プロジェクト終了報告
【お礼】
こんにちは、勅使川原です。皆さまよりご支援頂いたスピーキング・ツアーは無事に終了いたしました。このツアーを実施できたことによって、さまざまな方々との交流が生まれ、今後の継続的な取り組みについても考えることができました。皆さまのご支援に、心より感謝申し上げます。ここに、プロジェクトについて報告いたします。
【スピーキングツアー行程 2019年5月】
7日 ジョン・ミルトン・ロサンデさん 名古屋に到着
8日 午前 名古屋学院大学授業内講演
8日 午後 名古屋学院大学授業内講演、フィリピン人移住者センターとの面談
9日 打合せ
10日 大阪へ移動、講演会打合せ
11日 日本国際法律家協会主催講演会 @大阪弁護士会館
12日 在日フィリピン人団体KAFINやMigranteとの交流 @埼玉
13日 午前 参議院議員との面談
13日 午後 講演会 @笹川平和財団
14日 午前 Human Rights Nowとの面談
14日 午後 明星大学授業内講演
15日 午前 創価大学授業内講演
15日 午後 創価大学授業内講演、参議院議員訪問
16日 午前 津田塾大学授業内講演
16日 午後 記者会見、STOP THE ATTACKS実行委員会主催講演会
@横須賀産業交流プラザ
17日 午前 記者会見 @日本外国特派員協会
17日 午後 フェリス女学院大学授業内講演
18日 日本国際法律家協会主催講演会 @明治学院大学
19日 ジョン・ミルトン・ロサンデさん帰国
【収支報告】
皆さまからご支援頂いた資金113万円(うち、207,468円は手数料としてReady forへ支払い)は、現在までに以下のように使わせていただきました。クラリッサさんが来日できなくなったこと、ホテルをキャンセルして民泊にしたこと、食費を節約したことで、残額に余裕があります。今後、以下のような活動を継続していく予定ですので、その活動に残額を使わせていただきます。
交通費 28,2157円
宿泊費 86,660円
通訳費 150,000円
日当(食費など) 44,095円
雑費(会議室代、印刷代など) 83,279円
合計 646,191円
残額 276,341円
【リターンの発送について】
現在、リターンの報告書や記録映像などを作成しております。9月に発送予定です。
【今後の計画】
継続的な現地情報の普及、日本政府などへの働きかけを継続していく。また、サトウキビ労働者組合が実施しているプロジェクトを支援していく予定です。
2019年5月30日 参議院会館内【記者会見】「ドゥテルテ大統領への公開書簡 悪化するフィリピンの超法規的殺害について」開催。
2019年5月末 「農地改革法や農民の権利に関する法律を熟知したパラリーガルの養成講座(パラリーガル養成講座)」の計画案を、サトウキビ労働者組合より受け取る。
2019年6月 EJK被害者家族への聞き取り、サトウキビ労働者組合が実施しているパラリーガル養成講座の内容確認と支援について検討。
2019年7月頃 現地から当事者を招聘し、院内集会開催。
2019年8月より パラリーガル養成講座への支援開始。
【心に残ったジョン・ミルトンさんの言葉】
スピーキング・ツアーを続ける中で、ときに、関係者間の意見に相違がありました。そんなとき、ジョン・ミルトンさんは「仲間を責めるな。私たちが立ち向かうべき相手は他にいるでしょ」とおっしゃいました。またある時には、次々に農民たちが殺されていく状況に焦りを覚え「他にできることはないのか」と問う私に、彼は「続けよう」と静かに言いました。
農民が農地分配を求めれば、ハラスメントを受けたり、殺されたりする社会。法的に地主に抗おうとする農民が、地主から「不法占拠者である」として逆に訴えられるということも常態化しています。30ほどある行程を経てようやく農地改革省に農地分配を申請しても、20年近くにわたり申請手続きが棚上げにされるということも「普通」のことになっています。自分たちの苦境をどうにも変えることができない農民たちの中には、武装勢力に心を寄せるようになる人もいるでしょう。それでも、サトウキビ労働者組合の方々は、諦めずに、地道に、忍耐強く、法律に則って行動してきました。
ともすれば、「やけ」になってしまいかねない状況にある方から発せられたこの二つの言葉は、私の心に深く残りました。