【日米学生会議】中国研修無事に終了いたしました!
皆さんこんにちは、第70回日米学生会議実行委員の金澤つき美です。
この度は、中国自主研修プロジェクトへのご支援賜りまして、本当にありがとうございました。
7月5日(木)~7月8日(日)の4日間、総勢23名(参加者17名・実行委員6名)で中国・北京を訪れ、研修を無事に終了致しました。
参加者の多くが初めて中国を訪れる機会となり、非常に多くの学びを得ることができました。
簡潔にではありますが、プログラムの詳細と感想をお伝えさせて頂きます。
【7月5日(木)*1日目】
この日、11:00を目安に北京国際空港に参加者が集合しました。
日米学生会議は、北は北海道から南は九州まで、全国各地から参加者が集まっています。
そのため、今回は現地での集合となりました。
まずは、4日間お世話になる国際青年交流中心へ。
この団体は、中曽根元総理大臣が中国に支援をしたことがきっかけとなり発足しました。
専用の宿泊施設を持ち、様々なサポートをしてくださいました。
チェックイン・昼食の後は、中国最高峰の大学である清華大学へ。
今回は、清華大学・修士課程プログラムの1つであるシュワルツマンカレッジを訪れました。
このプログラムは、アメリカのブラックストーングループ創設者であるスティーブン・シュワルツマンが創始者となり、中国全土だけではなく世界中から非常に優秀な学生の方を集めて学びの場を提供しています。
清華大学に専用の施設を持ち、全額奨学金で学ぶことができるというこのプログラムですが、今回は何故、今中国で学ぶのか?ということを中心に、参加者が受講生・プログラム担当者に質問をするQ&Aセッションの時間を設けました。
【7月6日(火)・2日目】
この日のメインプログラムは、テンセント北京支部と故宮の訪問です。
中国三大企業の目覚ましい発展をニュース等で度々目にしていた私たちは、今回のテンセント訪問をとても楽しみにしていました。
今回は、そのテンセント北京支部にて、まず会社概要についてプレゼンテーションをして頂き、その後Q&Aセッションの時間を設けました。
日本の企業と中国の企業は全く異なる部分もありますが、日本と同じ問題を抱えている部分もあります。
テンセントの企業精神についてや、どのように発展したかという質問は勿論のこと、中国における働き方や、女性の進出についても参加者から積極的な質問が出ていました。
また、中国において顧客を獲得するために何が必要か、といった現地でビジネスに携わる方のお話は、習慣の違いや考え方の違いもわかり、とても参考になりました。
最後に、テンセントの持つテクノロジーを少し見せて頂きましたが、スマートフォンに入れたアプリ1つで、チャットは勿論買い物ができる、電車に乗る、病院の予約や支払い、公共料金の支払い、更には結婚・離婚の届け出までできてしまうんです!
話には聞いたことがあったものの、実際にそれを活用する北京の方々をみて、参加者からは驚きの声があがりました。
午後は、天安門広場・故宮へ。
この日は北京市内35℃の猛暑でしたが、ガイドさんによるともっと暑い日もあるとのこと。
余りの暑さに覚悟をもって故宮へ臨みました。
故宮は、とにかく広大で、中国皇帝の偉大さ、その権力の大きさを感じました。
また、単に歴史を学ぶというだけではなく、当時の故宮が持っていた力の大きさ、なぜ故宮に財宝類が残されていないのか?といった疑問を持ち、参加者それぞれがそれについて検討することで、中国の「復興」というキーワードへの理解を進めました。
中国を再興するという考えがどこからきたものなのか、故宮に実際に訪問することで、今まで文献等でしか読んだことのなかった中国のかつての繁栄を感じることができ、新たな視点を得ることができました。
【7月7日(土)*3日目】
この日はこの研修を通して1番参加者の楽しみにしていた、中国人学生とのディスカッション・北京市内散策でした。
午前中、まずは中国のシンクタンクで研究員をされている苗吉様に、日米中関係に関する講演を行っていただきました。
苗吉先生は、早稲田大学で博士号を取得されていることもあり、日本への知見も深い方です。
この御講演では、中国の現状を日本やアメリカの視点を交えながらお話頂きました。
その後、中国側学生と日本側学生が6つのグループに分かれ、
日本人と中国人・キャリアと人生①②・メディア・中国と東アジア近隣諸国の外交・歴史教育についてそれぞれが議論しました。
日本で疑問に思っていたことを、中国側学生に直接聞ける機会ということで、どのグループも本当に充実した時間になりました。
また、そのテーマに対する答えだけではなく、私たちの考え方の違いや、文化の違いに気づくきっかけにもなり、相手の考えを理解する姿勢についても学びました。
その後一緒に昼食を食べ、午後は北京市内の散策へ。
ここでは5グループに分かれ、王府井・頤和園・芸術区・軍事博物館等を楽しみました。
私たちのグループは王府井を訪れました。
王府井は北京市内でも観光客の多いスポットで、デパートや変わった食べ物の集まる商店街、お土産屋さんが立ち並んでいます。
王府井そのものは勿論のこと、自動販売機でジュースを購入する際に、先述のアプリを使用して購入するのを初めて体験しました。
クレジットカードと違い、本当にどこででもアプリでの電子決済ができるという驚きと、その便利さに驚きが隠せませんでした。
さらに、地下鉄はとても静かで、ゴミ一つ落ちておらず、広告の出し方にも工夫がなされています。
乗車賃の支払いには電子決済を使用することもでき、特に若い世代はきっぷを買うことなく改札を通っていました。
市内散策では、各地の訪問だけでなく、些細な日常生活の違いに大きな気づきがあり、またそれをすぐに同行してくれた中国側学生に質問したり、議論したりできたため、とても勉強になりました。
【7月8日(日)・最終日】
充実した研修も、いよいよ最終日を迎えました。
この日、午前中に盧溝橋付近に建つ中国人民抗日戦争記念館を訪問しました。
実は抗日戦争記念館については、事前に実行委員や研修担当者だけではなく参加者でもミーティングを行い、訪問の意義や意図について検討する時間を設けていました。
私たち日米学生会議は平和の一端を担うことを理念に掲げた団体です。
戦争という忌々しい歴史を、受動的に学ぶだけではなく、中国視点での歴史はどのように考えられているのか、それを知ることで今後の更なる世界平和を検討できるのではないか。そんな思いで訪問を決めました。
参加者は皆日本・アメリカ・中国・その他各国の歴史について事前に学び、それぞれに思いをもって臨むプログラムとなりました。
日米学生会議として、日本とアメリカを考えるにあたり、真摯に戦争と平和に向き合う機会となりました。
その後昼食を食べ、空港にて解散!
全員無事に帰国の途につきました。
この3泊4日の北京訪問で、本当に忘れられない、得難い経験をすることができました。
個人的な感想になりますが、この研修で最も大きな気づきは、私自身は中国のことを本当に知らなかった、ということを実感したことです。
まずは相手を知らなければ、何かをすることはできません。
これまでの断片的な知識が、北京を知る、ということを通して1つに繋がった瞬間でもありました。
勿論、机に向かって学ぶことは大切ですが、そこで得た知識を昇華させるのに、実際に自分の目で見て考えることがいかに重要かを痛感しました。
うまく言葉にするのが難しいのですが、文献の中の世界が、単なる知識から知見へと変化し、きちんと腑に落ちるものとなって自分の中に存在するようになる、そんな沢山の学びを得られたのも、今回の中国研修に多くの方がご支援下さり、この企画を実施することが出来たからです。
これは私自身の感想ですが、参加者それぞれに抱いた思いを、報告書という形でいま纏めております。
8月上旬を目途に完成予定ですので、そちらに収支報告書も併せて掲載し、皆様にお送りさせて頂く予定です。
また、10月13日(土)には、東京・オリンピック青少年記念センターにて報告会も開催予定です。
ぜひそちらで直接お話させて頂ければ幸いに存じます。
また、詳しくは報告書送付の際に掲載致します。
今回の訪問に際し、ご支援いただいた皆様、温かいメッセージを送ってくださった皆様、本当にありがとうございました。
参加者・関係者一同心より御礼申し上げます。
まずは、簡単なものとなりますがご報告とさせて頂きます。