「貧困」だけじゃない!こども食堂のイメージ打破へ、新たな挑戦

支援総額

3,671,000

目標金額 3,500,000円

支援者
233人
募集終了日
2020年1月27日

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2020年01月24日 16:00

【少子化ジャーナリスト白河桃子×むすびえ湯浅誠】特別対談

【白河桃子×湯浅誠】少子化時代。子どもは社会の宝。子育て支援から考えるこども食堂とは。

 

「婚活」ブームの火付け役であり、少子化ジャーナリストとしてワークライフバランスや企業の働き方改革に尽力し、テレビなどでも活躍する白河桃子氏と、むすびえ理事長の湯浅誠の対談を行いました。

 

妊産婦の死因、自殺がトップの日本

 

「ここがあるから、別の日におかずを一品増やそうと思えるんです」

これは、こども食堂で出会ったお母さんが言っていた言葉である。

この対談では、少子化が社会課題とされながら、子育てをする環境が十分とは言い難い日本で、子育て支援としての「こども食堂」の価値や役割を考えていきたいと思う。

 


「お父さんが育児に参加しない」は、お母さんが働いていても働いていなくても共通していること

 

湯浅:私は、こども食堂に「子どもの貧困対策」と「地域の交流拠点」としての役割があるなと思いながら当初、関わっていましたが、様々なこども食堂に訪問してみると子育て支援の役割も大きいなぁと感じるようになりました。

こども食堂の運営者は、子育てをひと段落した50-60代の方が多いのですが、30代の方もたくさんいます。参加者として行かれている方ももちろんいらっしゃいますが、30代の方は自分が子育てを始めてみて、それがいかに大変かを痛感し、一人で子育てするのは無理だと友達を誘って始められた方が多いです。

 

白河:意外です。子育てが終わった5、60代の方がやっているイメージでした。子育て真っ盛りの30代の方が取り組まれているのですね。

私がふだん接している方は、30代から40代の女性で「働きながら子どもを育てていて、お父さんは全く育児に参加しない」という状況の方、いわゆる「ワンオペ」の方が多いのですが、「お父さんは全く育児に参加しない」は、お母さんが働いていようが、働いてなかろうが関係のない共通の問題なんです。

 


今男性育休が話題ですが、子供が生まれてすぐから育児に参加しないと、事業で言うと「スタートアップ期を一緒にやらなかったので、その後参画できない」状態になってしまいます。

そして、子どもの成長とともにお母さんの経験値はどんどん上がるものの、お父さんは一向に上がらず、大きな遅れをとって「パパごろごろ問題」に発展してしまいます。

 

湯浅:「パパごろごろ問題?」

 

白河:はい。育児に参加しようとしても、何をやればいいのかわからないから、あまり役に立たない。そして、よけいにイライラするから、それなら仕事に行ってよ、と母親が思ってしまう現象です。

多くの父親は、誕生時点でのスタートの差をその後もずっと引きずります。あとでなんとかしようとも、その時点では、競馬で言うともう何馬身も開いてしまっているので、とても追いつけない。子どもも母親を頼る。そのうち、追いつこうとする気力すら湧かなくなってしまいます。

 

産後うつによる自殺が深刻

 

白河:私は、日本でもフランスの男性産休制度を広めたいと思っています。

フランスの男性産休は、国が11日間、企業が3日間の計14日を女性の産休に相当する休暇として制度化されました。産後、身体が傷ついている女性をサポートするため、父親になるために2週間の休みが与えられます。

取得率7割と多くの男性が利用していて、社会政策的にも評価されています。

誕生時にしっかりとした父子の関係があると、14歳までの父子関係も統計学的に有意に良好になるというデータが出ています。

最初から関わることが大事だなと、この結果を見て思いましたね。

 


さらに、日本は栄養状態が悪い国ではないので、産後、栄養不足により命を落とす人はいませんが、お母さんたちの死因の一位が産後うつによる自殺です

いかにお母さんたちが追い込まれた状態になっているのか、社会全体でより真剣に受け止める必要があると思います。

 

湯浅:なるほど。30代のこども食堂を担う人たちの危機感がよくわかりました。

 

白河:様々に核家族の中で、一人で子育てをすることは、日本のみならず、世界の歴史からいってもなかったことで、そもそも無理なことなのです。それをそのままにしているから「孤立」がおきてしまう。

「赤ちゃんひとりを育てるのには、村人全員が必要だ。」という言葉も聞いたことがありますが、子どもを育てるのはそれぐらいのことなのだと思います。

人間は、共同繁殖する動物で、単体では子育てできないのだそうです。社会を作ってみんなで子育てしていかないと繁殖ができない。その共同の機能が壊れているために、少子化が進んでいるのです。

 

湯浅:宮崎市はこども食堂を広める取り組みを「地域のちゃぶ台プロジェクト」と名付けています。例えば、サザエさんちのちゃぶ台は、もう家族では囲めません。波平もフネさんもいないですしね。

 

白河:カツオやワカメは、遠くで就職しちゃってますよね。

 

湯浅:そうなんです。そのために、発想を変えて、地域でちゃぶ台を囲めばいいという取り組みです。そうすると、「家庭を壊す」と言われることもあるようです。

 

白河:「家庭を壊す」ですか。なるほど。でもお母さんをそれほど追い詰める家庭は壊れていないんでしょうか?

今の家族って、「人様に迷惑をかけてはいけません」という空気がある気がします。お母さん自身も思っていて、それが自分を一番追い詰めます。

大家族の時は、家庭内の調整で子育てができていたけど、核家族になったにも関わらず、「他人に迷惑をかけてはいけない」という考え方だけ残り、さらにそれが強くなっているとさえ感じることもあります

 

湯浅:強くなっている気はしますね。

 

白河:私は、子育てするお母さんが地域の中で包摂されるために、こども食堂はとても大事な活動だと思っています。

様々な問題と向き合う中で、子育ての責任はその家庭の責任となり、さらに言うとお母さんの責任にされすぎているのではないかと思っています。そのプレッシャーはすごいですよ。

 

子どもからもお母さんも「ここではいろんな人に知り合える」

 

湯浅:こども食堂に通う子どもやお母さんからよく聞くのは、「ここではいろんな人と知り合える」と言う言葉です。

 

白河:お母さんたち一所懸命やっているけど、子どもに多様な経験させるためには、多様な人と接するのは大事だと思っています。

あと、私がこども食堂がいいなと思うのは、夕ご飯を一緒に食べるから。もちろん、土曜の昼間にやっているところもたくさんあると思いますが、夕ご飯って誰かと一緒に食べたいし、毎日ご飯を作っていると、誰かが作ったご飯を食べたいなぁってなるんですよね。だから、地域に誰でもきていい場があるのは、とてもいいなと思っています。

 

湯浅:なるほど。切実ですね。

 

白河:そうなんです。その切実な気持ちが、こども食堂に行くと余裕に繋がる。そんな場はとても重要だと思っています。

 

湯浅:それはわかります。ここがあるから、他の日におかずを一品増やせると言ったお母さんがいらっしゃいました。

 

白河エネルギーの充電場所でもあるのですね。大事な場所です。

あと、やっぱり同じ「大変」を共有できる人とつながれるのも心強いですよね。そして、「ママ」だけの集まりになると、逆に「ママ友仲間」に入れない人も出てくるのはよく聞く話ですが、こども食堂には、様々な年代の人がいらっしゃるのも、良いのでしょうね。

 

湯浅:そうですね。かなりの割合で、おばちゃん、おばあちゃんがいるのが、いい具合に中和してくれるのかもしれないですね。参加者としていなくても料理のボランティアやスタッフとしているので、いろんなことを笑い飛ばしてくれたりします。

 

白河:あとは、何より、一緒にご飯を食べるのは、最強のツールだと思います。だからこそ、もっとわかりやすく、当たり前になればいいなと思っていますが、クックパッドにもこども食堂のレシピが掲載されていますよね?すごくいいなと思って見ていました。

 

湯浅:クックパッドのようにすでに多くの人のインフラになっているようなツールに、こども食堂が取り上げられ、仲間入りしていくのは、こども食堂が多くの人に「あたりまえ」の存在になっていくために大事なことだと考えています。

そういう面では、お寺やコンビニ、学校などもともと地域の人が集まる場所ももっと生かしていけるといいなと思っています。

 

白河:そうですね。そして、「人」ですね。きっとこども食堂の運営をされていらっしゃる方は、ボランティアの人が、子どもが熱出して、来れなくなっても「いいよ」と言える人なのだと思います。

その包容力・人間力のある人が、こども食堂を支えているんだろうなと思っています。

 

湯浅:ありがとうございます。運営者の人たちも喜びます。

この企画が、よりたくさんの人がこども食堂に関わるきっかけになればと願っています。引き続き、関心をもって一緒にやっていただけるとうれしいです。

 

 

(プロフィール)

白河桃子:相模女子大学 客員教授、昭和女子大学 総合教育センター 客員教授、東京大学 大学院情報学環客員研究員 東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、住友商事などを経て執筆活動に入る。働き方改革、ダイバーシティ、女性活躍、ワークライフ・バランスなどをテーマとする。 経済産業省「新たなコンビニのあり方検討会」委員、内閣官房「働き方改革実現会議」有識者議員、内閣官房 第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」有識者委員、内閣府男女局「男女共同参画会議専門調査会」専門委員などを務める。 著書に『ハラスメントの境界線 セクハラ・パワハラに戸惑う男たち』(中公新書ラクレ)などがある。

 

湯浅誠:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長

社会活動家。東京大学先端科学技術研究センター特任教授。

1969年東京都生まれ。東京大学法学部卒。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。1990年代よりホームレス支援に従事し、2009年から足掛け3年間内閣府参与に就任。内閣官房社会的包摂推進室長、震災ボランティア連携室長など。法政大学教授(2014〜2019年)を経て現職。政策決定の現場に携わったことで、官民協働とともに、日本社会を前に進めるために民主主義の成熟が重要と痛感する。

「こども食堂安心・安全プロジェクト」でCampfireAward2018受賞。

 

リターン

3,000


気軽に応援!感謝状とオリジナルステッカーをお届け!

気軽に応援!感謝状とオリジナルステッカーをお届け!

●お礼を込めて感謝状をお送りします

●「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」オリジナルステッカー

※12/16 新たに「ステッカー」を追加いたしました。12/16以前にこちらのコースにご支援いただいたみなさまへも同様にお届けいたします。

支援者
84人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

4,000


【しまうまプリント】フォトブックを注文して「こども食堂」を応援!

【しまうまプリント】フォトブックを注文して「こども食堂」を応援!

しまうまプリントの【A5スクエアサイズのフォトブック】の一冊無料相当クーポンをお送りします。

*下記事項に同意の上こちらのリターン品をご購入ください。
・クーポンが記載されたメールは「しまうまプリント」から支援者様へお送りいたします。
・メールアドレスとご支援者様のお名前は「しまうまプリント」へ共有されます。

支援者
20人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

10,000


一口こども食堂店主【特製 木のスプーンをお届け!】

一口こども食堂店主【特製 木のスプーンをお届け!】

●こども食堂に持っていける「木のスプーン」
ロゴ入りの特製木のスプーンをお送りします。この木のスプーンを持ってこども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
35人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

10,000


一口おもちゃ屋さん店主【けん玉をお届け!】

一口おもちゃ屋さん店主【けん玉をお届け!】

●こども食堂に持っていける「けん玉」
子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」を持ってこども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
37人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

30,000


alt

「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」応援団

●「木のスプーン」「けん玉」どちらかお好きな方をお届け(またはこども食堂に寄贈)できます

*特製の木のスプーンもしくは、子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」をお送りします。こども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。(※寄贈の場合、実行委員が責任を持って対応いたします)

●「東京おもちゃ美術館」入館チケットをペア(2枚)お送りします。

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
7人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

100,000


alt

「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」応援団長

●「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」に1回ご招待

●「木のスプーン」「けん玉」どちらかお好きな方をお届け(またはこども食堂に寄贈)できます

*特製の木のスプーンもしくは、子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」をお送りします。こども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。(※寄贈の場合、実行委員が責任を持って対応いたします)

●「東京おもちゃ美術館」入館チケットをペア(2枚)お送りします。

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

300,000


alt

(法人・個人さま向け)「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」応援団長

●「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」に1回ご招待

●「木のスプーン」「けん玉」どちらかお好きな方をお届け(またはこども食堂に寄贈)できます

*特製の木のスプーンもしくは、子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」をお送りします。こども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。(※寄贈の場合、実行委員が責任を持って対応いたします)

●「東京おもちゃ美術館」入館チケットをペア(2枚)お送りします。

●サポーターとして、WEBにお名前・ロゴ掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

500,000


alt

(法人・個人さま向け)「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」応援団長

●「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」に1回ご招待

●「木のスプーン」「けん玉」どちらかお好きな方をお届け(またはこども食堂に寄贈)できます

*特製の木のスプーンもしくは、子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」をお送りします。こども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。(※寄贈の場合、実行委員が責任を持って対応いたします)

●「東京おもちゃ美術館」入館チケットをペア(2枚)お送りします。

●サポーターとして、WEBにお名前・ロゴ掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

1,000,000


alt

(法人・個人さま向け)「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」応援団長

●「食べる・遊ぶ・笑う こども食堂」に1回ご招待

●「木のスプーン」「けん玉」どちらかお好きな方をお届け(またはこども食堂に寄贈)できます

*特製の木のスプーンもしくは、子どもにも優しい木の素材で作られた「けん玉」をお送りします。こども食堂に行くきっかけとしていただければ嬉しいです。(※寄贈の場合、実行委員が責任を持って対応いたします)

●「東京おもちゃ美術館」入館チケットをペア(2枚)お送りします。

●サポーターとして、WEBにお名前・ロゴ掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

10,000


alt

特別なリターン不要!全力応援コース

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

*こちらのコースはリターンに費用がかからない分、いただいたご支援のほとんどをプロジェクトの実施費用に使わせていただきます。

支援者
42人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

30,000


alt

特別なリターン不要!全力応援コース

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

*こちらのコースはリターンに費用がかからない分、いただいたご支援のほとんどをプロジェクトの実施費用に使わせていただきます。

支援者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

50,000


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特別なリターン不要!全力応援コース

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

*こちらのコースはリターンに費用がかからない分、いただいたご支援のほとんどをプロジェクトの実施費用に使わせていただきます。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

100,000


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特別なリターン不要!全力応援コース

●サポーターとして、WEBにお名前掲載(希望者)

●お礼を込めて感謝状をお送りします

*こちらのコースはリターンに費用がかからない分、いただいたご支援のほとんどをプロジェクトの実施費用に使わせていただきます。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年3月

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