子どもたちの"やってみたい"を叶えて。より自由に表現できる場を

　そして，１９８９年度，４年４組の担任になりました。

　この年におみえになったＳ校長先生。（お亡くなりになりましたが・・・）

　この校長先生との出会いが運命を変えました。

　６月に発足したＴ小学校ＰＴＡコーラスクラブ。

　週１回土曜日の午後，Ｔ小学校３階音楽室で練習をしていました。

　地区文化祭に出るなど結構活発に活動をしていました。

　でも私のしたかった活動とはちょっとちがっていました。

　１０月頃，思い切って自分の思いコーラスの練習に来ていたおかあさんたちに話してみました。

　「子どもたちの合奏団をつくりたいんです」

　おかあさんたちの反応はとても好意的でした。

　「さっそく募集してみたらいいんじゃない」

　え，なんと，とんとん拍子。

　いいのかな？

　「校長先生の許可がおりるだろうか」

　これも忘れもしない１１月のある日の給食時間。

　Ｓ校長先生はあっさりと「いいんじゃない」

　その後，教育委員会に行きました。指導課長さんには「指導は君ひとり？　複数以上でした方がいいよ」とアドバイスをもらいました。（のちに，猫さんと二人体制で進めることになりましたね）

　当時の校長会長（前任校の校長先生）Ｎ先生に話をしにいくと「白井君，『意欲と実績』やね」とお話になられました。

　「意欲と実績」

　このことばは，今も私の心の中に刻み込まれていることばです。

　そして募集がはじまりました。

　Ｔ小学校の子どもたちを対象に募集開始。

　このとき，コーラスのおかあさんたちは積極的に子どもたちをさそってくれました。

　後に，合奏団の初代保護者代表をつとめてくださったＮさんは，信号待ちをしている登校する子どもたち一人ひとりに募集ちらしを渡してくれました。

　そして，合奏団がうぶごえをあげる日がきました。

　１９８８年１１月２６日（土曜日）のことでした。