皆様こんにちは、どうぶつ基金事務局の船山です。

 

多くのご支援誠にありがとうございます。

さくらねこをもっともっと広げていくために、引き続きのご支援をどうぞよろしくおい願いいたします。

今日は、どうぶつ基金の活動のひとつである「出張手術」のお話をさせていただきます。

 

 

どうぶつ基金では、さくらねこ無料不妊手術のチケットを発行することで全国の獣医さんや行政、ボランティアの皆さんと協働して「さくらねこ無料不妊手術」を行っていますが、猫の多い地域には、獣医師やスタッフを派遣して出張無料一斉不妊手術を行っています。

昨年10月には「猫の楽園」として世界的にも有名な愛媛県の青島で、この出張手術を行いました。

 

 

3名の獣医師(うち1名はボランティア参加)と、愛媛県から参加してくださったボランティアの皆様、そして出張手術の実現に尽力していただいた大洲市の皆様のおかげで、捕獲からリリースまで3日間という限られた時間の中、青島で暮らす172頭の猫の猫に対して不妊・去勢手術を行うことが出来ました。一斉手術の時点で島の住民は6人。これに対し、すでに手術済みだった40頭ほども含めて、猫は210頭以上いました。島の人口の高齢化により、将来的に猫たちの世話が難しくなることが心配されていました。

 

 

著名な動物写真家の写真集で有名になった青島は、「猫の楽園」と称され、世界中から観光客が殺到するようになりました。

しかし、実際に島に行ってみると、食べ物にありつけずやせ細った猫たち、他の猫に食い殺された子猫の死骸など、写真集には決して載らない現実に目を覆うばかりでした。

オス猫とメス猫のバランスが崩れたせいもあって、未手術のメス猫はオス猫たちに囲まれてゆっくりとご飯を食べることもできず、多くがガリガリに痩せていました。子猫はもっと悲惨で、オス猫にかみ殺される場合や、母猫が育児放棄をする場合があり、ほとんどが大きくなる前に死んでしまうという、島民のお話でした。

 

 

このような状況の中、最初に救援要請を受けてから5年を経て、ついに出張手術が実現したのでした。島で猫の世話を続ける住民女性は、「70年間生きてきて今日が一番うれしい」と言ってくださいました。この女性は、子猫がオス猫に殺される残酷な光景を何度も目にしながらも、これほどの数の猫の世話をすることも自分にとっては当たり前のことだと語ってくれました。

島中のねこがさくらねこになった今、この女性も含めて誰も、二度と以前のような悲惨な光景を見なくて済むのです。

 

 

このようにして青島が「さくらねこの楽園」に生まれ変わってから半年後の今年4月には、その後の経過を把握するため、事後調査を行いました。フランス国営テレビの取材班も同行したこの事後調査では、青島の猫たちの健康状態が改善していることが確認できました。猫たちの毛並みがよくなり、以前より健康的な体格になりました。

捕獲できず未手術のままの猫たちが数頭いますが、「青島猫を支援する会」をはじめとする県内のボランティアの皆様が、根気強くTNRを続け、食べ物の支援もしてくださっています。

 

 

どうぶつ基金は、これまでに、香川県の男木島、志々島、鹿児島県の竹島など、多くの猫が生活する「猫島」で、青島で行ったのと同様の全頭一斉手術「島ごとさくらねこTNR」を行ってきました。

いずれも、人口の減少と高齢化が進む一方、猫の増加、猫の健康状態や生活環境の悪化という課題に直面し、地元行政や自治会、地元ボランティアの主導で実現したものです。

こうした猫島での一斉手術の広がりを見ますと、離島という環境下で住民と猫がともに快適に共存していくための手段として、不妊手術が定着しつつあると言えます。

特に、世界的に有名な青島で一斉手術が行われたことは、日本国内はもとより世界中に、猫との共存の一つの在り方としてのTNRを提示する、意義深い一歩であったのではないかと思います。

 

 

現在、青島の人口はさらに減り、5人となりました。遠くない未来に無人島となり、四国本土から連絡船が出なくなってしまうことが予想されます。

その時に島に残っている猫たちが一代限りの幸せな生涯を全うできるよう、どうぶつ基金は今後も、地元ボランティアの皆様と連携して、離島のさくらねこを見守っていきます。

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