理事からのメッセージ　野崎安澄

 

今でもその瞬間をはっきり覚えています。

 

2011年3月12日。

当時まだ1歳になったばかりの次男を抱っこしながらソファーに座りテレビを見ていると、突然目の前に、福島第一原発が爆発し、煙と噴煙が天高く立ち登る映像が流れてきました。

 

のちに水素爆発だったことが判明するわけですが、その瞬間には誰一人状況が分からず、テレビからはただただ緊迫したアナウンサーの声が流れてくるばかり。

恐怖と混乱と無力感。

目の前に差し迫る現実としての形を成して死を招く何か。

 

小さい次男を抱っこしながら、私の体はガタガタと震え始め、止めることができませんでした。

 

「終わった。終わった・・・」

とうわごとのように、彼を抱きしめながらただつぶやいていました。

 

「本当にこれが私たちが創りたいと願った世界だろうか？」

「本当にこの世界を、このあと息子たちは生きていくの？」

「本当に、本当に？」

 

その時強烈に感じた”自分が願っている世界に生きていない！”という新しい感覚。

願いと現実の大きなズレ。

これがやがて、私の生き方の大きな転換点となります。

 

「では私には何ができるんだろう？」

 

そう考え動き続けた過程の中で、2015年末チェンジ・ザ・ドリームシンポジウムとの出会いがありました。

 

そこからはただただ、地球の重力の波に乗るように、

全ての生きとし生けるものが、ありのままで尊ばれ、

人間が地球や他の生命を傷つけずに共に生きていける世界を願って、

動き続けています。

 

今、セブン・ジェネレーションズだけでなく、

自分が関わっているあらゆる活動に貢献する機会を与えてもらっている事が、

ただただ幸せです。

 

本当に、自分の人生で、もう他にすることが思いつかないんです笑。

 

願いと現実のズレは、時に深い絶望と葛藤を私たちにもたらします。

でも、どんな時も、一人じゃない。

みなさんが寄せてくださっている、応援メッセージを見てみてください。

支援してくださっている一人一人のメッセージを読んでみてください。

 

3.5%はもうすぐそこまで来ている。

そう感じませんか？

 

【プロフィール】

NPO法人セブン・ジェネレーションズ共同代表/ドローダウン・ジャパン・コンソーシアム共同代表/愛知アーバンパーマカルチャー発起人/育自の魔法ファシリテーター/つながりを取り戻すワークファシリテーター/家族を愛して世話する人/2男子の母
 

東日本大震災・福島原発事故をきっかけに、子供達に豊かな自然と地球を残すために活動を始める。

2015年チェンジ・ザ・ドリームシンポジウムに参加したことをきっかけに「全ての人が環境的に持続可能で、社会的に公正で、精神的に充実した世界を実現する」というビジョンを描くNPO法人セブン・ジェネレーションズメンバーに。オンラインの学びを提供するゲーム・チェンジャー・インテンシブコースの日本事業立ち上げ、海外の社会活動家招聘イベント実施などを経て、2019年から共同代表に。2020年愛知アーバンパーマカルチャーも仲間たちと立ち上げる。また『ドローダウン地球温暖化を逆転する100の方法』の翻訳出版プロジェクトを手がけ、2020年末山と渓谷社より出版