まず足元の命から。リハビリケージを拡充し、多くの野生動物を救いたい
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支援総額

3,929,000

目標金額 3,000,000円

支援者
322人
募集終了日
2022年3月25日

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2022年03月18日 18:00

その保護、ちょっと待って! ~幼獣編~

 

 前回の投稿『その保護、ちょっと待って! ~雛鳥編~』では、雛鳥の誤認保護についてお話させていただきました。

 今回は、その続きとして幼獣の誤認保護についてお話させていただきます。

 

 

【幼獣の誤認保護】

 前回の投稿の最初にも書きましたが、哺乳類は4月~8月頃にかけて子育てを行います。そして、この時期に幼獣の保護も毎年数件はあるのですが、そのほとんどが雛鳥同様、誤った認識で保護してしまった誤認保護となっています。

 

 よくあるのは、夕方から夜半の時間帯、街路樹の下や植え込みなどにいるのを見つけ、親から見放されてしまったのかと思い保護してしまうケースと、側溝から聞こえてくる声に、誤って落ちた動物がいると勘違いし救出してしまうケースです。

 種にもよりますが、アナグマやタヌキ、キツネといった動物は夜行性で、暗くなってから餌を探しに行きます。その間、子供たちは留守番をしなければいけません。また、夜の間に拠点を移動することもあり、親が近くにいないのは、子供を一匹一匹順番に咥えて移動している最中の可能性もあります。

 

 実際にも「子ダヌキが一匹でいるのですが、保護してあげた方がいいのでしょうか」といったお問い合わせがよくありますが、暫く離れた場所で様子を見てみてくださいとお伝えしたところ、2時間から半日で親が帰ってきたケースがほとんどでした。

 

 また、アナグマやキツネは土に穴を掘って出産・子育てを行いますが、タヌキは側溝や縁の下など、人工物を利用することがあります。しかし、これを知らない方は意外にも多く、特に側溝のような場所からミーミーと鳴き声が聞こえ、「ネコの赤ちゃんが側溝に落ちてしまったのかな……?」と思って慌てて保護してしまうケースが多いようです。

 

 また、タヌキの誤認保護が多い理由のもう一つの要因としては、『タヌキの赤ちゃんの姿』があまり知られていない、ということもあります。

 皆さんは生まれた直後のタヌキを見たことがありますでしょうか。

 

生後5日~1週間ほどのホンドタヌキの赤ちゃん

 

 実は上の写真のように、タヌキの赤ちゃんは生まれた直後は全身が真っ黒で、タヌキらしい模様が顔に出始めるのは生後1ヶ月ほど経ってからです。

 その為、初めて見た方にとってはタヌキとは気付きにくく、ネコかイヌの赤ちゃんだと思う方も少なくありません。

 そういったこともあり、タヌキの赤ちゃん(幼獣)の誤認保護は非常に多くなるようです。

 

 他にも、「公園の草むらにノウサギの赤ちゃんがいるのを見つけてしまったのですが、どうしたら良いでしょうか」というお問合せもありました。結論から言いますと、この場合も「手を出さずにそののままにしていて欲しい」ということを強くお願いしています。

 

ノウサギの赤ちゃん

 

 ノウサギの親は子供のそばを片時も離れずに子育てをするわけではなく、むしろ一日のほとんどを子供と離れた場所で過ごします。母乳を与えるのも、1日に1回~2回、子供と過ごす時間は10分~30分程度とされています。

 一見、育児放棄をしているように思うかもしれませんが、子供のそばを離れることによって、天敵であるオオタカやチョウゲンボウ、イタチやキツネといった動物から子供たちが狙われるリスクを分散しているのです。

 

 

 動物は、種によって習性や体の構造が異なるように、子育ての方法も様々です。人間と同じであるとは限りません。

 他の命のことを尊び、『助けたい』と思う気持ちは決して間違ったことではありません。人として、それはとても大切で、失くしてはいけない素敵な気持ちだと思います。

 しかし、その優しい気持ちが、動物の生態を知らなかったばかりに親子を引き裂く結果となってしまうのは、とても悲しいことだと思います。

 

 また、もし雛鳥や幼獣を保護したとしても、私達人間は、本来の親には絶対にかなわないのです。

 雛鳥を育てる時、ツバメの親は1日に600回近くの給餌を行います。私達も、雛鳥が保護されてきた時は数分置きに朝から夜まで他の業務の片手間で給餌を行いますが、餌の栄養面でも、回数としても、親鳥には到底及びません。

 タヌキの幼獣も、ある程度大きくなったら親が生餌の取り方や危険な場所などを教えていきます。それは、私達でも教えてあげることができないのです。

 

 今まで保護されてきた雛鳥や幼獣、特に雛鳥は、残念ながら途中で亡くなってしまうことも少なくありません。何とか無事成長し、リリースできたとしても、もちろん野生復帰できるように最善のトレーニングは行いますが、その子達が厳しい自然の中で生きていける確率は、正直なところ、きちんと親に育て上げられた子に比べると確実に低いと思います。

 私達人間では、不可能なことがある。だからこそ、『本来の親に育ててもらうこと』。これが本当に一番なのです。

 

 ということで、今回は昨日に引き続き、『誤認保護』についてお話させていただきました。「助けたい」と思った時、どうすることが本当に“助ける”行動となるのか、この記事が少しでも参考になればと思います。

 

 

 現在JWCが挑戦している傷病野生鳥獣のリハビリケージ建設の為のクラウドファンディングも、残り7日となりました。もし宜しければ、ご支援・拡散のご協力をいただけますと幸いです。

リターン

5,000


応援コース

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・お礼のメール

・JWC通信 特別号
 ※普段、会員の皆様へ毎月活動報告としてお送りしている『JWC通信』を今回のクラウドファンディングに向けて特別に編集しています。

・保護されてきた動物たちのPC/スマホ壁紙用画像
 ◆画像解像度 1920×1080 px 
 アスペクト比 16:9
 ◆画像解像度 2778 x 1284 px
 アスペクト比 19.5:9 (縦のみ)
 ※サイズが合わない場合はご自身でご調整ください

・ホームページにお名前掲載(希望制)

✳︎一度に30口までのご支援が可能です

申込数
89
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

10,000


オリジナルポストカード

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・お礼のメール

・JWC通信 特別号
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・保護動物ポストカード ×3

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申込数
31
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2022年6月

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