
寄付総額
目標金額 1,000,000円
- 寄付者
- 4,629人
- 募集終了日
- 2024年3月31日
【令和6年能登半島地震】緊急支援3日目活動報告
「令和6年能登半島地震」発生から4日。ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団の緊急支援チームが活動拠点としている珠洲市周辺は、家屋の倒壊や土砂崩れによる被害が大きく、各所で道路が寸断され、孤立する避難所や集落が確認されています。道路状況が悪く、渋滞も激しい状況で今後は物資支援をどのように届けるかが大きな課題となっています。
現在、緊急支援チームはスタッフを増員し、総勢23名で支援に取り組んでいます。今後も外部団体と連携しながら体制強化をはかっていく方針です。
深刻化する避難所の衛生管理
珠洲市は、人口約14,000人のうち、1月4日朝の時点で確認されている避難者数は約7,688名。家屋の倒壊や津波・土砂災害も多発するなか、避難所は指定避難所のほかに自主避難所を含めると50か所。このほかにも車中泊で避難している方や、倒壊した家から畳や防寒着を引き出しビニールハウスの中でしのいでいる方もいるとの報告もあり、数字以上の方が困窮しています。
珠洲市総合病院は、傷病者や体調不良を訴える方が殺到し、混乱を極めています。医療チームは病院の負荷を少しでも分散するために、一部避難所で開設した臨時診療所での医療支援のほか、安否確認など配慮が必要な方のいる家に訪問診療も行いました。薬が不足しているなか寒さなども重なり、特に高齢者にとって厳しい状況です。
軽症の方や健康に不安がある方、薬だけ必要な方への医療ケアに加え、大きな課題となっているのがトイレの衛生問題です。現在、珠洲市の多くのエリアが断水状態で、水が圧倒的に不足しています。そのためトイレで用をたしても流すことができず、かなり不衛生な状況です。
この状況に対し医療チームは、健康相談、診療を行う傍ら、昨日より汚物の除去作業および清掃なども実施。時期的に懸念されるインフルエンザの流行を防ぐために、指揮所にある備蓄から感染予防となる衛生用品を持ち込み設置するなど、できる限りの改善に取り組んでいます。こうした衛生管理も医療チームが担う、災害支援における重要な役割となります。
また、珠洲市内に離着陸できる場所を確保し、ヘリコプター2機もフル稼働させて医療支援にあたっています。昨日救助され、「クラッシュシンドローム」(がれきなど重いものに長時間挟まれた後、圧迫から解放されたときに起こる病態)の疑いがあった高齢男性を急遽搬送するなど、一秒でも早く、一人でも多くの被災者を救うために活動しました。
現場の交通状況は逼迫し陸路による搬送がままならない状況下で、ヘリコプターの存在は今後さらに重要度が増しそうです。
海路からも物資支援を行う
災害救助犬2頭を含むレスキューチームは自衛隊と連携し、早朝から捜索活動を開始。家屋の倒壊や土砂災害が激しい沿岸部のエリアを中心に、捜索活動にあたっています。
医療・レスキューの各チームが人命救助にあたる一方で、今後は迅速な物資支援が求められます。現場は深刻な物資不足が大きな問題となっており、一刻も早く物資を届けることが急務となっています。
しかし、地震による土砂災害や道路の隆起などにより、特に大型トラックが被災地に入ることが難しい状況です。そのため緊急支援チームは、海路からの輸送ルートを確保し支援物資を届けることを決定しました。
1月2日夜、ピースウィンズが所有する船舶「豊島丸」は、停泊していた愛媛県今治市大三島を出航。関門海峡を経て日本海に出ると、途中、島根県沖の海土町にて給油と水をはじめとする食料や使い捨てカイロ、マスク、生理用品、おむつなど、現地でニーズの高い生活用品を最大量載せて珠洲市に向かっています。必要な人々に必要な支援を届けるために、できる限りの支援を続けています。
「令和6年能登半島地震 緊急支援」活動をご支援ください
まだ被害状況が把握しきれていないエリアや行方不明者も多く、医療・レスキューチームは引き続き捜索・救助に尽力していきますが、長引く避難生活では物資支援が必要不可欠になってきます。
ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団は、被災者に寄り添い、必要な人々に必要な支援を届けていきます。「一秒でも早く、一人でも多く」の被災者を救うために、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。
ギフト
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