心からの希望を支える「意思決定支援」を全ての人に届けたい！

こんにちは。SDM-Japan、PSF（実践的意思決定支援ファシリテーション）班の川田です。

私たちは2023年から、神奈川県秦野市にある施設「希望の丘はだの」さんで、職員の皆さんと研修や実践を繰り返し、入所者の皆さんの「働きたい」「自立したい」という夢や希望をPSFの手法を使って応援する活動を続けています。その今年度の計画策定のためのミーティングを、5月24日にZOOMで行いました！

□施設職員の皆さんと次のステップへ！

ミーティングには、「希望の丘はだの」さんから支援者のお二人、SDM-Japanからは小杉副代表と理事の小林（通称？：仙人）、川田（私）が参加。今年度に向けた取り組みや施設運営母体の「かながわ共同会」全体での活動について話し合いました。

施設側からは、「第三者的立場の人間が現場職員と連携し、聞き取った本人の思いをアセスメント、個別支援計画に結び付けるところから動いていきたい」という思いを伺い、私たちからは、「PSFの考え方、ご本人への聞き方の姿勢を職員の皆さんにいかに伝えるか。実践を通して一緒にやっていきたい」ということをお伝えしました。

また、これまでPSFを実施してきた入所者の皆さんから「今まで話したことがない自分の夢に近づけたんじゃないか」「もうちょっと話してみたい」「具体的に背中を押してもらえたみたいな感じ」「自分の気持ちを素直に言えたのは感動的」といった声が聞かれたと施設側から伺い、とても嬉しく、やりがいを感じました。

（夢や希望を傾聴している川田）

□PSFの輪を、成果を、広げていこう！

また、これまでの一緒に活動してきた経験を活かして、「希望の丘はだの」さんを中心に、かながわ共同会が運営している他の施設とも連携していくということも話し合いました。ピアコンサルタント（同じ悩みや障害をもつ仲間同士でのコンサルタント）の視点で各施設の入所者の皆さんが集まって夢や希望を話す機会をつくる。集まった皆さん自身がファシリテーターになってもいい。「誰かを楽しませたい」という希望にも応えられる場になるのではないか。など、私たちの夢も広がる話がどんどん盛り上がっていきました。

さらに、希望の丘はだのさんが中心になって、知的な障害のある人たちのピアサポーターを養成するためのシステムをかながわ共同会全体でつくることや、かながわ共同会がご本人たちが夢を育むためのミーティングを継続することで、知的な障害のある人のファシリテーターを養成するシステムをつくるといったアイディアなども飛び出しました。

PSF実践のために「希望の丘はだの」さんを訪問するといつも、玄関には笑顔で迎えてくれる入所者の方がいらっしゃいます。帰る時も「今度、いつ来るの？」と見送ってくださいます。たくさんの方とミーティングを重ねてきたので、施設の中で多くの方と挨拶を交わします。私たちの問いかけは「暮らすこと」「楽しむこと」「健康でいること」「お金の使い方」についてです。何度も何度も問いかけを繰り返しながら皆さんの中にある夢や希望を紡ぎだすお手伝いをします。たくさんの夢を語ってくださった方が「何度も同じことを聞かれるので、その度に考えた。その度に答えを探した」と教えてくれました。

お互いの夢や希望を感じながら仲間同士で話が聞ける場所をつくること、支援の過程で夢や希望を自由に考え、周りの人に伝える仕組みをつくること、今年はこの二つを、笑顔で出迎えてくださる「希望の丘はだの」の方たちと形にしていきたいと取り組んでいます。

そして、これからはこのPSFの取組みをほかの施設にも広げていき、一人でも多くの方が自分の夢や希望を語り、自分の人生を生きるお手伝いをしたいと考えています！