カフェとして目指すもの

今回のプロジェクトで目標としている『カフェ』について、少しご説明が足りなかったかもしれません。

一般的に『猫カフェ』というと、時間で入場料を払い、猫と触れ合う施設を指します。『譲渡型猫カフェ』というと、そのふれあいの中から里親様に縁を繋ぎ、譲渡する猫たちが収容されている施設です。

これまで、譲渡希望の方には予約を取っていただき、1時間程度触ったり抱いたりしながら、その子との相性をみて頂いておりました。
ただ、予約を取ってその時間に行って、決められなかったら申し訳ない、という声や、ただ見学に行きたいだけ、猫と触れ合いたいだけ、では予約まで…はハードル高い、との声もあったのです。

近隣の県に比べて山口県は田舎です。まだ猫はそこココに居る状態、しかも保護団体では猫が溢れかえっています。
そんな中から、当方のシェルターを選んで訪れて頂くには、やはり付加価値が無いと難しいだろう、と思いました。

私は４人妹弟の長女です。料理が苦手な母親で、かなりテキトーな食生活で育ちました。妹や弟は偏食が進み、学校給食も食べられるものが少なく、下校するとお腹が空いて夕飯まで待てない。そしてお菓子で空腹を満たし、夕飯が食べられなくなる、という悪循環です。
そんな毎日の中で、仕事で帰りの遅い母親に代わって、料理を作り始めたのは9歳頃からでした。喜んで食べてくれる人がいて、少しづつレパートリーも増えていきました。
おのずと調理系の学校に進学しました。その後も食に携わる仕事をたくさん経験しました。

今回、カフェを併設しようと思ったのは、保護施設の運営を継続するため、もあります。
そして、なにより猫たちとのご縁を広く繋げたい。たくさんの人に足を運んでいただける施設を作りたい。
お腹と心が満たされる施設を目指しています。