
寄付総額
目標金額 3,000,000円
- 寄付者
- 299人
- 募集終了日
- 2022年6月30日

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プロジェクト本文
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アマミヤマシギをはじめとした
奄美の生物群の魅力や保全活動について、
あなたの想いを聞かせてください!
アマミヤマシギをはじめとした生物の魅力や保全活動について
ハッシュタグ「#アマミヤマシギを守ろう」を通して、
あなたの想いとこのプロジェクトを、
たくさんの人に届けてください!
>>>6/10:チラシの情報を改訂しました。詳しくはこちら<<<
はじめに
さまざまな固有種や固有亜種が生息する、鹿児島県の奄美群島。
日本鳥類保護連盟では、ここ奄美群島に生息する希少な野生生物の中でも、特に課題が多いオーストンオオアカゲラ、アマミヤマシギにスポットを当てて調査・保護活動を実施しています。

右:オーストンオオアカゲラ
奄美群島に生息する野生動物については、これまで保全のための取り組みにより危機的状況を回避し、回復傾向にあるとされています。
一方で、奄美大島の固有亜種でもあるオーストンオオアカゲラは十分な調査が行われず生息数等実態が把握できていなかったり、アマミヤマシギにおいても、マングース防除事業の成果により個体数は回復していますが、近年ではノネコによる捕食も確認され、顕著な回復傾向は見られなかったりと、多くの課題が残されています。
奄美大島やその周りの限られた島にしか
生息していないこれらの鳥たちが、
奄美群島から姿を消してしまえば、
世界から姿を消すことにつながります。
このような悲しい未来を避け、この先も奄美群島で暮らす野生生物と人間とがよりよい形で共存できる未来をつくるために、保全活動を少しでも早く前に進めていかなければなりません。
そこでこの度、現在進めている活動をより充実させ、奄美の希少な鳥類の保全により早く結びつけるため、クラウドファンディングでご寄付を募ることを決めました。
いただいたご寄付は、保全のための調査に多くの費用が必要となるアマミヤマシギの調査費用に充てさせていただきます。
アマミヤマシギの調査・保全活動を少しでも加速させる今回の取り組みを通して、最終的には島・地域全体での保全・人間との共存へとつなげられればと願っています。
奄美群島に生息する動物たちと、よりよく共存できる未来をつくるために。
どうか皆様のご寄付をよろしくお願いいたします。
本プロジェクトを通して皆様からいただいたご寄付は、貴重な奄美群島の鳥たちの中でも世界で奄美大島から徳之島、そして沖縄本島のやんばるのみに生息する貴重な鳥「アマミヤマシギ」の調査にかかる費用として、大切に活用させていただきます。
どのような調査を実施するのか
■GPSを活用した調査
アマミヤマシギは、もともと奄美大島から徳之島にかけて留鳥として生息し、冬季には沖縄本島のやんばるなどでも見られる鳥とされてきましたが、アマミヤマシギが島と島の間を渡っているのかはわかっていません。
NPO法人奄美野鳥の会では、これまで700羽を超えるアマミヤマシギに足環による標識調査をしてきましたが、標識個体が沖縄本島で見つかった事例はありません。
アマミヤマシギを守るためには彼らが島と島を移動しているのか、またその場合、沖縄本島で越冬する個体はどこで繁殖しているのかを知る必要があります。そのため、現在助成金を活用し、奄美大島と沖縄本島両方でGPSを装着して衛星追跡を試みる取り組みを行っています。
しかし、助成金だけでは購入できるGPSタグは限られており、令和3年で4個、令和4年は2個のみです。衛星追跡するGPSタグは、衛星からのデータ受信料も含めると年間30万円/個ほどかかります。皆様からご寄付いただければ、GPSタグをより多く購入し、装着することができます。
■GPSの装着場所について
装着場所については、沖縄本島と奄美大島だけでなく、両島の間にある徳之島、加計呂麻島のアマミヤマシギにも装着して、島々の移動の生態を調べたいと思います。
現在進めている活動では、奄美大島と沖縄本島で調査をしたあと、その結果を踏まえて別の島でも調査を行っていき、生態解明に迫っていくというストーリーを考えていましたが、やはり結果が出るまでには時間がかかります。これまで解明されていなかった生態の秘密を紐解くには時間がかかるものだと自分たちに言い聞かせてはいましたが、皆様からのご寄付があればより早く結果を導き出し、保全につなげていくことができます。
そのためにも、沖縄本島と奄美大島の2つの視点のみからアマミヤマシギの移動の生態解明を試みるのではなく、同時に徳之島や加計呂麻島でもGPSタグを装着することで、より早く、アマミヤマシギの移動の生態を把握することを目指します。
■血液採取・DNA分析による調査
クラウドファンディングでいただいた寄付金による調査では、これまで進めていたGPSによる調査の規模拡大に加え、血液を採取してDNAの分析まで踏み込みたいと思います。
各島で捕獲したアマミヤマシギから血液を採取し、DNA分析することで、島と島で違いがあるかを知ることができます。もしかすると、移動しているのはごく限られた個体だけで、ほとんどの個体は移動せず、島の中で独自の進化を遂げているかもしれません。
これらの調査により、アマミヤマシギの移動の生態を明らかにし、保全に結び付けていきたいと思います。

ここで得られるアマミヤマシギの移動に関する情報は、ほんの一例かもしれません。もしかしたら、個体により移動生態も違っていて、奄美大島から沖縄本島までの間で複雑な移動が行われているかもしれません。
だからこそ、より多くの個体にGPSタグを装着して調べていく必要があります。
何個体からデータを得られれば結論が出るのか、それはこれからの調査で徐々に見えてくると思いますが、数例分かれば全てが分かるというものではないでしょう。例え全ての個体が同じ移動をしている単純な生態だったとしても、それを証明するためにはやはりたくさんの個体にGPSタグをつけて追跡しなければいけません。
しかし、それでもこの調査で得られる情報一つ一つがとても重要なものであることは確かです。これまでわかっていなかった移動の生態ですから、一つでも事例が得られれば、そこから得られる情報は計り知れません。保全に大きく前進することでしょう。
今後もアマミヤマシギの保全に少しでも前進できるよう、ご賛同いただける皆様と一緒に、一歩一歩着実に歩みを進めていきたいと思います。
|プロジェクト概要
●目標金額
300万円
●プロジェクト実施内容(資金使途)
・GPSの購入および衛星通信にかかる費用
・血液採取キットの購入費用
・DNA解析にかかる費用
・交通費および宿泊費
・現地での活動における人件費
※本プロジェクトは、期日までに集まった支援総額に応じて、機材の購入費用や人件費に充てる額面を決定するなどして、実行内容及びその規模を決定します。
よりよく共存できる未来をつくるために
鹿児島県の奄美大島・徳之島は色々な固有種や固有亜種が生息する貴重な島々です。
2021年7月には、世界自然遺産に登録されました。
奄美大島には、国の特別天然記念物であり国内希少野生動植物種(以下、国内希少種)のアマミノクロウサギを筆頭に、両生類では鹿児島県の天然記念物で国内希少種のアマミイシカワガエルやオットンガエルなど、実に多くの希少な野生動物が生息しています。
また、鳥類では、国の天然記念物のルリカケス、同じく国の天然記念物で国内希少種のオオトラツグミやオーストンオオアカゲラ、沖縄県の天然記念物で国内希少種のアマミヤマシギが生息しています。
奄美大島に生息する希少な野生動物は、これまで保全のための取り組みにより危機的状況を回避し、回復傾向にあるとされていますが、問題が全て解決されたわけではありません。
たとえば、奄美大島の固有亜種でもあるオーストンオオアカゲラは十分な調査が行われておらず、生息数等実態が把握できていません。アマミヤマシギも、マングース防除事業の成果により個体数は回復していますが、近年ではノネコによる捕食も確認され、顕著な回復傾向を見せていません。
世界に奄美大島やその周りの限られた島にしか生息していないこれらの鳥たちは、奄美大島で問題が起き絶滅の危機に瀕すれば、世界から姿を消すことにつながります。
人間の活動によって減少した彼らを守ることは、私たちに課せられた義務だと思いますが、どう守っていけばいいのかを知らなければ何もできません。彼らの生態の理解につとめ、よりよく共存できる術を見つけるために、調査をさらに推し進めていく必要があります。
日本鳥類保護連盟では、サントリー世界愛鳥基金からいただいた助成金を活用しながら、NPO法人奄美野鳥の会と共同で、依然として課題が多いオーストンオオアカゲラ、アマミヤマシギにスポットを当てて調査・保護活動を実施しています。
しかし、助成金の範囲内でできることは限られていること、助成金では人件費が出ないために日本鳥類保護連盟の資金から捻出して活動を行っていることから、資金的な余裕がなく充実した活動はできていないのが現状です。
現在進めている活動をより充実させ、奄美の希少な鳥類の保全により早く結びつけたいと思います。
現在行っている活動場所とは別の場所、別のアプローチで調査を行い、今行っている調査結果と結びつけられれば、アマミヤマシギの保全により近づけられる結果を導き出すことができます。
アマミヤマシギの生態調査、保護を進めるこの取り組みを、ゆくゆくは他の奄美大島に生息する鳥たちにも広げていければと考えています。そして私たちの取り組みが多くのご賛同により広がることで、奄美大島に生息する鳥たち以外の動物たちにももっと焦点が当てられるようになり、島・地域全体での保全・人間との共存へとつなげられればと願っています。
奄美大島に生息する動物たちと、よりよく共存できる未来をつくるために。
どうか皆様のご寄付をよろしくお願いいたします。
日本鳥類保護連盟の活動
日本鳥類保護連盟では、鳥たちを守っていくために、未来の自然保護を担う「子どもたちへの普及啓発」や、鳥の生態など鳥を保護するために必要な「調査・研究」、そして国境を越えて移動する鳥たちを守るためにフィリピンなどと共同で行う「国際協力事業」の3つの事業を柱に、日々活動を進めています。
調査・研究事業
調査・研究では奄美大島のほか、コアジサシの調査、希少猛禽類の保全のための取り組み、外来種のワカケホンセイインコの生態調査等を実施しています。
中でもコアジサシは、渡り鳥のため北半球と南半球を行き来します。そのため、フィリピンやインドネシア、オーストラリアの調査者とも連携し、また実際に現地調査を行って、中継地や越冬地の把握を通した保全活動を推進しているほか、リトアニアにおいても、現地大学と共同研究しながら技術提供や物資の提供を行ってきました。
国際協力事業
国際協力事業では、フィリピンにおいて、渡り鳥として日本とフィリピンを往来するサシバやアカハラダカを保全するための取組をフィリピンのNGOと協力し、密猟対策や植樹、調査の為の中古双眼鏡の寄贈などを行っています。そのほか、ネパールでは現地の調査者が独自に財源を得て調査・研究や保全活動を進めていけるよう、エコツアーの定着のための取り組みや、調査技術や物資の提供も行ってきました。
普及啓発事業
普及啓発事業では、愛鳥週間全国野鳥保護のつどいの開催や子供たちを対象にした全国野生生物保護活動発表大会、愛鳥週間を通したポスター掲示や講演、テグス拾い、親子を対象に巣箱作りと巣箱架けを指導するなど、野鳥保護につながる意識を高めるためさまざまな活動を展開しています。
|名執芳博
(公益財団法人 日本鳥類保護連盟 専務理事)
奄美大島にはダイビングで何回か訪れていますが、仕事で関わるのは、2004年に当時の小池百合子環境大臣(現東京都知事)をマングース防除事業視察にご案内して以来です。その後の関係者の努力により、マングースもほぼ根絶され、固有な動植物が多い奄美大島の希少種も回復傾向にありますが、まだまだ調査や保全活動が必要な種があります。昨年世界自然遺産に登録された地域の自然環境の保全に少しでも貢献できたらと考えています。
|鳥飼久裕
(NPO法人奄美野鳥の会 会長)
鹿児島県の県鳥であるルリカケスを筆頭に、一時期は幻の鳥といわれたオオトラツグミ、世界のオオアカゲラのうち最大のオーストンオオアカゲラ、今度沖縄島のホントウアカヒゲと別種となるアカヒゲなど、奄美の森には魅力的で貴重な固有種、固有亜種の鳥がたくさん生息しています。そんななかでも個人的に最も親しみを感じるのが、アマミヤマシギです。
夜、車で走行中に林道で出合っても、なかなか逃げようとしません。こちらが停まると、ヘッドライトで照らされているにもかかわらず、なにごともなかったかのようにミミズを探したりしています。車が少し近づくと、その分だけちょこっと歩いて遠ざかる。いよいよ距離が縮まって飛ばなきゃならないとなったときでも、バタバタと羽音を立てて重そうな体を持ち上げ、10メートルほど移動してまた道に下りてしまう。肉食の大型捕食動物のいなかった奄美群島だからこそ生き残った驚くほど無警戒な、愛嬌溢れる憎めない鳥なのです。
こんな鳥ですから、マングースのような肉食獣は脅威でした。なすすべもなく捕食されていたのです。幸いマングースの駆除は進んでいますが、今度は山で暮らすネコが新たな脅威となっています。ロードキルもつらい現実です。2月から4月頃、繁殖前期のアマミヤマシギはさかんにディスプレイ飛行をします。飛んだあとは開けた場所に下りるため、交通量の多い国道や県道にふいに降り立ってしまう。そこへ自動車がやってくるとひとたまりもありません。春はアマミヤマシギにとって恋の季節であるとともに、交通事故で命を落とすリスクが高まる時期でもあるのです。
マングースの駆除や森林の回復のおかげで、アマミノクロウサギ、ケナガネズミ、オオトラツグミなどは着実に生息数が増えています。一方、アマミヤマシギは上に挙げたような原因で、顕著な増加傾向が見られません。アマミヤマシギを保全するためには、まず彼らの実態を知る必要があります。
冬季に沖縄島のやんばる地域で目撃されているアマミヤマシギはどこで繁殖しているのか?奄美大島、加計呂麻島、徳之島、沖縄島の個体は遺伝的にどの程度離れているのか?それらのことを明らかにしていくことで、効果的な保全策が立案できるはずです。
この憎めない固有の野鳥を護るために、ぜひご協力いただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
|長嶺 隆
(NPO法人どうぶつたちの病院沖縄理事長/獣医師)
ヘッドライトに照らされたアマミヤマシギは、下草の少ない緩やかな斜面を歩いて逃げ、草むらに逃げ込み、すぐに見えなくなりました。
何とも言えない身体のバランスの悪さと地味な色、ほんとに飛べるの?と心配になるその姿に、どうせ、またすぐ会えるさと高をくくっていましたが、次に出会えたのは10年以上経った奄美大島の林道でした。
今度こそ逃げられてはと、必死で見つめてみたものの、ヘッドライトに照らされた奄美のヤマシギはやんばるで出会ったアマミと違い林道のど真ん中で羽繕いをしたり、林道わきでゆっくりと土をほじくり返していました。
何羽のアマミにスンマセンと気を使いながら横を通って行っただろうか。
昨年の冬、アマミヤマシギの生態解明に長きにわたって調査研究に取り組んできた奄美野鳥の会の鳥飼会長率いるチームがアマミヤマシギの生態解明調査のためにやんばるにやって来ました。その時、アマミヤマシギの生態に謎が多いことを教えてもらいました。
近年、やんばるの森でその姿を目撃することは難しくなっていると聞きました。もしや、彼らに何か起ってはいないだろうか?
世界中で奄美大島を中心とする琉球列島にしか生息していないアマミヤマシギ、彼らを守るには彼らのことを知らなければなりません。
アマミヤマシギの謎を解き明かすため、研究を続けなければなりません。しかし、アマミヤマシギの研究チームは窮地に立たされています。
今必要なのは研究資金!私もヤンバルクイナも応援しています。キョッキョッキョッキョッキョ!
|盛口 満
(沖縄大学 前学長/フリーライター/イラストレイター)
その沖縄島から飛行機で1時間ほどの距離にあるのが奄美大島です。ヤマトから見たら、同じ「南の島」と思えるでしょうが、沖縄島から行くと、いろいろな違いに驚きます。なにより、やんばるの森と比べると、奥が深い森に思えるのです。沖縄島と奄美大島で共通する生物や、近縁の生物も多くみられますが、それぞれの森にしか見られない生物たちもまた、少なくありません。
そんな中にあって、アマミヤマシギは謎が残る生物だというではありませんか。はたして、アマミヤマシギは両島を行き来しているのか。やんばるの森でのアマミヤマシギの調査は、鳥の渡りの謎を解く鍵になるかもしれないということだけでなく、琉球列島の島々の生物たちの来歴にも、あらたな光をなげかけてくれることになるかもしれません。まだまだ見果てぬ森の秘密に迫ろうとする試みに、ぜひ力を貸していただけたらと思います。
|石田 健
(元東京大学大学院 准教授/自由科学者)
初対面の方の名前がめずらしかったので出自をうかがったころ、岡山生まれだけれど、おじいさんは奄美にいたとのこと。奄美ですか、としばし盛り上がった。よく、こういう経験をしてきた。
奄美の奄の字は、奄美以外でとんとお目にかからず、奄美はユニークな場所であり、奄美には唯一無二の自然があり、人の暮らしがある。奄美へ通いだしてかれこれ24年、200回に届く。環境庁の固有鳥類生息状況調査を下請けしたのがきっかけだった。今も、奄美への情熱は一向に尽きない。
アマミヤマシギは、ほぼ奄美大島と徳之島だけで繁殖している固有種で、見た目は地味だが、観察すると行動も声も興味深い。ただ、観察にはあれこれコツがいり、難儀する。発信器をつけて追跡する調査方法が、かなり有効である。
こういう装置は鳥の体に必ず負荷を与え、多くの鳥では不適切だと思うのだが、アマミヤマシギは発信器調査から得られる成果と鳥への負荷(の軽さ)のバランスがいちばんよい鳥のひとつだと考えている。募金と研究成果がうまくいくことを願う。
|山田 文雄
(「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産地域科学委員会」委員/環境省奄美希少野生生物保護増殖検討員会 委員/沖縄大学 客員教授 /https://www.fumio-yamada-zoologist.page/)
私は、1990年代から主にアマミノクロウサギの生態や保護の調査研究を行なってきましたが、夜林道を一人で歩いていると、突然アマミヤマシギが羽音を立てて垂直に飛び上がり、何度も驚かされました。また昼間はオーストンオオアカゲラが眼前をすばやく滑空して驚かされました.アマミノクロウサギたちは、このようなさまざまな動物たちと森の中で一緒に暮らしているのだと、実感できるすばらしい機会です。
一方、人の放したマングースなどの外来動物が奄美の動物たちの脅威となり数を減らし、このままでは貴重な動物たちが絶滅してしまうと心配されています。適切な対策により成果が生まれつつありますが、他にも交通事故や森林管理など一層の対策が必要となってきています。
森に住む動物たちの生態や生息数動向などを調べることが保護の基本です。そのためには、人材もお金も必要です。多くの方が、奄美の自然やそこに住む貴重な動物たちに関心を持っていただき、保護活動のためにご支援ご協力をいただけますように、よろしくお願いします。
奄美の自然をより良いかたちにして、次世代に引き継ぐことが、まずは私たちの課題であり責務です。
|伊藤圭子
(奄美いんまや動物病院 院長)
その中でもアマミヤマシギは非常に繊細で神経質(野外で見かけるぼんやりした姿とは打って変わって!)餌となるミミズの確保など、長期的な飼育はとても難しいと毎回苦慮しています。つまり、保護保全でよく言われる域外保全(飼育個体による維持)がむしろとても難しい。彼らを守るためには生息地の保全や彼らの生態をもっと知ることが最も有効で重要と感じます。
彼らが野外で当たり前に生きて行けるような環境、資源を守っていなければすぐにその数は減ってしまうだろうと感じます。保護されたとしても戻せる場所がなくてはなりません。ぼんやりして、それでいて神経質で、とても不思議な鳥をいつまでも見守っていたいと思います。
|小田谷 嘉弥
(我孫子市鳥の博物館学芸員)
アマミヤマシギは、世界でも南西諸島だけに分布する日本の固有種です。奄美群島では一年中見られる鳥ですが、南西諸島のより南に位置する沖縄島などの島々では冬期に観察されることが昔から知られてきました。しかし、それらがどこから来るのか(それとも実は一年中いるのか?)は長年の謎のままです。GPS発信機を使った調査によって、「渡るアマミヤマシギはどこから来るのか?」という謎が解明されることに期待しています。
別々の島に分布する生きものについて、それぞれの島の間で個体の行き来があり、同じ集団とみなせるかどうかを確かめることも、保全上はとても重要なことです。アマミヤマシギのうち、渡りをするものと渡りをしないものは、同じ集団とみなせるのでしょうか? この疑問は、DNA解析によって進化の歴史を推定することで解明が期待されます。さらに、その答えは、なぜ南西諸島に固有のヤマシギ類が分布するのか?という謎を解くためのカギにもなりうるものでしょう。
私は関東地方でヤマシギやジシギ類の研究をしていますが、奄美大島は17年ほど訪れておらず、アマミヤマシギもそれ以来野外で観察できていません。職場にある標本を時々眺めて、魅力的な鳥だなぁと思うばかりです。再び奄美を訪れた時に、上記の2つの謎が明らかになり、観察をより楽しめることを個人的にとても楽しみにしています。無事に調査に必要な資金が集まり、鳥飼さんたちの調査が成功することを応援しています。
|秋山 幸也
(相模原市立博物館 学芸員)
それにしても、鳥なのに固有種とはこれいかに?飛ぶことをやめたヤンバルクイナならいざ知らず、飛翔という、ずば抜けた特殊能力を持っていながら、分布を拡大しようとしないのはなぜなのか。いや、個体群の中からは、少なからずパイオニア精神あふれる個体が出ているはずだ。そうした個体のトライ&エラーが見えていないだけではないのか。
固有種や、それに近い分布傾向を持つ種は生物多様性の象徴的存在だ。しかし、もちろん固有種だけが大切なわけではない。それでも、固有種が固有種たる要因、あるいはその戦略を知ることは奄美という固有の自然環境を守る上で必要不可欠と言える。
夜の奄美の林道で出会うアマミヤマシギは、車が近づいてもあまり動かなかったりして、少々心配になるくらいノンビリして見える。そんな先入観を打ち破るようなダイナミックな動きが明らかになるかもしれないし、やっぱりね、と固有種らしさを感じる結果が出るかもしれない。いずれにしても、調べてみなければわからない。生物多様性保全のための基礎的な知見を得るという大義もあるが、まずはそんな個人的な興味の解明に期待して、この調査を応援したい。
連盟は「特定公益増進法人」に認定されていますので、ご寄付は所得税や法人税の控除を受けることができます。2,000円を超えるご寄付には、特定公益増進法人の証明書と領収書をお送りできます。個人の場合には寄付控除になり、法人の場合は損金に算入できます。
詳しくはこちらより、経理担当までお問い合わせください。
※受領証名義:ご寄付時にご入力いただいた「寄付者情報」の氏名を宛名として作成します。
※受領証発送先:ご寄付時にご入力いただいた「寄付者情報」のご住所にお送りします。
※寄付の受領日:公益財団法人日本鳥類保護連盟がREADYFORより入金を受け、正式に寄付金を受領した日となります。
■東京都にお住まいの皆さまへ
平成20年度税制改正において所得税の控除対象寄付金の中から、住民の福祉の増進に寄与する寄付金として、都道府県・区市町村が条例で指定したものを個人住民税の控除対象寄付金に追加できる制度が創設されました。
これを受けて、個人都民税からの税額控除の対象となる寄付金として指定しました。当連盟への寄付金も、個人住民税の税額控除の対象となる寄付金に指定されました。寄付をした翌年の1月1日に東京都にお住まいであれば、東京都で寄付金税額控除を受けることができます。
詳しくはこちらより、経理担当までお問い合わせください。
ご留意事項
▽ご寄付の前に、利用規約(https://legal.readyfor.jp/guidelines/others/terms_of_service/)を必ずご一読ください。
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▽銀行振込にてご寄付いただく際、返金先口座情報をお伺いいたしますが、All-in方式のため原則返金はいたしません。ただし万が一ページで約束していたプロジェクトを実施できなかった場合や、振込金額が予約金額より超過している、もしくは不足しており追加で振込まれない場合に返金先口座を利用いたします。お手数ですがご入力をお願いいたします。
▽ご寄付に関するご質問は、こちらをご覧ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 小宮輝之(公益財団法人日本鳥類保護連盟)
- プロジェクト実施完了日:
- 2023年10月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
・GPSの購入および衛星通信にかかる費用 ・血液採取キットの購入費用 ・DNA解析にかかる費用 ・交通費および宿泊費 ・現地での活動における人件費
リスク&チャレンジ
- プロジェクトを実施する上で必要になる資格や許認可について
- 環境省からの許可、沖縄県教育委員会からの許可、衛星通信にかかる基地局の免許/GPS購入数に応じて申請する必要があります。22年8月中に取得見込
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プロフィール
鳥類を始めとした自然環境を保全するため、普及啓発、調査・研究、国際協力を行っている団体です。普及啓発では子供たちへの環境教育に力を入れています。調査・研究ではシマフクロウやコアジサシ、奄美大島の希少鳥類、そして身近な鳥たちの保全、そして国際協力では国境を越えて移動する渡り鳥を守るため、対象国と力を合わせて保全活動を行っています。
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