感染症へ興味を持ったきっかけ

クラウドファンディングを始めてから9日目です。

目標金額300万円に対して43名の方から696,000円をご支援頂きました。心から感謝申し上げます。

 

　本日は、私が感染症に興味を持つようになった経緯をお話します。

2009年より老人ホームの在宅医療に関わっていましたが、感染症発生時の高齢者への治療には様々な細菌に効果がある抗生物質が多く使われていました。

医師はどんな細菌が原因で感染症が起こっているか分からなかったので安全に治療するために処方していました。これは一見、確実に効く抗生物質を使っているように思えますが、同じ抗生物質を使用し続ける事で細菌が抗生物質に効きにくくなる耐性化のことを無視しているので安全とは言いきれません。

　耐性化を避ける為には、多くの菌に効く抗生物質ばかり使用するのではなく、原因となっている細菌を推測して必要な細菌にしか効かない抗生物質と使い分けることが重要です。このことを医師へ伝えてもやはり慣れないことをするのは心配だったようでなかなか処方パターンを変えてもらうことはできませんでした・・・。

 

　諦めが悪い私はなんとかしたいと思い勉強を続けていたところ、グラム染色と出会いました。それは染色した検体を顕微鏡で見て色と形から細菌を推測する検査でなれれば10～15分くらいで実施できます。これを利用すれば医師も安心して抗生物質を選択できると思い2013年より活動を始めました。

 

【はじめて染色した鼻汁】

 

　始めてみると医師も納得してくれて処方を変更してもらえるようになりました。そうした活動を地道に続けていったことで下の図ように担当していた老人ホームの抗生物質を減らすことが出来ました。

　

　抗生物質の適正使用から感染症に興味を持ち、現在ではコロナウイルスが広まったために感染対策の必要性も感じてこの度独立開業を決意しました。

引き続き皆様のご支援頂けましたら幸いです。