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マンスリーサポーター総計
【リハビリテーションの視点からトーキングマットの可能性を探求!】トーキングマットフレンズの会
こんにちは。SDM-Japanトーキングマットチームの認定トレーナー市川です。
さる3月9日(土)にトーキングマットフレンズの会をオンラインにて開催いたしました。今回は「ACP(Advance Care Planning)におけるトーキングマットの活用~リハビリテーションの視点から」と題し、アドバンス・ケア・プランニングのプロセスにおけるトーキングマットの活用可能性について、事例を通してディスカッションを行いました。当日は言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:以下ST)、看護師、精神保健福祉士、相談員など様々な職種の方々にご参加いただきました。
□トーキングマットが人生の終末期にお手伝いできた好事例をご紹介!
当日報告のあった2事例のうち、私が提示させていただいた事例を紹介します。
60歳代後半の男性で、すい臓がんと診断されて入院中の方です。入院後すぐに腹膜への転移も見つかり、本人と家族に告知がなされました。治療の開始とともに、リハビリテーションの継続に関する意思確認を行ったところ、「目標といわれてもよくわからないが、気持ちを整理したり、考えたりしなければならないと思うから、とりあえずやってみようと思う」との発言がみられました。
入院10日目に「いろいろ考えなければならないのはわかっているが、頭がうまく回らない」との表出があったため、トーキングマット社認定トレーナーであるSTよりトーキングマットを紹介。「ご自身の頭の中を整理するきっかけになるかもしれないので、まずは軽い気持ちで取り組んでみませんか」と勧めてみたところ、同意が得られました。そこで、今後の生活に対する本人の希望や、本人が意思表示できなくなったときに向けて価値観や選好を探り、共有することを目的としてトーキングマットを実施することとなりました。
入院11日目に、トピックを「わたしの大切なこと」、トップスケールは「とても大切/まあまあ大切/あまり大切でない」として実施した結果、以下のようなマットが完成しました。
(※写真の使用についてご家族の同意を得ています)
空白カードを提示し、「他にとても大切なこと、あるいはあまり大切でないことで、ここで表現したいことはありますか」と尋ねたところ、「自分で動くこと」と表出され、それを「とても大切」に置きました。セッション中、Thinker(本人)は終始協力的ではありましたが、じっくり考え、悩み、迷いながらカードを置く様子が印象的でした。
その翌日、入院12日目体調が悪化しました。この日、担当STが訪室したところ、「昨日のあれは楽しかったですね」との表出がみられました。そこで、担当STが結果のマットの写真を改めて提示すると、それをじっくり眺めながら「これは考えたことが目の前に残るからいいですね」とも。以降の3日間、訪室した際には必ずマットの写真を共有しながら、ご本人の思いや希望を探るよう努めました。
入院15日目に、担当STより「もう一度、トーキングマットをやってみますか?」と尋ねたところ、「良いんですか?」と笑顔で返答されたため、1回目と同様のトピックおよびスケールを用いて2回目のセッションを行いました。その結果が以下の写真です。
全体的に「とても大切」「まあまあ大切」に置かれたカードが増えた一方、『ありのままを受け入れる』は「あまり大切でない」に置かれました。また、「娘がもうじき結婚するんだ。結婚式に出ないと死ぬに死にきれない。でも、この体じゃ無理かな」と語りながら、空白カードは『娘の結婚式に出席する』『家に帰る』とし、それらを「とても大切」に置きました。
治療は継続されていましたが、本人の了承のもと、主治医、看護師、医療ソーシャルワーカー、家族とマットの結果を共有し、今後の治療方針について様々な観点から協議しました。最終的に、本人、家族ともに現状の身体機能や活動量をふまえたうえで、抗がん剤治療を中止し、できるだけ自宅で過ごすこと、3か月後の次女の結婚式に参加することを希望され、主治医も了承し療養環境を整えての自宅退院となりました。
退院1ヵ月後、本人はご自宅で永眠されました。そして退院4か月後、奥さまと次女が来院されま
した。お話を伺ったところ、本人は結婚式への出席は叶わなかったが、前撮りの結婚写真には家族全員で写ることができてとても喜んでいたことをご報告いただき、感謝の言葉をいただきました。
□フレンズの会参加者の声から、改めてトーキングマットの持つ可能性を実感!
この事例を紹介した後、トーキングマットフレンズの会に参加された皆さんから、様々なご意見やご感想などをいただきました。
・病状が悪化する辛い状況の中、ありのままを受け入れるのはむずかしい。その中で、頭を整理するためにトーキングマットが役立ったのではないか。
・1回目のセッションと比較し、2回目では「とても大切」「まあまあ大切」に置かれるカードが増えた。考えることを重ね、自身と向き合うことで、大切なことに気づくことができたのかもしれない。
・「ありのままを受け入れる」が2回目には「あまり大切でない」に移動した。目標がみえてくると、そんなことを言っている場合ではない、という気持ちになったのだろうか。
・マットの結果を、主治医含め多職種で共有できたことが良かった。
・トーキングマットの結果、具体的な言葉として希望が表出されたことが素晴らしい。そのような言葉を引き出す力が、トーキングマットにはあると思った。
・空白カードには、本人ならではの思いが表現される。本人がこれまで言えなかったことを表出するきっかけになったのではないか。人生の最終段階においてトーキングマットを実施するには、Listener側(聞き手)にも勇気が必要だが、実施したからこそ得られることも多くあるから、まずはやってみることが大切なのだと思う。
・今回、11日目と15日目にそれぞれセッションを行っているが、その間、毎日担当STとともにマットの結果を見ていたとすると、これらは4日間という長い時間をかけて確認と置き換えを行った1つのセッションと捉えることもできるのではないか。
今回のトーキングマットフレンズの会を通して、改めてトーキングマットの持つ可能性を強く感じました。1回のセッションでThinkerを理解できたと思うことは危険であり、「思い」「気持ち」は変化することから、繰り返しセッションを行うことが大切であることを実感しました。また、7つのステップ(トーキングマットを進めていく際の7つの手法と留意点)に従ってセッションを進めることがThinkerの「心からの希望」の表出につながること、そして得られた結果を本人を支える多職種の方や家族も含めて共有し、チームとしてのアクションにつなげることは、人生の最終段階における医療やケアにおいてとても重要なことであると感じました。
コース
500円 / 月
500円コース
個人サポーター向けのコンパクトコースです。
【特典】
・SDM-Japanコラムが掲載された限定サイトへのアクセス
・年間報告書の先行配信
・当法人の販売商品やイベント参加券の10%割引
【注意事項】
・特典のご利用はサポーター継続期間中に限ります。
・支援確定と同時に初月の決済が行われ、翌月以降は毎月10日に決済されます。すでに完了した決済をキャンセルすることはできませんが、将来の決済を中止したい場合はマイページから解約することができます。
・サポーターになることを希望する方で、本システムでの決済等が困難な場合は、個別にご相談ください。
・コース特典提供の期限はございません。ただし、将来的に事業の運営が難しくなる場合や特典の提供が難しくなった場合でも、支援者様への返金は致しかねますのでご了承ください。
1,000円 / 月
1000円コース
個人サポーター向けの標準コースです。
【特典】※500円コースと同内容の特典です。
・SDM-Japanコラムが掲載された限定サイトへのアクセス
・年間報告書の先行配信
・当法人の販売商品やイベント参加券の10%割引
【注意事項】
・特典のご利用はサポーター継続期間中に限ります。
・支援確定と同時に初月の決済が行われ、翌月以降は毎月10日に決済されます。すでに完了した決済をキャンセルすることはできませんが、将来の決済を中止したい場合はマイページから解約することができます。
・サポーターになることを希望する方で、本システムでの決済等が困難な場合は、個別にご相談ください。
・コース特典提供の期限はございません。ただし、将来的に事業の運営が難しくなる場合や特典の提供が難しくなった場合でも、支援者様への返金は致しかねますのでご了承ください。
2,500円 / 月
2500円コース
法人サポーター向けのコンパクトコースですが、個人の方も選択できます。
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・年間報告書の先行配信
・当法人の販売商品やイベント参加券の10%割引
★デジタルトーキングマット(日本語版)のアクセス権(1アカウント)
【注意事項】
・特典のご利用はサポーター継続期間中に限ります。
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・サポーターになることを希望する方で、本システムでの決済等が困難な場合は、個別にご相談ください。
・コース特典提供の期限はございません。ただし、将来的に事業の運営が難しくなる場合や特典の提供が難しくなった場合でも、支援者様への返金は致しかねますのでご了承ください。
5,000円 / 月
5000円コース
法人サポーター向けの標準コースですが、個人の方も選択できます。
【特典】
・SDM-Japanコラムが掲載された限定サイトへのアクセス
・年間報告書の先行配信
・当法人の販売商品やイベント参加券の10%割引
★デジタルトーキングマット(日本語版)のアクセス権(2アカウント)
【注意事項】
・特典のご利用はサポーター継続期間中に限ります。
・支援確定と同時に初月の決済が行われ、翌月以降は毎月10日に決済されます。すでに完了した決済をキャンセルすることはできませんが、将来の決済を中止したい場合はマイページから解約することができます。
・サポーターになることを希望する方で、本システムでの決済等が困難な場合は、個別にご相談ください。
・コース特典提供の期限はございません。ただし、将来的に事業の運営が難しくなる場合や特典の提供が難しくなった場合でも、支援者様への返金は致しかねますのでご了承ください。
10,000円 / 月
10000円コース
SDM-Japanによるプロジェクトを応援するためのコースです。個人、法人問わず選択可能です。
【特典】
・SDM-Japanコラムが掲載された限定サイトへのアクセス
・年間報告書の先行配信
・当法人の販売商品やイベント参加券の10%割引
★デジタルトーキングマット(日本語版)のアクセス権(1アカウント)
★SDM-Japanが今後企画するプロジェクトへの活動資金に充てさせていただき、感謝の気持ちを込めて、年間報告書にお名前又はニックネームを記載いたします(企画内容についてはSDM-Japanにご一任いただきます)。
【注意事項】
・特典のご利用はサポーター継続期間中に限ります。
・支援確定と同時に初月の決済が行われ、翌月以降は毎月10日に決済されます。すでに完了した決済をキャンセルすることはできませんが、将来の決済を中止したい場合はマイページから解約することができます。
・サポーターになることを希望する方で、本システムでの決済等が困難な場合は、個別にご相談ください。
・コース特典提供の期限はございません。ただし、将来的に事業の運営が難しくなる場合や特典の提供が難しくなった場合でも、支