寄り添う無料の電話相談「認知症110番」の継続にご支援を。

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2021年11月22日 13:17

認知症「予防薬」より大切なもの

 6月にアメリカで仮承認された認知症薬「アデュカヌマブ」が近く、日本でも承認される可能性が出ています。以下は当財団事務局長の吉田がこの薬に対する正直な思いを毎日新聞に書いた記事です。

 

 

 認知症予防に一筋の光――。認知症の多くを占めるアルツハイマー病の進行を抑える薬「アデュカヌマブ」が6月、米当局の仮承認を得た。世界各地で「画期的新薬」ともてはやされ、日本でも審査中だ。

 

 ただし、認知症の前段階か軽度の人にしか効果はなく、治療薬というよりは「予防薬」の色彩が濃い。大騒ぎするテレビを眺めながら、認知症でも新薬の恩恵を受けられないであろう大半の方々の苦悩に思いをはせた。

 

■本人の思いに寄り添う

 「人の名前が思い出せない。心配だ」。当財団の電話相談には、本人による認知症予防法の問い合わせがとみに増えている。世間の認知症予防への関心の高まりは肌で感じる。もちろん予防を否定するつもりはない。が、近年の過剰な予防重視の傾向には懸念がつきまとう。背景に「認知症になれば終わり」という根強い偏見があるのでは、と思えるからだ。

 

 認知症の人と意思の疎通などできない、と思い込んでいる人は少なくない。しかし、多くの当事者は意思や豊かな感情を持ち、周囲に気遣い、絶望と闘っている。

 

 認知症の70代の男性は介護施設に入所する際、施設の職員が付き添いの息子だけに名刺を渡したことに傷ついた。「何も分からないとみなされ、自分の思いを聞いてもらえないのか」と。そして偏見へのショックと諦め、迷惑をかけているという負い目から、気持ちを口に出せなかった。

 

 専門家によると、こうしたことが繰り返されるうちに意欲を奪われ、症状が悪化していく。逆に早い段階から本人の思いに寄り添った対応をすれば、意欲を取り戻し、進行を抑えることにもつながるという。

 

 認知症の場合、受診拒否は珍しくない。日本認知症ケア学会理事長の繁田雅弘・東京慈恵会医科大教授によると、「内心の複雑な気持ちを理解してもらえず、一人の人間として相手にされないのでは」と不安を抱き、「認知症と思われたくない」という思いから受診を拒否する。だから本人の気持ちを受け止めて深く理解していることを伝えると、次の診察を期待するようになる人もいるという。

 

■「予防重視」にちらつく医療・介護費削減

 認知症に関し、予防重視に傾いているという点では政府も変わりない。

 2019年6月に閣議決定された国家戦略「認知症施策推進大綱」は、認知症の人への偏見などを取り払った「認知症バリアフリー」社会の実現をうたう。ただ、大綱には従来の「認知症の人との共生」と並び、初めて「予防」が明記された。原案は「予防と共生」と予防が先に記され、70代の認知症の人の割合を6%低下させるという数値目標まで盛り込まれていた。

 

 この原案には「認知症の人と家族の会」などから、「認知症の人は『予防の努力が足りなかった』とみられて生きづらくなる」「認知症の人の排除につながる」といった批判が相次いだ。その結果、表記は「共生と予防」と共生が先になるよう修正され、数値目標も参考数値に格下げされた。とはいえ、本文は「予防」の出てくる回数が「共生」を圧倒し、予防重視によるヘルスケア産業の育成、医療・介護費の削減という国の本音が見え隠れしている。

 

■「予防という言葉は酷」

 大綱の閣議決定直後に与党が国会に提出した「認知症基本法案」も、「理念があいまいだ」との批判を浴びている。「予防等を推進しながら、認知症の人が尊厳を保持しつつ社会の一員として尊重される社会(共生社会)の実現を図る」との内容で、確かに予防と共生を並立させただけの折衷案にしか見えない。

 

 認知症の人たちでつくる「日本認知症本人ワーキンググループ」の藤田和子代表理事らによる「予防より備えが大切という視点がない」との指摘に、議員立法の中心にいた自民党の田村憲久氏(現厚生労働相)は「『予防』という言葉が酷だとの声もある。超党派でいいものにしたい」と踏み込んでいたが、動きはない。このまま秋の衆院解散に伴って廃案となる見通しだ。

 

■社会の受けとめが変われば

 アルツハイマー病は、脳内に20年近くかけてたまった異常たんぱく質が神経細胞を壊していくことが原因とされる。新薬「アデュカヌマブ」はその異常たんぱく質を除去する効果が認められた。だが、一度壊れてしまった神経細胞の修復はできない。神経細胞が死ぬ前に異常たんぱく質を取り除く必要があるため、初期からの投薬を要する。似た効果を目指す薬剤の開発競争はより早期からの投与を狙うようになっており、ますます「予防薬」へと突き進んでいる。

 

 それでも、過熱する製薬業界を横目に繁田教授はこう指摘している。

 

 「社会の見る目が変われば、認知症の人の生きづらさも随分と変わるのではないか。変わることができれば、今後開発されるどんな薬剤よりも特効を発揮するに違いない」

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※2022年2月7日(月)16時~実施予定です。「10年に亘る母の認知症介護から見えてきたもの」というテーマでお話いただきます。

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