みなさんこんにちは。

プロジェクトメンバーで「義肢装具士」の沖野敦郎です。

 

いよいよ終了まで残り11日となりました。

 

今日は、昨日の田村からバトンをもらい、私が話をさせていただきます。

 

どうか最後まで読んでいただければ幸いです。

 

 

‖なぜ義肢装具士?

 

高校生の頃は本気で「猫型ロボット」をつくりたくて工学部に進学しましたが、2000年のシドニーパラリンピック陸上競技を偶然TV観戦した時に、上半身は生身の身体なのに、下半身に機械がついている(当時の私は「義足」という存在すら知らなかった)光景に衝撃を受けました。

 

当時は大学で機械システム工学を学びながら陸上競技部に所属していた私は、「スポーツ用義足を製作して、ユーザーに履いてもらい、一緒に走りたい」と強く思い「義肢装具士」になる決意をしました。

 

 

‖義足がユーザーの可能性を狭めているのでは・・

 

義肢装具士養成校時代、臨床実習中にとある人物に出会いました。

 

歳は私と同じで、少し華奢な体型の彼。

 

義足で上手く歩く佇まいから、スポーツに向いていると感じました。

 

それがのちに100mで日本記録を樹立・パラリンピック出場を果たした「春田純」選手との出会いでした。

 

一緒にTVで世界陸上を観戦した後、私が気軽に春田君に言いました。

「ちょっと走ってみて。」

 

義足になってから殆ど走ったことがないと言っていた春田君ですが、日常用義足でもある程度は走ることができました。

 

しかし、ある程度です。

あきらかに義足が身体能力に制限をかけているように見えました。

 

「義足がユーザーの可能性を狭めている。」

 

本格的に走るにはスポーツを行うために作られた専用の義足「スポーツ用義足」が必要だと感じました。

 

しかし、日常用義足は国や自治体から補助金が出ますが、スポーツ用義足は補助金が出ないため、全額自費で30万円~100万円を捻出する必要があり、気軽に購入して走り出すことができません。

 

「走る」ことは特別な行為なのでしょうか?

 

スポーツの場だけに必要な行為なのでしょうか?

 

いいえ、私は特別な行為とは思いません。

 

しかし、義足では「走る」ことは容易ではありません。

専用の義足が無いことで、その行為に制限がかかってしまうのです。

 

思春期で多感な時期の「学生」や、遊びや体育で走る機会が多々ある「子ども」にとって、義足が理由で走ることができない、他の生徒と同じ運動ができないことは、後にスポーツに対してのみならず様々な物事に対して大きな苦手意識を生む可能性が高いと思います。

 

しかし、スポーツ用義足があれば活動範囲が広がるだけでなく、様々な場面で積極的に社会参加することができるようになると思います。

 

‖「義足の図書館」があると・・・

 

スポーツショップに行ってスポーツシューズを試し履きする感覚で、ゴルフクラブを試し打ちする感覚で、義足の図書館ではスポーツ用義足を試し走りすることができます。

 

公園の鉄棒で逆上がりの練習をするように、子どもはスポーツ用義足を履いて走る練習をすることができます。

 

義足ユーザーがたくさん集まる場になるので、ユーザー同士の情報交換の場にもなるでしょう。

義足開発に興味があるエンジニアが集まれば、更なる新商品の開発に活かされる場にもなるでしょう。

 

 

この「義足の図書館」はこれまでにない画期的な場となることは間違いありません。

この図書館ができることによって、義足ユーザーの新たな可能性が広がるだけでなく、周囲の人間も義足ユーザーと共に身体を動かして楽しむことができます。

 

兄弟姉妹と走ることができます。親子で走ることができます。

友達と走ることができます。恋人と走ることができます。

 

「義足の図書館」は皆様の支援があって初めて実現できる事ですので、どうかよろしくお願いいたします。

 

オスポ(オキノスポーツ義肢装具) 義肢装具士 沖野敦郎

 

 

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