
寄付総額
目標金額 3,500,000円
- 寄付者
- 233人
- 募集終了日
- 2022年2月28日
退任記念演奏会「明日へ」公演レポート
音楽の明日へ。能×ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」プロジェクトへ、長きに渡ってご声援をお送りいただき、誠にありがとうございます。
前回の投稿から時間が空いてしまいましたが、今回は3月14日(月)に東京藝術大学奏楽堂にて行われました、東京藝術大学教授 武田孝史・八反田弘 退任記念演奏会「明日へ」の公演の模様を、写真を交えながらレポートいたします。

[以後の写真は全て©東京藝術大学演奏藝術センター]
連日行われたリハーサルでは、日々新型コロナウイルス感染者数の推移に一喜一憂し、考えられうる限りの感染対策を実施しながら進めてきましたが、無事に演奏会の当日を迎えることができました。
天候にも恵まれたこの日、17:45に開場した東京藝術大学奏楽堂にお客様がご来場されると、パイプオルガンには日が昇る前の青い海の絵が投影されていました。
18時30分、ほぼ満席となる多くのお客様にご来場いただき、無事に舞台の幕が開きました。
演奏会の前半、第1部は武田・八反田両教授による最終講義です。
武田教授は語ります。
「《ミサ・ソレムニス》の演奏に初めて触れたとき、100人近いオーケストラの前で一人舞を舞うなど、とてもできることではない、と思いました。けれど、八反田先生と話す中で、違う種類の音楽でも寄り添えば何か生まれるのではないかと思うようになりました。理解しようとすれば誤解が生じるが、寄り添おうとすれば良い結果を生むのでは、と考えて今回の共演に至りました。」
この後、能楽宝生流で催しの始まる前に謡われる祝言小謡「七宝」が披露されました。
小謡が謡われる間に、パイプオルガンに投影された海の絵には、だんだんと日が昇っていきます。
次いで、八反田教授の最終講義。
二期会、サントリーホール、武蔵野音楽大学、そして東京藝術大学での4年間、コンサート制作という裏方に従事してきた自身のこれまでの歩みを「庭師のような仕事」と語ります。
「若きアーティストを世に送り出すプロジェクトを担当していた頃は、そのアーティストが世界に羽ばたいていくのを見て、自分のことのように誇らしい気持ちでした。
渡辺祐介さん率いる若きオルケストル・アヴァン=ギャルドの皆さんとの縁により実現した《ミサ・ソレムニス》の上演を、新型コロナウイルスにより亡くなった方々、つらい思いをされている方々へ捧げます。」
第1部の最後は、武田教授による創作能舞「希望」です。
削ぎ落とされた照明の中、藤田貴寛さんの能管だけが響く中で武田教授がしずしずと進み現れると、ピンとした空気が張り詰めます。
そして、次第次第に笛の音にも舞にも動きが増し高揚してくると、我々の心にも明日への「希望」が湧いてくるような気持ちになりました。
休憩を挟み、第2部はいよいよベートーヴェン晩年の大作《ミサ・ソレムニス》の上演です。
渡辺祐介さんの情熱のタクトに、ピリオド楽器によるオーケストラ、オルケストル・アヴァン=ギャルドが応え、エネルギッシュな演奏が繰り広げられました。
ソリストには中江早希(ソプラノ)、中島郁子(アルト)、櫻田亮(テノール)、黒田祐貴(バス)という人気実力充実の面々をお迎えしました。
ミサ・ソレムニスは合唱のパートに求められる内容もハードなことで知られていますが、今回の合唱には東京藝術大学音楽学部声楽科から有志学生の皆さん、そして卒業生やエキストラの皆さんにも多数ご出演いただき、厳しいリハーサルで鍛え抜かれた一糸乱れぬ歌声を聴かせていただきました。
厳重な感染対策のため、マスクを使用しての歌唱には大変ご苦労をおかけしましたが、それを感じさせない素晴らしさでした。
〈クレド〉の途中で、いよいよ武田教授が登場します。
今回の《ミサ・ソレムニス》では、曲中のどの箇所で能舞とコラボレーションするか、熟慮を重ねた結果、「陰」と「陽」を象徴する2箇所に絞りました。
「ポンテオ・ピラトのもとで、われらのために十字架につけられ、苦しみを受け、葬られ」と歌われる部分、鞭打つようなオーケストラの音型に乗って「陰」を象徴する舞が舞われます。
〈サンクトゥス〉ではコンサート・ミストレスの荒木優子が美しいヴァイオリン・ソロを聴かせました。この部分はベートーヴェンが書き残したメロディーの中でも最も美しく心を打つものでしょう。
そして最終曲、〈アニュス・デイ〉では、衣装を替えて再び武田教授が舞いました。
戦争を描写する音楽に続く、希望に満ちた「陽」に当たる部分で、合唱が何度も「われらに平和をあたえたまえ」と歌います。
「pacem(パーチェム)」=「平和」という言葉が何度も何度も繰り返されます。
ベートーヴェンが込めた平和、演奏者・スタッフそれぞれが祈る平和、お客様一人ひとりが感じる平和…「平和」という言葉は、どれだけ繰り返しても、足りるということはありません。
最後の一音が消え、祈りに満ちた暫しの沈黙の後、コロナ禍始まって以来記憶にないほどの万雷の拍手をいただき、終演と相成りました。
ベートーヴェンは、《ミサ・ソレムニス》の楽譜冒頭に、「Vom Herzen―Möge es wieder zu Herzen gehen(心より出て ー 願わくば再び心に帰らんことを)」と書き残しています。
この言葉の解釈は様々ですが、疫病や戦争による分断と対立、悲しい現実を直視せざるを得ない昨今、この公演が人々の心と心を再び繋ぎ、思いを結ぶきっかけとなることを願ってやみません。
最後になりましたが、この公演の実現にあたってご協力いただいた、クラウドファンディングにご支援いただいた皆様、ご来場いただいたお客様、出演者、スタッフ、関係する全ての皆様に、改めて御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
ギフト
10,000円

A|【演奏会参加コース(1名様)】1万円
●寄附金領収書
※ 2022年内にお送りいたします。
●感謝状
●お礼のメッセージ動画
●退任記念演奏会のプログラム冊子にお名前掲載(希望制・20文字以内)
●3/14(月)退任記念演奏会チケット(1枚)
※ 2022年3月上旬にお送りいたします。
- 申込数
- 145
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年2月
30,000円

B|【演奏会参加コース(2名様+特製トートバッグ)】3万円
●寄附金領収書
※ 2022年内にお送りいたします。
●感謝状
●お礼のメッセージ動画
●退任記念演奏会のプログラム冊子にお名前掲載(希望制・20文字以内)
●3/14(月)退任記念演奏会チケット(2枚)
※ 2022年3月上旬にお送りいたします。
●特製トートバッグ
※ ベートーヴェンのイラストをあしらった演奏藝術センターオリジナルのトートバッグです。本体/約360×370×110(mm)・持ち手/約25×560(mm)
- 申込数
- 22
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年2月
10,000円

A|【演奏会参加コース(1名様)】1万円
●寄附金領収書
※ 2022年内にお送りいたします。
●感謝状
●お礼のメッセージ動画
●退任記念演奏会のプログラム冊子にお名前掲載(希望制・20文字以内)
●3/14(月)退任記念演奏会チケット(1枚)
※ 2022年3月上旬にお送りいたします。
- 申込数
- 145
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年2月
30,000円

B|【演奏会参加コース(2名様+特製トートバッグ)】3万円
●寄附金領収書
※ 2022年内にお送りいたします。
●感謝状
●お礼のメッセージ動画
●退任記念演奏会のプログラム冊子にお名前掲載(希望制・20文字以内)
●3/14(月)退任記念演奏会チケット(2枚)
※ 2022年3月上旬にお送りいたします。
●特製トートバッグ
※ ベートーヴェンのイラストをあしらった演奏藝術センターオリジナルのトートバッグです。本体/約360×370×110(mm)・持ち手/約25×560(mm)
- 申込数
- 22
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年2月

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