ブルガリアでの研鑽報告
この度は、私の挑戦をご支援頂き、
本当にありがとうございました。
2019年8月31日から9月18日まで、
ブルガリア・ヴァルナにて、
M.I.A.L.Master Lirico Varna 2019に参加し、研鑽を積んで参りました。
帰国した翌21日から今日まで様々なコンサートや仕事が続いており、ご報告が遅れました事をどうかお許し下さい。
まず、皆さまから頂いた資金は、全額ブルガリアへの渡航費、滞在費、アカデミー参加費の為に使用させて頂きました。
また、リターンの発送についてですが、
CDについては可能な限り直接お渡しさせて頂きたいと考えております。10月よりお渡しを順次進めて参ります。
お礼のメールについても10月より順次お送りさせて頂きます。
公演へのご招待については、準備ができ次第こちらから直接支援者様にご連絡をさせて頂きます。万が一公演日がご予定に合わない場合は、今後開催する公演でご予定が合うものをお選び頂きそちらへご招待させて頂く事も考えておりますので、ご安心下さい。
パンフレットにお名前を入れさせて頂く際は、その旨ご連絡させていただきます。
それでは、3週間に渡るブルガリアでの研鑽の内容をご報告させて頂きます。
今回のブルガリアへの渡航は4回目になります。そして、ブルガリアのオペラの舞台に立つのが3回目と、本当にブルガリアという地に縁を感じており、私を歌手として成長させてくれる素晴らしい場所だと改めて感じています。
期間中は、観光する事もままならないスケジュールで、音楽にどっぷりと浸かり、自分の音楽と向き合う時間に恵まれました。
今回の一番の収穫は、
歌う技術をあげる事が出来た事です。
ドン・ジョヴァンニの本番向けて稽古が進む中、個人レッスンのクラスも設けられ、イギリスやイタリアから招かれた講師の先生方に個々にレッスンを受けます。
私はイギリスの国立音楽院で指導をされているマーク・タッカー氏のクラスで期間中レッスンを受けました。
タッカー氏のレッスンを受け始めて4日目にはガラコンサートが開催され、出演しました。ここではレッスンの成果は十分に発揮出来なかったものの、可能な限りタッカー氏の教えを守って歌い切りました。
その後もタッカー氏のレッスンを約三週間受ける事が出来、自分の中で大きな変化を感じる事が出来ました。
タッカー氏のレッスン以外に、「マスタークラス」という、特別な講師によるレッスンも受ける事が出来ました。
その特別な講師というのが、世界的に活躍するソプラノ歌手スミ・ジョーでした。
マスタークラスは限られた時間しか無いので、ある程度仕上がった曲を観て貰います。私はタッカー氏にも観ていただいている
トスカ「歌に生き、愛に生き」を選びました。
やはり世界的に活躍されているだけあり、スミ・ジョーの存在感は抜群で、側にいるだけでゾクゾクするような刺激を受けました。
レッスンでは感情の表現について指摘を受け、とても情熱的な指導を頂きました。
私も自分ではかなり情熱的に演奏しているつもりでしたが、スミ・ジョーからしたら小さい小さい表現だったようで、身体の中から感情を溢れさせるテクニックを学びました。トスカは特に激しい性格の女性なので、感情を豊かに表現しなければなりません。
またオペラの稽古では、一度エルヴィラ役をやった事があるとは言え、演出家の先生がイタリア語で話されるので、指示を聞くのに少し苦労しました。また新たな歌手達と歌う事もとても刺激的で、沢山の影響を受けました。
オペラ
オペラやレッスンも大変充実した時間でした。その分その時間はストレスも多いものでありましたが、
このアカデミーに参加していた数名の日本人の方に随分助けられました。
日本から、また、イギリスやミラノ、アメリカで現在勉強されている日本人の方がいらっしゃりとても心強かったです。
音楽を通じて新たな交友関係が築けた事も大きな収穫でした。
ブルガリアを離れても、連絡を取り合い、
日本でみんなで集まってコンサートをしよう!なんて話をしたりしています。
19日に日本へ帰ってきて、その翌々日に
「Luru classic cafe」というコンサートへの出演を控えており、時差ボケが心配でしたが、眠気と戦いながら無事に歌い終える事が出来ました。本当に勉強したてホヤホヤと言った状態で聴いて頂きましたが、早速成果が発揮出来た様で、お客様から沢山のお褒めの言葉を頂戴しました。
その翌日もパーティでの演奏、その翌日は、演奏もしながらMCも務める、自身のYouTube番組の収録などが続き、歌いながら習得した事を実感しています。
10月25日にはザ・シンフォニーホールで、
「アリアとコンチェルトの悦び」というコンサートに出演、
モーツァルト作曲・コンサートアリア「どうしてあなたを忘れよう、恐れないで愛しい人よ」K.505
プッチーニ作曲・オペラ「蝶々夫人」より
ある晴れた日に
の二曲を歌います。
モーツァルトは、オーケストラとピアノとソプラノという非常に珍しい組み合わせのアリアで、「蝶々夫人」は、ブルガリアで初めて歌った思い出のオペラです。
日本へ帰ってからの初めての大きな舞台で、
皆さまから頂いたご支援に応える事が出来る様、歌います。
是非その耳で確かめにいらして頂ければ幸いです。(チケットは私に直接お問い合わせください)
最後に、
今回の私の挑戦にご支援を頂き、
本当にありがとうございました。
皆様からのお心を決して無駄にする事の無いよう、
これからも精進を続けて参ります。
マリア・カラスが言った「歌に関して言えば、私たちは一生学生なのよ」という言葉が私の座右の銘です。この言葉通り、自分の力を信じて今後も勉強し続けます。
今後とも、ソプラノ歌手矢倉愛の成長を温かく見守って頂き、応援して頂ければ幸いです。