リレーメッセージ③ 舞台監督/制作 大朏美佳

昨年の夏、PPP45°で上演した「朗読劇 月光の夏」が無ければ私自身、生きる中でこんなにも「戦争とは何か」を考える機会は無かったかもしれません。

正直、今まで戦争の題材に関係のある漫画や映画、映像など避けていたような気がします。死の場面が多いからただ、単純に怖い、怖いから見ないというような…

今思うと、なんて浅はかだったろうと思います。その方たちがどう生き、何を思って亡くなっていったのか、考えていませんでした。

私は舞台に立つ側ではなく裏方ですが、キャストと共に資料を集め、共有する中で、様々な思いに触れる時間が増えました。
また、昨年の夏に鹿屋市と知覧町を訪れる機会があり、遺影や遺品、遺書を目にして、この方たち1人1人にも親、兄弟、妻など愛する家族がいて、国を護ると言う強い意志がそこにあったのだと感じました。
そして、鹿屋市で戦跡ガイドをしてくださった方のお話から、今、伝えていくことの大切さを改めて感じました。

私たちは戦争を知らない世代です。ですが、考え学ぶ事で、また誰かに伝えていくことが出来る。そう思っています。

鹿屋公演、足利公演では昨年より更にメンバーそれぞれが伝えたい強い思いを持って公演に臨んでいます。

1人でも多くの方にPPP45°が贈る「朗読劇 月光の夏」が届きますように。