支援総額
目標金額 2,500,000円
- 支援者
- 220人
- 募集終了日
- 2017年10月25日
3-4月の展示「明治150年-慶応4年から明治元年へ-」展
お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。
本日2月27日(火)、東京国立近代美術館フィルムセンター小ホールで行わる【デジタル映画の保存と活用に関する技術セミナー(2017年度)セミナー2:映画関連資料のデジタル化に関するセミナー】で、当館のクラウドファンディングによるデジタル化の事例についてご報告致します。詳細はまた改めてご報告致します。
さて、閲覧室ミニ展示の展示替えを行いまして、2月23日より新しい展示となっております。3-4月の閲覧室の所蔵資料ミニ展示は、「明治150年-慶応4年から明治元年へ-」展です。
2018年は、1868年の明治元年より数えて150年にあたります。この節目となる年に、3月新橋演舞場では「江戸城無血開城」を題材とした三谷幸喜の新作喜劇『江戸は燃えているか』が、4月の歌舞伎座では、「明治百五十年記念」として『江戸城総攻』三部作を基にした『西郷と勝』が上演されます。この上演に関連して、今回は当館の所蔵資料から「明治元年」を描いた芝居や映画をとりあげ、展示しました。
まず、歌舞伎から関連資料をご紹介いたします。
4月の歌舞伎座で上演される、『西郷と勝』は、真山青果による壮大な三部作、第一部『江戸城総攻』、第二部『慶喜命乞』、第三部『将軍江戸を去る』のうち、江戸城明け渡しを決定した西郷と勝の会談を取り上げたものです。
第一部『江戸城総攻』は大正15[1926]年11月歌舞伎座、第二部『慶喜命乞』は昭和8[1933]年11月東京劇場、第三部『将軍江戸を去る』は昭和9[1934]年1月東京劇場にて、それぞれ初演されました。
第一部『江戸城総攻』の、大正15[1926]年11月歌舞伎座初演時のプログラムです。勝海舟は2代目市川左團次、山岡鉄太郎は2代目市川猿之助(初代市川猿翁)が演じました。
第二部『慶喜命乞』の、昭和8[1933]年11月東京劇場初演時のプログラムです。第二部では、2代目市川左團次は西郷隆盛を演じ、山岡鉄太郎は引き続き2代目市川猿之助(初代市川猿翁)が演じています。
第三部『将軍江戸を去る』の、昭和9[1934]年1月東京劇場初演時のプログラムです。勝海舟は2代目實川延若、西郷隆盛と徳川慶喜の二役を2代目市川左團次。山岡鉄太郎は三部作通じて2代目市川猿之助(初代市川猿翁)が演じました。第三部だけ挿絵の絵柄が変わっていますね。
今回の閲覧室ミニ展示では、第一部『江戸城総攻』の初演プログラムを展示しており、第二部と第三部の初演プログラムはスペースの都合上展示しておりませんが、ご請求いただければ閲覧室でご覧になれますので、カウンターまでお気軽にお問い合わせください。また、平成に入ってから上演された『江戸城総攻』三部作のカラースチール写真も併せて展示しております。
続いて、映画の台本をご紹介いたします。
左は『赤毛』(1969年)の台本で、名匠岡本喜八がメガホンを取り、三船敏郎が主演をしています。この三船演じる主人公が、新政府軍の部隊であった赤報隊の隊士という設定です。赤報隊は百姓に年貢半減を布告しましたが、後に偽官軍とみなされ、隊長の相楽総三などが処刑されてしまいます。相楽総三は田村高廣が演じました。
右は、『花の白虎隊』(1954年)の台本です。市川雷蔵が白虎隊の隊士を演じていますが、実はこの作品が市川雷蔵の映画デビュー作で、当時22歳でした。市川雷蔵は、37歳で没するまで時代劇スターとして活躍します。台本の表紙をよく見るとタイトルが鉛筆で変更されていますね。
他に、第66回展示「大政奉還150年」展でも展示した、映画『大東京 大江戸の鐘』(1958年)より、江戸城無血開城などに関する場面のスチール写真、18代目中村勘三郎が北越戦争で活躍した河井継之助を演じたTVドラマ『河井継之助 駆け抜けた蒼龍』(2005年12/27)の台本、彰義隊に身を投じる3人の青年の姿を描いた映画『合葬』(2015年)のプログラム、箱館戦争をとりあげた、劇団民藝による歴史劇『五稜郭血書』(1952年12月新橋演舞場)のプログラムなど、演劇・映画併せて計19作品にのぼる、様々な資料を取り上げて展示しております。
『五稜郭血書』プログラム(1952年12月新橋演舞場)
お近くに来られた折には、ぜひ当館へお寄りくださいませ。今回の展示期間は、4月25日(水)までとなっております。※なお、3/3(土)より3/18(日)まで資料整理のため休館いたします
ところで、慶応から明治へとかわる激動の時代だった1868年ですが、このとき上演されていた芝居に関する資料は、はたして当館に所蔵されているのでしょうか。
当館の「資料検索(https://opac315.libraryexpert.net/lib-shochiku-otani/)」で、出版年のところに「1868」と入力して検索してみますと…8件ヒットします。すべて大坂の芝居の台本や書抜ですが、このような時代でも芝居は上演されていたのですね。
そのうちの1冊、『国性爺合戦』の書抜です。
左写真の表紙の右側に「當ル慶応四辰二ノ替り筑後二而」とあります。慶応4年2月に筑後芝居で上演されたもので、同じく上演された『戀娘錦繪姿』の題字も見えます。筑後芝居は後の浪花座で、道頓堀に位置していました。右の写真は裏表紙で、記されている「成駒家翫雀」は三代目の中村翫雀です。
ちなみに、赤い判子は「白井蔵書印」。白井松次郎が所蔵していたものです。白井松次郎は大谷竹次郎の双子の兄で、共に松竹を創業しました。
また「松竹大谷図書館所蔵・芝居番付検索閲覧システム」(http://www.dh-jac.net/db1/ban/search_shochiku.php)でも、1868年の番付が検索できます。西暦の項目に「1868」と入力して検索しますと、37件の番付がヒットします。すべて大坂や京都の番付となります。上でご紹介した『国性爺合戦』が上演されたときの筑後芝居の番付もあるのです。
いずれもご興味おありの方は、ぜひ検索をしてみてくださいませ!
■春期特別整理休館のお知らせ■
松竹大谷図書館は平成30年3月3日(土)より3月18日(日)まで資料整理のため休館いたします。3月19日(月)より通常どおり開館いたします。
くわしくは、こちらのカレンダーでご確認下さい。
https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/pdf/2018_calendar.gif
リターン
3,000円
活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載
■サンクスメール
■4月末に報告メール
■HPに名前を掲載
※ご了承いただいた方のみ掲載いたします
- 支援者
- 39人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年4月
5,000円
松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)
3,000円のリターンに加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)
…蔵出し台本『助六由縁江戸桜』平成28年3月歌舞伎座公演&『東京物語』小津安二郎監督作品の表紙の特製デザイン!
- 支援者
- 65人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年4月
10,000円
オリジナル文庫本カバー+台本カバーに名入れ
5,000円のリターンに加え、
■台本カバーに支援者のお名前をお入れします
※作品リストより、ご希望の作品の「台本番号」と「タイトル」を応援コメントにお書き下さい
※作品リストはプロジェクト本文「リターンについて」の台本カバーの説明部分にリンクがあります)
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします
- 支援者
- 89人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年4月
30,000円
オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ
10,000円のリターンに加え、
■組上燈籠絵「め組のけんか」の文庫本カバー
■浄瑠璃正本「新うすゆき物語」の文庫本カバー
- 支援者
- 16人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年4月
50,000円
図書館見学会+オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ
30,000円のリターンに加え、
■図書館見学会にご招待
【2017年11月30日(木)開催 午前(15人)/午後(15人)】
「午前」「午後」のご希望を応援コメントにお書き下さい
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします
※11月30日に見学会に参加出来ない方には予約制で、松竹大谷図書館の書庫を1時間ご案内するガイドツアーへの招待券をお送りします。有効期限:平成29年12月~平成30年7月の平日(開館日及び整理休館中)
- 支援者
- 13人
- 在庫数
- 16
- 発送完了予定月
- 2018年4月