今回の船旅に参加する、被爆者の記憶を今後の世代に伝えていく若者3名の一人、鈴木慧南(すずき けいな)さんによる、2月の長崎でのオリエンテーションの報告を紹介します。

 

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(このオリエンテーションでは、船旅に参加する8名の被爆者と3名のユースが初めて顔を合わせ、長崎でスタディツアーを行いました。)

 

(研修の様子が紹介された2015/2/17付長崎新聞)

 

 

今回はみなさん初対面で緊張していた様子でしたが、一日を通して、「出身小学校が同じ!」「当時住んでいたところが近く!」など意外な共通点も見つかり、なごやかな雰囲気の中でオリエンテーションを進めることができました。

 

また、今回は本当に短い時間ではありましたが、ヒバクシャ8人の当時の記憶を話していただき、航海で何を伝えたいのか一番重要な部分を共有しました。一日でたくさんのヒバクシャの方の証言を聞いたのは、今回が初めてで、私自身もなかなか心の整理をすることができませんでした。一人一人に寄り添って考えたいと思うと、一日のオリエンテーションはあまりにも短すぎたのかもしれません。

 

午後に訪れた2つの資料館では、原爆当時の長崎がどのようなものだったのか、また、原爆投下までに発展させた背景である第二次世界大戦において、日本は他国の人々にどのようなことをしてしまったのかなど、短い時間ではありましたが、一緒に勉強をしました。

 

その振り返りの中で、1人のヒバクシャの方が「証言をするとき、特にかつて日本が侵略してしまった人々達へ向けてのときは僕の証言をするそれよりも前に、『ごめんなさい』と謝らなければならない」と、仰っていたのが印象的でした。


自分自身もものすごく痛い思いをしているのに、相手の痛みに寄り添おうとヒバクシャの方も考えており、その心の連鎖にとても共感しましたし、ただ「悲惨さ」を伝えるだけでは平和への想いとはならないことを改めて感じました。
 

何度も繰り返し聞いているといっても、やはり被爆証言を聞くのはとても辛く苦しいことです。話す側も聞く側もそれぞれに異なった痛みを抱えながらも、そうすることを辞めません。それは、ただ、多くの人が「平和」を望んでいるということです。
どんなに苦しくても、痛くても、そんな想いをしてまでも、「平和」な世界を目指したいという強い意志があると思っています。

 

今回の研修で改めて、覚悟をし直しました。どれだけ辛くても、苦しくても、傷ついても、涙が止まらなくなっても私はヒバクシャの人と共に進んでいこうと思っています。

 

神奈川県横浜市出身、在住 1993年5月27日生まれ 現在21歳
大学で核問題に取り組むサークルに所属し専門家や他団体と協力しながら学習会や被爆者の証言を語り継ぐためのイベントなど積極的に企画、実施している。8月には広島・長崎を訪問し、資料館や被爆遺構などを巡り原爆について学ぶほか、被爆証言の聞き取りなどにも取り組む。また、日本国内の若者に平和の問題をより身近に感じてもらうため「WHAT’S YOUR PEACE?」というプロジェクトに参加し、写真展を企画している。日々の活動で感じた今後の継承への危機感から、今回の航海は、国内の若者が核問題へ関心をもてるようなムーブメントをつくる他、海外の若者たちとの国境を越えたネットワークづくりを目的として参加を決意。

 

 

 「おりづるブログ」より
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11991466573.html

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