生まれる命、逝く命

 

多くの飼い主さんと出会い、多くの思い出を作り、多くの人に愛される・・・

そんな人（猫）生を選んで生まれてきたのでしょう。

 

多くの飼い主さんに引き継がれ、引き継がれ、そして私たちの元にやってきました。

 

初めて出会った時から、すでに高齢のようでした。そのころからてんかんの症状はあったのです。

 

私たちの元に来てくれて6年間。

高齢のおばあさまを看取り、

その隣に住む高齢のおじいさまに引き取られ、

病院からそれっきり二度と戻れなかったおじいさまをいつまでも部屋で待ち、

私たちと出会い、

そしてやっと巡り合えたさいごの保護主さんの幸せな結婚と、

可愛い赤ちゃんの出産を見届けたのです。

 

てんかんの発作に日々悩まされましたが、

それでも彼は自分の選んだ猫生に満足していたのではないでしょうか。

 

保護主さんと最後の最後の瞬間まで遊びました。

そしてついえたのです。

容態の変化にすぐ気づき必死の蘇生を試みましたが叶いませんでした。

一番最後の発作には勝てなかったのです。

 

 

ただいてくれるだけでいい

存在そのものが愛です

 

私たちは一体何度このような喪失を経験したらよいのでしょうか

 

でも最後の最後には、逝く命をとめることができない

 

命ある限り、精一杯幸せにしてあげること、

私たちにできることは、ただそれだけなのです

 

見事に生き切った、その命

彼は幸せだったと思います

きっとそう言ってくれると思うのです

 

突然、彼がお空に還るなんて

私たちは誰も思っていませんでした

でも彼を慈しんだおばあ様とおじい様が迎えにきたのでしょう

私たちからの愛情をいっぱい持って彼は旅立ちます

 

 

大好きだよ

愛しているよ

また必ず会おうね

 

それまでお休み、黒丸