皆さんの手ぬぐいが宗谷本線を彩っています
今夏運行のJR宗谷本線の観光列車『風っこそうや』号が、7月28日、そして先週末8月3日、4日と、たくさんの人を乗せて夏の宗谷本線を走りました。現在の運行区間は、稚内~音威子府間の運行ですが、8月17日からは旭川~音威子府間の運行へと移っていきます。
かつて宗谷本線にも、風っこそうやのような大きな窓の列車が季節運行していたこともありましたが、今夏の『風っこそうや』運行は久々のことであり、また沿線市町村が“観光列車を連日、おもてなしをする”ということは初めてに近いことです。
今回の季節限定列車の運行、そして沿線でのおもてなしの背景には、北海道全体の鉄路の問題、宗谷本線の特に名寄以北の将来のゆくえについての動きも大きく関わってきていることも確かです。
しかしながら、これまで得手ではなかった【官民や広域地域が前向きに連携しあう】ことを、今回の風っこそうや運行をきっかけに“みんなで試行錯誤しながらおもてなしをする”ことに取り組んでいることは、これからの地域の鉄路を考えていく上では重要なステップアップ、貴重な経験値になることは間違いないと感じています。
そしてこの度の『歓迎手ぬぐいを振っておもてなしする』本企画、クラウドファンディングを、皆様からのご支援を得て実行し、モノとして多くの人の手に触れ、見ることができる【手ぬぐい】の形にしたことは、大きな意味合いがあります。
列車に乗ってきたお客様にとっては「宗谷本線沿線でみんな同じ手ぬぐいで歓迎してくれてたね」と印象に残ります。ただそれだけではなく、沿線地域のおもてなし側は「全国各地の人が支援してくれて作った手ぬぐいらしいよ」と、宗谷本線を遠くからも応援してくれている人の存在を感じられるのは、“沿線地元も頑張らないと”と良い意味でのプレッシャーにもなっていくのではないかと思います。
今夏の観光列車運行を“チャンス”にし、ただ来年以降も観光列車を走らせる…にとどまらず、道北地域に「宗谷本線」があることによる強み、魅力をさらに高め、地域のプラスとなるよう、沿線地元の小さな有志グループではありますが、今後も取り組みを進めていきますので何卒よろしくお願い致します。