初の東京個展 感動をありがとう
10月6日~8日まで、東京都国立市にある「くにたち市民芸術小ホールギャラリー」にて「花と実の水彩画展」が開催されました。台風が本州に上陸し、関東地方の一部(群馬、埼玉、東京) が暴風域に入る予想がされていたので、天気ニュースを欠かさずチェックする日々でありました。そんな心配を吹き飛ばすように、期間中はとても暑い日が続きました。気温は30度を超え、室内はエアコン、私は半袖、そして片手にビール…(冗談)。
そのような状況でありましたが、初の東京での展示会に約80名の来場者を迎えることができたことは、私に大きな喜びと、これからも頑張るぞ!という感謝の気持ちが溢れ出しました。
-Nさん-
当時私は30歳で、障がい者施設で暮らしていた時代に出会った実習生(当時20歳)が、たまたま会場近くの老人ホームで働いていていました。10数年ぶりにお会いした彼女は昔と変わらずニコニコした笑顔で優しく言葉をかけてくれました。彼女は昔の事を良く覚えていて、懐かしい思い出話に花が咲きました。今は結婚し、来年はお母さんになるとのことです。私はとても嬉しく思いました。どうぞ身体を大切にしてください。
-Mさん-
私が障がい者施設で暮らしていた時代にお世話になった職員の方とお会いできました。私が絵を描きはじめたころを良く知る方です。Mさんが結婚してから、なかなかお会いする機会がありませんでした。当時お腹の中にいた子が12歳になっていました。時の流れは早いなぁ~と感じつつ、お互い色々と伝えたいこと、語りたいことがあるのに、何か、照れ臭かったのか、なかなか言葉にならなかった。別れるときに動かなくなった手を「ぎゅっ」と握られた時、私は涙が出そうになりました。言葉はなかったけど、あの「ぎゅっ」と握られた手に沢山の言葉をかけてくれたように思いました。会えてうれしかったよ。Mさん。
YouTubeにアップされた動画を観て
会場に訪れた女性は、私と同じ疾患(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)の方でした。
YouTubeにアップされた動画を観て今回の展示会を知ったそうです。「色々伝えたい想いがあるのですが、胸がいっぱいで言葉にならない」と目に涙を溜め私に伝えてくれました。
そんな彼女を見て私は何も伝えることは出来ませんでした。きっと私の代わりに一枚一枚の作品が彼女に伝えてくださったことでしょう。これからの彼女の歩みを心から祈りたいです。
最後に…
天候や健康が守られたこと。そして、支援してくださった方々とお会いして、ゆっくり話をしたり、一緒にお昼を食べたり、とっても楽しかったです。来場者の方との交わり(絵の描き方のコツ。画用紙、絵の具、筆の選び方。描いている時に注意していること。他、色々と話をしました)が持てたことなどを、心から感謝します。皆様には、沢山のご支援やご協力、そしてお祈りを頂きありがとうございました。私は今回の展示会で多くの事を学びました。つまづき倒れそうになったときには、素直に「力を貸して!.と声を出すことで、誰かが必ず声をかけ手を差し伸べて私の歩みを助けてくれるということ。この得た糧(学び)を次回へ繋げて行けるように、神に祈りつつ、歩んで行きたいと心の底から思いました。たとえ右手の自由が奪われてしまったとしても、私に出来ること、私がしなければならないことが沢山あることが分かりました。
私は頑張ります。本当に皆様ありがとうございました。