国内初！国際小児脳腫瘍のファミリーデーを開催したい！

公益財団法人 がんの子どもを守る会、理事長の山下公輔です。
今般の国際小児脳腫瘍シンポジウム（ISPNO）ファミリーデー実行委員会の共同委員長を務めさせていただいています。

（公財）がんの子どもを守る会は、“小児がんを治る病気にしたい”、“小児がんのために、苦しむ家族のいない世の中をつくりたい”という、小児がんで子を亡くした親たちの願いの下、1968年（昭和43年）に設立されました。爾来、全ての小児がんの患児・家族への様々な支援を中心に、設立時の願いの実現のために幅広く事業を展開し一昨年には設立50年の節目を迎えています。

当会が設立された当時は、まさに不治の病であった小児がんも、近年の医学の進歩によって、発症数の多い白血病など一部の小児がんは9割近く”治る”ようになってきてはいます。

しかし、数多くある小児がんの中で20％余を占める脳腫瘍は、その中にも多くの種類がありそれぞれが希少疾患であることから、治療法が確立されていないものもあり、未だに多くの子どもの命が奪われているという厳しい現実にさらされています。

（公益財団法人 がんの子どもを守る会）

そのような小児脳腫瘍に取り組む世界中の医療者が集まるこの分野では最大の国際学術集会である「ISPNO（国際小児脳腫瘍シンポジウム）」は、小児脳腫瘍の医療の進歩に大きな意味を持つ学術集会であり、今般それが日本で開催されることを、小児がん患児・家族の立場からも大変心強く思っています。

小児がん医療の分野では、脳腫瘍だけでなくすべての小児がんの治療おいて、家族も含むトータルケアの考え方が必須となっています。そのような考え方に沿って、医療者の国際組織である国際小児がん学会（SIOP）と親や支援者の国際組織である国際小児がんの会（CCI）が毎年共同して国際大会を各国で開催しているのと同様に、小児脳腫瘍の分野でも今般のISPNO国際小児脳腫瘍シンポジウムに併せ、患児・家族の集いである「国際小児脳腫瘍シンポジウムファミリーデー」が催されます。

海外からの参加者も交えての小児脳腫瘍の現状や課題について情報交換をし、課題解決について考えるこの機会は、日本の患児・家族の皆さんにとっても大変貴重な機会だと思います。

この「ファミリーデー」を日本の小児脳腫瘍の課題解決に向けた意味のある集まりとして成功させるために、皆様のご支援を心からお願い申し上げます。