AINU - 極東亜の先住民族 - 　@台湾花蓮県立文化局美術館

 

2019年7月2日〜30日の間、個展を開催させていただきます。

タイトルの「AINU - 極東亜の先住民族」にはいくつかの説明が必要かと思います。

 

まず、「AINU」とはアイヌ民族のことです。

ローマ字にしたのは、台湾でも多くの人が読めるようにです。

文字は何を使用しようと当て字にすぎません。

ひらがな、カタカナ、中国語で当て字をつけるよりもローマ字の方が音で入ってくるような感覚があって適切だと思ったからです。

 

次に、「極東亜」。

アイヌ民族は日本の先住民族として日本政府が認定しています。

ただ、日本という国家が誕生する以前からアイヌ民族は、今でいう日本列島からサハリン、北方領土に住んできました。

つまり、国民国家の概念が存在する前、地理的に表現するとなると「アジアの一番東」となったわけです。（＊アジアという概念すらなかった時代ですが）

 

次に「の」。

台湾では「の」が使われることがよくあります。なので台湾の人は意味はわかります。中国語で「的」「之」に当たりますが、あえて「の」を使用することで、日本の先住民族ということを暗に表現しています。

 

次に「先住民族」。

台湾にも先住民族は多く暮らしています。ただ、彼らのことを指す言葉としては「原住民族」を使用します。「先住民族」はすでに消えた民族という意味が含まれているからです。ただ、日本では「先住民族」が用いられるのでアイヌ民族に対してはこちらを用いました。