患者さんへのお勧めの一冊『おかあさん だいじょうぶ？』

『おかあさん だいじょうぶ？』

〈作者・絵〉乳がんの親ととの子どものためのプロジェクト

　　　　　　絵：黒井 健

〈出版社・値段〉小学館、2010年・1,260円

〈対象年齢〉　　小学校低学年

 

乳がんになったお母さんと子ども、取り巻く家族の様子が丁寧に描かれている絵本です。治療に伴う生活の変化、見た目の変化が起こりそうな時に手にとっていただき、ご家族の状況によってご参考にしていただくといいと思います。

 

 

〈あるご家族とこの絵本〉

お母さんが入院したAくんは、保育園で先生の言うことを良くきき、家でお手伝いを、これまで以上によくするようになりました。そして、ある日「ぼくがいい子にしていたら、ママの病気はなおる？帰ってくる？」とパパに聞いたそうです。

そのお話を聞き、私はこの絵本をAくんご家族にご紹介しました。その後、Aくんは「ママをぎゅ～ってしてあげるの」と面会の度ごとに、ママをハグするようになりました。それは、まるで、この絵本の中に起こる出来事そのものでした。

ホスピタル・プレイ・スタッフ

小嶋リベカ