みなさん、こんばんは。

「伝統芸能の道具ラボ」(http://www.dogulab.com/)の田村民子です。

新着情報の管理システムになれてきたこともあり、ちょっと調子にのって記事をこさえています。

 

私は今、歌舞伎の床山さんのお仕事場に定期的に通わせていただいて、彼らが使う道具の全てを調査しています。なんでそんなことをするかというと、彼らが何個の道具を持っていて、そのうちの何割くらいが「作れなくなっているのか?」を知りたいからです。

 

たとえば100個の道具の種類があって、そのうち2個が作れないのか30個が作れないのかで、全然対応が違ってきますもんね。これは、生物学のレッドリストデータのやり方を真似しています。

 

歌舞伎の床山さんは、東京では、立役(男性の役)と女方(男性俳優が女性の役を演じる)にそれぞれ分かれています。私が調査をさせていただいているのは、女方のほうです。

 

この調査は、なかなか面白いですよ!

私が言う「道具」というのは2種類あります。

 

1)表の道具:かんざしなど「舞台に登場する道具」
2)陰の道具:床山がかつらを結うための櫛(くし)など「制作のための道具」

 

「表の道具」のほうが華やかなのですが、実は私は「陰の道具」が結構好きです。

下の写真は、床山さんがよく耳にひょいと掛けている「なぎなた」という櫛です。髪を結い上げた後に、仕上げの段階で使います。歯の形も、細かいものから粗いものまでいろいろ。床山さんは、いろんな種類の櫛をもっておられますが、これを一番よく使われるそうで、一人で何本も持っておられます!

なぎなた

調査では、健康カルテと履歴書が合体したような感じのシートを作って持参し、ヒアリングをしながら書き込んでいきます。このお話がおもしろくて、1つの道具で1時間くらいはすぐに経ってしまいます〜。ということで、1日行っても数個しか調査が進みません・・・。でも、とっても勉強になります。この調査シートを閉じたファイルは、私の宝物です!

 

この調査結果をレッドリストデータのようにグラフ化して、どのくらい「絶滅危惧種の道具」があるのか明確にしたいと思っています。そして、この資料を使って、さまざまなところに支援を呼びかけていきたいと思っています!

レッドリストデータ

(国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)パンフより)

 

今日は、以上でおしまいです!

 

★参考資料(以前、私が取材した床山関連の記事です)

歌舞伎女方の髪入門(全3回) 歌舞伎の女方の髪の見方を楽しく解説

歌舞伎の女方の髪の記事(全5回)

 

伝統芸能の道具ラボ 田村民子

http://www.dogulab.com/

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