Continuumチームの川口です。

 

ずいぶん前になりますが、株式会社インフォステラのCEO、倉原直美さんにインタビューさせていただきました。先日公開されました日本財団の紹介ビデオにも一部使われましたが、今回はインタビューのほぼ全編を公開させていただきます。

 

インフォステラは、私が設立初期の頃から関わってきた渋谷にある宇宙ベンチャー企業で、倉原直美さんはCEOとして会社をきりもりしながらも、もうすぐ1歳になるお子さんの子育てを並行していらっしゃいます。今回は、働く母親として、また柔軟な働き方を社員にも勧めるインフォステラの代表として、リモートワークについて語っていただきました。

 

 

ーインタビューアー

チームの働き方はどのような感じなのでしょうか?

 

ー倉原直美さん(以下敬称略) 

 今はプレリリースの段階で、密にコミュニケーションをとる必要があるので、オフィスに集まって作業していますね。ただ、私が昨年の大晦日に出産をしまして、育児をしながら働いている最中なので、私が自宅でのリモートワークとオフィスにくるのとを組み合わせて、一緒に働いています。

 

ーインタビューアー

ご自宅から仕事する場合は、どういうツールでみなさんと連絡をしているんですか?

 

ー倉原

Slackでいろんな会話をすることが多いですね。あとはまだメールも使っています。私がリモートでやるときは、私のデスクのすぐ横にiPadを置いているんですけど、そこのiPadにHangoutでログインしてもらって、私も自宅からそのHangoutの部屋にログインしています。私の顔がそこに写っていて、私の方からはオフィスの様子が映るという感じです。

 

ーインタビューアー

仕事中に常に繋がることで、一緒に仕事してるという感じですか?

 

ー倉原

そうですね、それを出したいと思って始めました。何もしないよりは、つながっているっていう感じはもちろんあるんですけれど、それでもやっぱり、その場にいるっていうのとは違いますね。

 

ーインタビューアー

Hangout はどのように使っていますか?

 

ー倉原

そうですね、自分のパソコンで作業をしていて、ちょっとこれ話したいなと思ったときに、例えば(手を振りながら)「何々さーん」って呼んだりして、「ここのところ、どうなってますか?」っていう質問をしたりとか、逆に、このオフィスの側からも「これこれってどうなってますか?」みたいなのが聞こえてきたりします。

 

ーインタビューアー

iPadの音でも、スピーカーとかで音がちゃんと聞こえるようにする感じですか?

 

ー川口

そうですね、良(川口)さーん、石亀さーんとかって声が聞こえてきますね。で、「はーい」って、近くにいって、話をする感じですね。

 

ー倉原

(笑顔で)うん、そうですね。iPadを使ってるっていうのもあるんですけれど、たまに切れちゃったりとか、あれ?呼んでるはずだけど、なんか音が届いていない…っていうときは、Slackで「すみません、接続きれてます」とか「マイクがオフしてるみたいです」とか言ったりしてますね。

 

ーインタビューアー

現状のコミュニケーションツールで足りないとろこはありますか?

 

ー倉原

こんな話をしなきゃと思って呼ぶときにはいいんですけど、やっぱり、その場に人がいたときのコミュニケーションの仕方とは、違うんですよね。

なんか、こう、隣に人座っていると、意識しなくても、ちょっと話したりするじゃないですか? 「川口さんに聞かなきゃ」っていうことではないこと、たとえば、「このコードの設計って今どうなってたっけ」っていうのを「川口さーん」って呼ぶんじゃなくて、隣の人にぱっと聞いたりとか。そういうのって、存在感があるというか、そこに人がいるから無意識にぽろって出てくることってあると思うんですね。たとえば、私がオフィスにいたら、横に座っている人が、これどうなってましたっけって、ぽろっと聞くというのが少ないですね。存在感が違うかなと思います。

 

ー川口

自分もGoogleの時代に同じようなことを感じました。でっかいディスプレイがあって、遠隔チームと必ずつながっているっていうシステムがあって。最初の2日くらいみんな使って、使わなくなったんです。重要なときは使うんです。「XXさん、問題おきました!誰かいますか!?」っていうときは使うんだけど、日常の小さな会話とかにはほとんど使わなくて、でも、実はその小さな会話はすごく重要で。

 

ー倉原

うん。重要ですね。

周りに存在感をどう伝えるかっていうのは、画像の見せ方だったりとか、音もそれにつながってくると思うんですよね。

 

ー川口

メインはその2つだと思います。ただ、視覚と聴覚だけじゃなくて、空間が一緒っていうのがとても重要だと思うので。2つの空間を繋ぐときに、一方がコンクリートで作られたビルで、反対側が和室、まさにプロモですけど、違和感があるじゃないですか。

全然つながっている感じがしないから、本当は、同じような家具、同じようなデスクを使ったり、同じようなものが置いてあったりだとか、同じような木が置いてあったりだとかで、「繋がっている感覚」ってできていくと思うんですよね。

だからそういう空間を作るところと、映像のクオリティと、あと音響、難しいと思うんですけど、その3つを組み合わせて、「繋がっている感覚」を作っていきたいですね。

 

ーインタビューアー

2拠点をContinuumで繋げることができるとしたら、どこに設置したいですか?

 

ー倉原

病院に。結構ですね、おばあちゃんが入院したりするときがあるので、そこと繋いだりとか。あと、うちではないんですけど、老人ホームにおじいちゃん、おばあちゃんとかが入居したとき、老人ホームの部屋と、自宅をつないだりとかできたら、よりストレスなく入居できたりするのかな、とも思います。

 

ーインタビューアー

一緒にご飯食べながらとか?

 

ー倉原

 (笑顔で)そうですね。

 

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倉原直美|NAOMI KURAHARA

インフォステラ代表取締役社長。2010年、九州工業大学大学院博士後期課程修了(電気電子工学専攻)。在学中は人工衛星の環境計測装置の研究開発に従事。その後、東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻の研究員として、2013年まで低軌道衛星の開発プロジェクトに携わる。プロジェクト終了後、大手衛星運用システムメーカー勤務を経て、2016年にインフォステラを共同設立。2017年9月には8億円の資金調達が話題に。2018年に衛星通信アンテナ共有事業のローンチを目指す。

 

 

ー倉原

 倉原直美といいます。去年の1月にインフォステラを起業しました。その前は、ずっと宇宙関係のエンジニアをやっていました。最初はエンジニアといっても大学で博士課程にいき、その後ポスドクとして大学の研究員をしていたんですけど、そのときはずっと衛星を作ったり、衛星が宇宙でどういうふうに振舞うかを研究していたんです。で、あるときですね、衛星の利用とか、宇宙利用とか、宇宙ビジネスとか、本気でやるには一回大学の外に出ないとだめだなと思って、2013年かな?いったん民間の企業に就職して。そこでも、宇宙とか衛星周りのエンジニアやってました。そのときに、世界中で昔の友だちが、大きな宇宙企業でもなく、NASAとか国の宇宙機関でもなく、ベンチャーで衛星を作り始めたりとか、宇宙のデータサービスを始めたりとかっていうのをし始めたんですね。

あれ?これなんか違ってきたな、流れが。業界の流れが違ってきたなと思って、これは、うん、そういう時期かもしれないと。宇宙業界の第一線で働くっていうことが、「中で働く」ことではなくって、「宇宙のスタートアップで働く」ことに変わってきたんだなと思って、私も起業決意しました。それで作ったのがインフォステラです。

 

ーインタビューアー

 インフォステラやチームについてもう少し詳しく教えてください。

 

ー倉原

 人工衛星と通信をしたい人たちが、宇宙にある人工衛星と無線通信でデータを送ったり、逆に衛星からデータを取得したりするんですが、インフォステラでは、そのために必要な地上側のアンテナの貸し出しサービスを行っています。そこで、インフォステラでは、単純に自分でアンテナを持つのではなく、世界中に今あるアンテナをシェアリングすることで、衛星用アンテナを使いたい人に、サービスを提供しようとしています。今まさにサービスがプレリリースの段階で、今エンジニアが、5~6人くらいいまして、面白いことに、日本人だけではなくて、海外の人が半分近くいます。そこで、英語で開発系のドキュメントは全部作っていたりとか、日常の会話も日本語と英語が混じっていたりして、ものすごくインターナショナルなチームになろうとしています。自分でも早くこんな感じにしたいと思っていたので(笑顔を浮かべ)、それはうれしいことでもあり、ちょっと驚きでもあります。ただ、働き方も今後どんどん多様性がでてくるかな、と思っています。

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