瀬戸内法50年プロジェクト

　昨年末に実施した「瀬戸内海の水産・海洋生物と環境の変化に関するアンケ－ト」には約120の漁協から回答が得られ，下記のような傾向が見出されました。

〇魚種の増減

・紀伊水道・大阪湾 ：イカナゴ・サワラが減少
・播磨灘・備後瀬戸東部：エビ・ナマコが減少
・備後瀬戸西部・水島灘・燧灘：カタクチイワシ・カレイ・タチウオ・タコが減少，

　　　ハモ・タイが増加
・芸予諸島・安芸灘・広島湾：イカナゴ・マアジ・タチオウ・イカ・エビ・ナマコ減少　
・伊予灘・周防灘・別府湾・豊後水道：タイが減少
〇新種の魚種の出現・・・芸予諸島～広島湾で顕著
〇クラゲの目撃・・・播磨灘～燧灘の海域で顕著
〇海岸線の減少・・・紀伊水道・大阪湾と芸予諸島～広島湾で顕著
〇藻場の減少・・・備後瀬戸西部～広島湾で顕著
〇赤潮の変化・・・紀伊水道～備後瀬戸東部、芸予諸島～広島湾で減少
〇海水の透明度・・・播磨灘～広島湾で高くなっている
〇海水温の変化・・・すべての海域で上昇している
〇スナメリクジラ・・・芸予諸島・伊予灘・周防灘・豊後水道でかなり多くの目撃あり
〇カブトガニ・・・芸予諸島・伊予灘・周防灘・豊後水道でやや多く目撃されている
〇ナメクジウオ・・・芸予諸島～広島湾で少し目撃されている

　これらの背景要因を知るために，本プロジェクトで聞き取り調査を行います。