知って貰いたい尊い命の行く先

 

 

先日保護した2匹の仔猫の続報です。

 

旅館に来た時は不安げな表情でしたが、今はすっかり落ち着いて、ご飯もモリモリ食べて元気に過ごしています。治療中の猫風邪も随分善くなってきました。

 

仔猫は出来るだけ早く保護した方が環境の変化にも適応しやすく、風邪などの感染症も適切な治療が出来て格段に治りが早いです。

 

前回の記事で、別府市には野良猫に不妊手術を行える助成金制度があるとお話しましたが、助成金はあくまでも外で暮らす猫に限られていて、保護した猫に関しては全てが自己負担です。

 

保護したらまずは病院にかかり、寄生虫駆除を始め便検査や血液検査、感染症治療など、初期治療にかなりのお金がかかりますが、これは基本として欠かせない工程です。

 

幸い、応援して下さる支援者さんにご寄付を頂く事もあり、医療費の一部に充てる事が出来てとても助かる時もあります。

 

その後は健康管理や安全対策をして、人馴れするよう愛情込めてお世話しながら里親さんを探していきます。

 

こうしてできる限りの事をして、同じように愛情を注いでくれる里親さんが見つかった時は何より嬉しく、幸せを見届けられる事が私達ボランティアにとって一番報われる瞬間です。

 

ただ、幸せに出来る猫はほんのひと握りに過ぎません。

 

残念ながら世の中には平気で猫を捨てていく人や、また、安易な気持ちだけで餌やりして、そこからどんどん繁殖してしまい、結果、病気や事故で亡くなったり、やむを得ず殺処分の対象にされてしまう猫が後を絶たないのです。

 

こうした事例が今もあちこちで発生していて、とても私達の力だけでは救えない命の方が多いのが現状です。

 

猫ハウス建設の目的は、この問題をもっと沢山の人に知って貰い、更に行政や動物病院とも連携を取りながら、命に対して責任ある行動とは何かを、広く理解して欲しいという願いが強く込められています。

 

これからも私達は、地域猫活動や保護猫活動の現状を伝え、命の重さと尊さについて情報発信する事に、より一層努めて参りたいと思っています。