渋谷ヒカリエ　かるたで広がるワクワク世界（1/4～1/5）

 

　皆様、明けましておめでとうございます。
　渋谷ヒカリエでのイベント「かるたで広がるワクワク世界」を無事に開催することができました。皆様のご支援のおかげと感謝いたしております。すでにプロジェクト終了報告をアップしましたので、そちらと重複することも多いですが、イベントを振り返りながらご紹介したいと思います。

　初日1/4（土）は午前10時に集合し、午後2時のオープンに向けてセッティングを進めました。天井から吊るすオリパラソル（絵を描いたビニール傘）、タペストリーの設置に少し時間がかかりましたが、定刻にオープンすることができました。華やかな楽しい空間づくりができたのではないかと思います。
　オープン直後から家族づれが少しずつ来場してくれました。この日、午後7時までの来場者は205名、当初の予想を100人/日くらいとみていたので、予想を上回る方々が来てくれました。中には、この催し目的で来てくれたご家族もいて、終了間際まで、ワークショップやかるた取りを楽しんでくれました。
　2日目の来場者は157名、翌日から皆さん仕事ということもあり、夕方からの来場者は少なかったです。
　ヒカリエの運営事務局の方からは、親子づれの家族がいつもより多く8階まで上がって来てくれていた、と評価をいただきました。

　この企画へご協力をいただきました奥野カルタ店様や日本郷土かるた協会様の出展、「葛飾かるた」「いたばしかるた」「フォントかるた」他の展示も行いました。展示をご依頼する中で、これらの関係者の方々と今まで以上のコミュニケーションができたことは大きな喜びです。皆さんもお正月にこのような場ができたことを喜んでくれました。

　＜展示・空間づくり＞
　空間全体としては、上の写真のようにオリジナルかるたをタペストリー形式で両脇に展示いたしました。（20枚）　タペストリー周辺にはオリジナルかるたの現物を実際に手に取ってみることができるように展示いたしました。
（Global Karuta2017～2019、Workshop Karuta2017、ネパールかるた、人まち思いかるた、東京の色かるた、200か国かるた（96か国分）、バナナペーパーイエローかるた、触って楽しむ陶芸かるたなど）

　左手前から、奥野カルタ店様、葛飾かるた、いたばしかるたなどの郷土かるた展示、東京の色かるた、人まち思いかるた、フォントかるた、武蔵野美大視覚伝達学科が小平市と協力して作成したかるたです。正面奥には200か国かるたのタペストリー4枚、その向こうはワークショップコーナーを設け、オリパラソルワークショップや創作かるたワークショップを行いました。右手は手前からグローバルかるた、ワークショップかるたなどの海外から公募のかるたをベースとして仕上げたかるたを展示しました。右手奥には、手で触って取るブラインドかるたやユニークな十二支かるたをご紹介しました。
 　中央には、かるたコーナーを設けて、お客様に声をかけながらかるた取りで遊びました。手前にあるビニール傘を逆さにして、柄の部分に平仮名をつけたものがオリパラソルです。少し離れた所から、読み札に合わせてお手玉を投げ入れて遊びます。一番初めに入れた人が勝ちではなく、傘の中にお手玉を入れることができた人全部の得点になります。速さを競うだけではない遊び方ができ、失敗しても楽しい遊びです。字の読めない子どもたちも、投げ入れることを楽しんでいました。かるたの読み句を味わうことを忘れてしまいますが、誰もが楽しむことができる新提案かるたです。
 　＜ワークショップ＞
　2日間に5つのワークショップを行いました。全体としては、ボランティアの学生さんも含めて36名の参加がありました。
　オリパラソル（エコなビニール傘に絵を描くWS）の参加者が少なかったのが残念でした。（親子3組、個人3人）しかし、サエラ社製のSORAKA KITへの関心は高かったと思います。私たちが天井からの吊り下げ展示でも使った傘は、発端は車いすの方でも遊べるお手玉式かるたの発想からきています。会場でもこのお手玉式かるたは好評で、多くの子ども達やご家族が楽しんでいました。
　今回オリパラソルのワークショップで使用したビニール傘は、（株）サエラ様製のSORAKASA KITです。組み立て式になっており、骨が折れた場合でも交換して長く使うことができる優れものです。これまで、私たちは安価な透明ビニール傘を使っていて、傘が壊れてしまい廃棄せざるを得ないことを残念に思っていましたが、このSORAKASA KITがエコの視点から解決してくれました。
　SORAKASA KITを十分には使い切ることができませんでしたので、今後のワークショップで継続的に活用していきたいと思います。プラスチックごみ問題が注目されている現在、これらの環境問題を考える講座・ワークショップとの連携なども今後の取り組み課題だと考えています。
　創作かるたのワークショップでは、イギリスでの創作風景なども紹介し、かるたが英語圏はじめ地域理解や国際理解に有効なツールであることを紹介し、参加者も自らオリジナルのかるた制作を行いました。通常のワークショップよりは短い時間でしたが、参加者の方々は真剣にトライしてくれました。自作のかるたを囲んでのかるた取りでは、「自分の作品だけは必ず取る！」という意気込みが伝わってきました。
　見て取るかるた作りを試みました。要は、読み札はなく2枚の対となる絵を描いて、どちらか一方の絵札を見て、対となるもう一枚を場から取るというものです。いろいろなアイデアが出て面白いものができるのではないかと想像していましたが、まだまだワークショップの進め方に課題がありそうです。
　一対の絵札としては、図と地の関係の2枚、同音異義の2枚（花の絵と鼻の絵）、ことわざや童話にでてくる主人公の2枚（鬼と金棒、兎と亀など）などのアイデアがあがりました。絵を描く前のディスカスも興味深かったですね。

＜かるた取り＞
　かるた取りのコーナーは、2日間のうち60～70％の割合でとぎれることなく遊んでくれたと思います。家族の中で、友達どうしで、たまたま集まった方々で、外国の方も交えて通常のかるただけでなく様々なかるたを紹介しながら楽しんでもらいました。
　子ども達は速さを競うだけでなく、アイマスクをして触って取るかるたにも興味を示してくれました。大人は初めて遊ぶ英語かるたを「こんなはずじゃあない」と言いながら楽しんでくれました。フォントかるたなど少しマニアックなかるたに対しても、回数を重ねるごとに楽しさが分かったきたというかるた体験もありました。

　海外の方たちも何組か遊んでくれました。初めて体験する方がほとんどでしたが、遊び方が簡単なので、すぐに皆で楽しむことができました。海外の方はかるただけではなく、展示物である和傘や凧へも関心も持ってくれました。
　今回は特に私たちのオリジナルかるたの販売は考えてはいなかったのですが、入手を希望された来場者の方6組に寄付というかたちでお分しました。
＜新しいつながり＞
　新しく連携が生まれた葛飾かるた様、いたばしかるた様、フォントかるた様とは今後も継続的に良い関係を築くことができれば嬉しいです。
　今回、会場には「全日本かるた協会」（百人一首のかるたです）の理事の方が来場されました。本年5月に開催予定の催事に、グローバルかるた等の展示を検討して頂けるというお話しでした。まだ分かりませんが、少し楽しみです。
また、教育関連を中心にお仕事をされているジャーナリストの方も来場されました。国際理解・国際交流、ユニバーサルデザインゲームとしてのかるたの可能性などにも興味を持っていただけました。
　今回、サポートメンバーとして協力してくれたメンバーの何人かは、日本郷土かるた協会（副代表）のお話しをとても関心を持って伺ったそうです。私たちメンバーもいろいろなかるたを体験でき、また交流できたことも一つの成果であったと思います。
　いろいろなかるたに刺激されて、見て・作って・遊ぶことが体験できる場の効果があったのではないかと思います。

★Karuta2020及びすぎなみKarutaプロジェクト今後の活動

①かるたで広がるワクワク世界：杉並体験・展示
日時：3月28日（土）29日（日）午前10時～午後6時（予定）
会場：杉並産業商工会館（JR阿佐谷南口より5分）
参加費：無料

②かるた文化祭2020（第5回かるた文化祭）
日時：6月13日（土）午前11時～午後5時
会場：聖心女子大学グローバルスクエア内
参加費：無料
内容：世界の方々とのグローバルかるた取り
　　　創作かるた表彰2019～2020
　　　2020年度版Global Karutaのご紹介

③「東京2020大会時における伝統文化等の魅力発信事業」への協力（検討中）
日時：7月～9月の2～3日間
会場：東京メディアセンター（丸の内）