【Umaar'sの挑戦】新ひだか町で引退馬も地域も幸せにしたい！

こんばんわ・・・　書いてる途中で・・・　ブラウザの戻る←を押してしまい

記事が消えました・・・。　書き直すので少し時間が遅くなります。

 

と前置きをしつつ

残り7日ラストスパートが近づいてきたので

自身と競走馬にまつわるエピソード。　昔話をしたいとおもいます。

シャドウランズという名前の競走馬が居ました。

2008年の内田博幸騎手がJRA移籍初騎乗初勝利をしたときに乗っていた馬。

 

2010年5月半ばに転厩してきたので自分が担当する事になりました

青鹿毛の黒々とした500ｷﾛ近い好馬体。

カッコイイ！

と思うのもつかの間『ぶひいいいいいぃぃぃぃ』洗い場で出逢った牝馬に向かって壮絶な馬っ気をだして

キケンダ！

に印象が変わる。

 

これはｲﾛｲﾛ工夫しないといけないな　と今まであまり見ることもなかった

壮絶な馬っ気に内心びびるも

逆に手のかかりそうな馬はそれだけで愛着が沸いてしまいます。

 

そして移籍後初出走

意外や意外　装鞍所でもパドックでもゲートでもお利口さん

念の為、牝馬の後ろは避けて　周回の順番変えてもらったりと工夫はしていたけど問題なさそう。

 

結果は7着でしたが楽しみが増えた。

そして4着5着2着5着と　惜しい競馬も続き　そろそろと思っている矢先に

 

自身が帯状疱疹で39度から熱がさがらない！

そのうえ脚元を拭こうとかがんだ瞬間に『ぶひいいいいいいいぃぃ』

牝馬登場で　前脚がガツンと顎にヒットして吹き飛ばされる。

 

スっと立ち上がると　馬も悪いことをしたってわかります。

後ろにあとずさりしながら顔をあげる。

ああ、いつもそうして怒られたり叩かれたりしたんだな。

と『大丈夫怒ってないから、なんにもしないから』ポンポンと首筋に合図して

ナデナデしたら　ホっとした表情でいる

 

もう可愛いやつだなって思った。

もっとも顎を4針縫ったので大丈夫でもないし

帯状疱疹の抗生剤の点滴を打ちながらの縫合なので

なんて滑稽な姿なんだろうとｗ　約2週間ほど熱は下がらなかったけど休まず皆勤（いや・・・やすもうよ。

 

そして2着9着と　どうもこの馬は1400がいいんだろうな

なんて思いながら毎日　乗り運動していた。

愛知の夏をあんな黒々とした馬体、　相当暑かっただろうなぁ

と思いながら想い出にふけります。

 

どうしても牝馬のいる時間をさけたり　できるだけ涼しい時間を

昼間の暑さ対策をしたり

いろいろ思考錯誤を繰り返しながら

結果がでるようにとシャドウランズと共に過ごしてきた。

 

そして迎えた

2010年9月17日　待望のダ1400　青桐特別。

『ヨシこれは勝てるぞ』　チャンスが訪れました

 

この日の朝は他の担当の方の競走馬が脚元の故障から立つことができず

そのまま息を引き取り、厩務員4人がかりで　移動させる車に乗せたりと

朝からちょっと大変な日でした。

 

そしてシャドウランズがでる11レースは16時発走の最終レース

 

いつものように競馬場ではお利口で優秀なお馬さん

ゲートからでて　馬が4角を抜けるまで　マイクロバスの中で見守ります

終始3番手から手応え十分。　3角から4角に向けて鞍上の手が動く

これは『勝った！』と思った瞬間に

シャドウランズがガクンとバランスを崩す。

 

あっ・・・

 

そのまま鞍上が必死に抑えるように競走中止。

 

心臓が張り裂けそうになった。

バスを一人降りて馬場に向かう。

少しでも軽い症状である事を走りながら願うしかなかった。

 

そこで片足をつけずにおかしな歩様で、自分に気が付いてくれた。

いつもお利口な馬。

脚元に目をやると。。一気に覚悟した・・・涙が溢れる。

脚がどこかに吹き飛んでいったのかそこには　無かったから。

最悪だ。

 

悟るしかなかった。覚悟するしかなかった。

シャドウランズはそれでも暴れたりしないでジっと見つめてくる

大丈夫だから・・・　首を叩く。　少しでも落ち着いてもらう為に。

馬運車に乗せようとしたけれど　かたくなに拒否をされ

その場で横倒しになるように崩れてしまったので

その場から移動できずにいた。

最終レースだったという事もあり　その場でという事になった

 

はい。　はい。　係りの人の返答に何を答えてたか正直覚えてないです。

返事だけしたのはわかるけれど。

 

横たわるシャドウランズの頭を抱えながらさすってあげるくらいしかできなかったジッと見つめてくるその瞳から目を逸らすことなんてできなかった。

薬を打たれどのくらいの時間だろう。。　ジっと見つめていたときに

一瞬グッと力が入り　自分を見つめていたその瞳は一瞬白目を軽くみせた

そして自分をまだ見続けたまま　シャドウランズは自分の手の中で動かなくなってしまった。

係りの人が気を使って暫く待っていてくれたので

これ以上は迷惑をかけられないなと　動かなくなってしまった担当馬を

この4か月試行錯誤を重ねて　一癖ある愛馬を移動してもらう事にした。

たった4か月の時間だったけれども　そこには確かにシャドウランズと過ごした

濃い時間があった。

 

一体どれだけの時間泣いていたのだろう。

拭っても拭っても零れ落ちる。　

馬も乗せずに一人で帰るという馬運車はなんと切ないことか。

運転手さんもそんな自分に声をかけられなかったのだろうね

ずっと無言のまま　ただ目を覆い隠していたのは覚えている。

 

夜も更けていたけれど　みんな待っていてくれた。。。

疲れてるだろうに。　自分を心配してくれて残っていてくれた。

もう涙の止め方がわからない。

 

そのままありがとうと挨拶をしてシャドウランズの馬房にいくと

先生がそこで待っていてくれた。

主のいなくなった空の馬房を見つめながら。

線香をあげ　テープのお経を聞きながら　ずっと一緒にいてくれた。

 

あれから自分はずいぶんと泣き虫になった気がします。

もともと馬離れが下手糞で　涙を浮かべるタイプでしたが

自分が生涯に耐えられる哀しみを振り切ってしまったかのように

 

今はちょっとした事で哀しみが振り切るようになりました。

 

そんな出来事。

 

殆どの人の記憶には残っていないと思われる馬がいます。

きっとシャドウランズもその中の1頭でしょう　戦績40戦1勝

目立った成績もないのだから

でも確かにシャドウランズは居たんだ。生きていたんだ。

そして自分が殺してしまった。

 

懺悔ですね。

 

だからかな。自分は有名無名に関わらず馬を救いたい。

全ての馬を救いたい。

 

あれからどれくらい毎日泣いていただろう。　何もないのに突然泣き出したり

そんな精神状態の時に　救いを求めるように

帰ってきたのが　グリーンストーン。

 

新着情報12へ繋がるお話し。

 

結果はご存知。　ただただ挫折を味わう事になる

精神的にも　肉体的にも　己の限界を味わい　眼を背けた馬の世界。

 

 

そして心残りだと　それから馬の世界に戻るまで6年間みつづけた

調子の上がらないグリーンストーンの夢。

 

やっとの想いで立ち上がり後押しをしてくれた友人がいて

今は生産という形で馬の世界に戻って来た。

 

だから誰よりも決意は固いと思います。

まださしたる実績もない自分はこれから先起業した際

信頼を勝ち取る為に活動をしていくでしょう。

 

自分の死という終わりを考えたからこその起業という形での引退馬支援

 

心に決めたからこそ　志と信念をもって

 

この先最期まで生きていく。

 

ありがとうシャドウランズ

自分だけは決して君を忘れない。

 

 

暗い話になりましたが自分自身を知ってもらい

名も忘れ去られる競走馬達でも生きていいと思ってます。

 

ここまでの気持ちになるまでに動き出すまでにずいぶんと遠回りをしたもんだなと思います。

周り道をしてきたからこそ　気持ちにブレがないのかもしれませんね。

 

一度は挫折した身だからこそ

次は成し遂げてみせようと。

 

 

このプロジェクトは0か100か

今日まで支援いただいた方の想いをゼロにしたくない

そして自分がこうしてここまでの想いになるキッカケを

知っていただけたらなと思い　お話させていただきました。

 

せめて自分はまだ生きているかもしれない

グリーンストーンは探し出したい。

 

そして自分の事だけではなく　多くの明日を生きられない競走馬達の為に

力を貸してほしい。

 

そんな想いをこめて　ご支援よろしくお願いいたします。