展開したい。

              周知のとおり、20世紀初頭の科学者の多くは、遺伝子が多種多様な表現型形質を決定していると信じていた。そこでは形質の例として売春やアルコール依存症、失業や精神病、「精神薄弱」や怠惰、犯罪的な傾向、そして「海洋愛」(米国海軍や商船に入ろうとする傾向が症例とされた)に至るまで、望ましくない態度や状態がずらりと列挙されていた。このような観点が、優生学と呼ばれる社会運動を支えていた。そこにはアメリカの(あるいはイギリスやドイツ、北欧やニュージーランドなどの)人々の質を向上させるための様々な社会的慣行が含まれていたが、今から振り返ってみると動揺や激怒だけでなく恐怖すら感じるような慣行ばかりだ。一連の慣行は「人種の改良」という積極的な標題で語られることもあれば、「人種の劣化」や「人種の自滅」を防ごうという否定的な標題で議論されることもあった 。ナチスドイツはその最たる例として有名だ。それに比べると、アメリカの優生学の一環として数万人ものアメリカ国民が不妊手術を強制されたという事実はそれほど広く知られていない。特に障がい者が狙い撃ちされたわけだが、この慣行は「バック対ベル」訴訟の判決でも擁護され、連邦最高裁判事のオリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニアは「悪性の原形質」から自らを「守る」権利を各州に認めた

 

―――――――――― 以上 ―――

いかがですか?

本の完成をお楽しみに。

 

▼著者や作品について、詳しくは下記のプロジェクトページをご覧ください。

https://readyfor.jp/projects/naomi-oreskes-science

目標金額は155万円です。

支援募集期間 20230821 午前9時~20231019 23時です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

リターン

5,000+システム利用料


純粋応援コース

純粋応援コース

◇ 出版記念イベントへご招待
・オンライン講演会形式
・2024年1月に開催予定

支援者
53人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年1月

10,000+システム利用料


書籍先取りコース

書籍先取りコース

◇ 完成書籍を発売前にゲット
・2023年12月に発送予定
◇ 出版記念イベントへご招待
・オンライン講演会形式
・2024年1月に開催予定

支援者
124人
在庫数
75
発送完了予定月
2023年12月

30,000+システム利用料


科学への情熱コース

科学への情熱コース

◇ 書籍へお名前記載(ペンネームまたは匿名も可)
◇ 完成書籍を発売前にゲット
・2023年12月に発送予定
◇ 出版記念イベントへご招待
・オンライン講演会形式
・2024年1月に開催予定

支援者
14人
在庫数
86
発送完了予定月
2023年12月

100,000+システム利用料


会心の一押しコース

会心の一押しコース

◇ 訳者・出版社との編集会議へご招待
・ビデオ通話形式(音声のみも可)
・2023年11月以降に開催予定
◇ 書籍へお名前記載(ペンネームまたは匿名も可)
◇ 完成書籍を発売前にゲット
・2023年12月に発送予定
◇ 出版記念イベントへご招待
・オンライン講演会形式
・2024年1月に開催予定

支援者
1人
在庫数
19
発送完了予定月
2023年12月

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