命を救う新たな選択肢を!肺がんに対する免疫療法の治験を利用した研究

寄付総額

28,790,000

目標金額 20,000,000円

寄付者
541人
募集終了日
2021年7月9日

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プロジェクト本文

第一目標達成のお礼とネクストゴールについて


まず、はじめに皆様方の熱いご支援と応援で第一目標としていた2,000万円を達成することができました。ご支援、応援してくださった皆さま、誠にありがとうございました。心から深くお礼申し上げます。


たくさんの応援を賜り昭和大学チームカンガルーテール一同深く感謝し、感動しております。皆様方のご支援と期待に応えるべく、肺がん患者さんを救うために研究を進めたい!という気持ちを再度強く感じております。


残る期間でネクストゴールを設定し、新たな目標を3,000万円として、挑戦を続けられたらと思っております。


これ以降の1,000万円は、この医師主導型臨床試験のデータ解析の充実と詳細な研究サポートのために使用させて頂きます。治験で得られた貴重なデータをサイエンスとして質が高く、精密に解析することで必ずや将来肺がん患者に新たな治療法を提供できると確信しております。


いま、がんが薬で治る時代、カンガルーテール現象の幕が開いたばかりです。この流れを確実なものとするために精一杯頑張ってまいります。


今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。


2021.7.5  追記
チームカンガルーテール 一同

 

このプロジェクトのポイント

✔︎ 肺がんの免疫療法は抗がん剤に比べ比較的副作用も少ないのが特徴
✔︎ しかし始まったばかりの治療法のため、「効果がある患者さん」「ない患者さん」に差があり、明確な理由がわかっていない
✔︎ 免疫療法で従来用いられていた2つの薬を組み合わせた医師主導の治験を行い、それと並行して、患者さんの腸内細菌や免疫能を調べることでどういった患者さんが免疫療法の効果があるかを調べます。

✔︎ この研究では、薬を投与する前に患者さんに「効果があるか」を予測できるようにし、早期に治療できることで救える命を増やすことを目指している。

画像をクリックいただくとメンバーのコメントへ移ります

 

- 肺がん患者の会 代表 長谷川さんとの対談動画も掲載中 -

 

個人差が多いがん治療で、治療前に「薬の効き」を確認できるようにするための研究へ応援を

 

2人に1人が「がん」になる時代。中でも肺がんは、早期には症状があまり出ず、進行してから発見されることが多いため、死亡率はいまだ高く、新型コロナウイルス感染症による死亡者をはるかに超える年間約75,000人(2019年)もの患者さんが亡くなっており、現代の医療においても治療が難しい病気のひとつです。

 

また、肺がんにおける従来の抗がん剤治療は、進行を一時的に症状を抑えることはできても、「クスリ」の力のみで治すことはなかなか難しいと考えられていました。しかし、がん免疫療法注)の登場により一筋の光が見えてきました

 

がん免疫療法とは、従来の抗がん剤とは異なり、自らの「免疫の力」を利用してがんを攻撃する治療法です。そのため抗がん剤に比べ比較的副作用も少ないのが特徴です。しかし、免疫療法は始まったばかりの治療法で、効果がある患者さん、ない患者さんと今のところ差があります。

 

注)今回の治験は、保険適応されている免疫チェックポイント阻害薬「ペムブロリズマブ」を用いた『がん免疫療法』に、分子標的薬である「ネシツムマブ」を併用する治療法の有効性と安全性を検証するものです。免疫療法には、現時点では効果が証明されておらず研究途上のものもありますので、現在治療中の方は、必ず主治医と治療方針について十分にご相談ください。

 

私たち、昭和大学医学部「チームカンガルーテール」は、肺がんの「免疫療法」において、従来用いられていた2つの薬を組み合わせた医師主導の治験を行い、それと並行して効果がある患者さんがもつ共有の特徴を探します(治療の効果を予測する指標(バイオマーカー)を探究する「探索的研究」を実施)。11の病院と連携し、がん組織、血液、便、それぞれの解析からバイオマーカーを探索します。しかし、今回は治療薬を開発する企業ではなく医師が中心となり治験を行うため、企業中心で行う治験と比べ、潤沢な研究費がありません。

 

ただ、今回の研究で、どのような患者さんにこの治療法が効くのか確認することができれば、薬を投与する前に薬が効くかどうか予測できるようになります。がん治療は長く続くものです。多くの治療法の中でも、人により薬の効果に個人差は大きく、効果が少ない辛い治療をしてしまっていることも多くあります。

 

薬を投与する前に、効果がある程度予測できるようになれば治療スピードもあがり、救える命が増えるかもしれません。だからこそ、皆様にも協力いただき研究を一歩前に進めていきたいと思います。

 

Photo by H. Shinoda

 

肺がんの免疫療法とは?


私たちの体には日々、がん細胞が発生します。そして、免疫細胞と呼ばれる血液中の白血球などが中心となり、免疫の力によってがん細胞を排除しています。その白血球の中にあるリンパ球の一つ「T細胞」が、がん細胞を攻撃する重要な役割を担っています。このT細胞が弱まると、免疫の力よりがん細胞の力が勝ってしまい「がん」が発生します。
 

がん免疫療法は、これまでの抗がん剤のようにがん細胞を直接攻撃するのではなく、このT細胞を筆頭とした免疫の力が弱まることを防ぎ、がん細胞を攻撃する力を保つことで、患者さん自身の力でがんを治す治療法です。

 

 

「がん免疫療法」を受けた肺がんの患者さんの一部は治療の効果がカンガルーの尾のように長く続くことがわかっています。この特徴を「カンガルーテール現象」と呼んでいます。ただ、がん免疫療法のみで効果が出る患者さんは一部の患者さんに留まるため、現在は様々な薬剤との併用療法が行われています

 

その多くは、副作用が比較的強い従来の「抗がん剤」と、がん免疫療法で使われる、がん細胞を攻撃する力を保つ「免疫チェックポイント阻害薬」を併用する治療です。

 

しかし、抗がん剤との併用ではがん免疫療法の「(免疫療法特有の副作用がでる可能性もあるが)副作用が比較的軽い」というメリットが活かせないこともあり、更なる治療の改良が必要と考えられています。

 

そのため、まだ解明しきれていない「どんな患者さんに効果があるのか、どうすればより多くの患者さんが免疫療法の効果を得ることができるのか」を探る必要があります。

 

図はイメージです

 

 

抗がん剤治療とは治療原理が異なる「がん免疫療法」
効果がある患者さんの特徴を探る研究

 

今回は、肺がんで用いられる薬である「ネシツムマブ」という分子標的薬と「ペムブロリズマブ」という保険診療を認められている免疫チェックポイント阻害薬の2つを併用し、どのような患者さんが治療をした時に「より効果的なのか」を科学的に探求する医師主導の治験を行います。

 

ネシツムマブ…がん細胞を増殖させる「EGFR」という分子を抑える薬=がんが増えるのを防ぐ

ペムブロリズマブ…がん細胞を攻撃する免疫細胞の力を守る薬=がん細胞ができても攻撃できるようにする

 

「ネシツムマブ」は抗がん剤との併用で、「ペムブロリズマブ」は単剤療法、抗がん剤との併用で有効性、安全性が証明され承認された薬剤で世界中で広く使用されています。しかしながら、この2つの併用は、まだ報告が少なく、今回の治験で併用療法の有効性とともに安全性も検証する予定です。

 

治験では、上記2つの薬を併用したがん免疫療法を、「ペムブロリズマブ」での免疫療法の効果が得やすいといわれている「PD-L1」というがん細胞分子が強く出ており、かつ、これまでにがん薬物療法を受けたことがない肺がんの患者さん50名に行います。その後、がんの組織や血液などを調べ、特に効果が出やすい患者さんの特徴を探りたいと考えています。

 

◆ 研究内容の詳細



治験に参加された患者さんの中で、同意を得られた患者さんの ①がんの組織 ②血液 ③便 を研究用に提供していただき、それぞれ以下を調べます

 

 

|| ①がん細胞の解析で目指すこと:薬が効くと予測できる分子を見つける


がん細胞を増殖させる「EGFR」という分子を抑える薬「ネシツムマブ」のみを使った治療では、がん細胞に「EGFR」が多くあるほど効果が高いことがわかっています。また、がん細胞を攻撃する免疫細胞の力を高める薬である「ペムブロリズマブ」のみを使った治療では「PD-L1」という分子が多いほど効果が高い*1,2 ことがわかっています。

 

そのため、今回の併用療法でも「EGFR」や「PD-L1」という分子が多い患者さんの方が併用療法でも効果が出やすいのではないかという仮説のもと検証を行います。また、「EGFR」と「PD-L1」という2つの分子は、細胞内の経路を介して互いに関連していることがわかっており*3,4 、その経路に着目しながら薬が効くであろうと予測できる新たな指標を見つける研究も行います。

 

 

|| ②血液の解析で目指すこと:血液中の細胞から薬が効くと予測できる特徴を見つける


①の「がん細胞の解析から薬が効くか予測できる分子を見つける」の応用編です。血液を採取するだけで薬が効くかわかると、がん細胞から確認するよりも、より手軽で患者さんへの負担も減ります。

 

実は血液の中には、今回の治療で使う「ペムブロリズマブ」の作用に関わる免疫細胞をはじめ、がん組織から血液へ入ってきたがん細胞もわずかながら存在している*5,6 ことが明らかになっています。

 

そのため患者さんの血液中の細胞を最新の機器で分析し、患者さんそれぞれの細胞の特徴と治療の効果との関連を見つけ、血液から薬が効く指標を見つける研究を行います。

 

 

||③ 便の解析で目指すこと:腸内細菌と治療効果の関係性を明らかにする


ヒトの腸にはおよそ1,000種類、数100兆個の細菌(=腸内細菌)が存在しています。これまでの研究で、腸内細菌のバランスの乱れが、がんを含めた多くの病気の発症に関わるだけでなく、薬の効果へも影響を及ぼすことが報告されています*7,8 

 

今回の「ネシツムマブ」と「ペムブロリズマブ」の併用療法においても、患者さんそれぞれの便を解析し、腸内細菌の特徴と治療効果との関係を明らかにしていきます。
 

〈参考文献〉 

1. Garon EB, Hellmann MD, Rizvi NA, et al. Five-Year Overall Survival for Patients With Advanced NonSmall-Cell Lung Cancer Treated With Pembrolizumab: Results From the Phase I KEYNOTE-001 Study. J Clin Oncol 2019; 37(28): 2518-27.
2. Reck M, Rodriguez-Abreu D, Robinson AG, et al. Pembrolizumab versus Chemotherapy for PD-L1-Positive Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med 2016; 375(19): 1823-33.
3. Akbay EA, Koyama S, Carretero J, et al. Activation of the PD-1 pathway contributes to immune escape in EGFR-driven lung tumors. Cancer Discov 2013; 3(12): 1355-63.
4. Besse B, Garrido P, Cortot AB, et al. Efficacy and safety of necitumumab and pembrolizumab combination therapy in patients with Stage IV non-small cell lung cancer. Lung Cancer 2020; 142: 63-9.
5. Beck TN, Boumber YA, Aggarwal C, et al. Circulating tumor cell and cell-free RNA capture and expression analysis identify platelet-associated genes in metastatic lung cancer. BMC Cancer. 2019; 19(1): 603. 
6. Pisapia P, Malapelle U, Troncone G. Liquid Biopsy and Lung Cancer. Acta Cytol. 2019; 63(6): 489-496. 
7. Mager LF, Burkhard R, Pett N, et al. Microbiome-derived inosine modulates response to checkpoint inhibitor immunotherapy. Science. 2020; 369(6510): 1481-1489. 
8.Kikuchi T, Yoshimura K, Tsunoda T, Kono K, et al. Characterization of tumor-infiltrating immune cells in relation to microbiota in colorectal cancers. Cancer Immunol Immunother. 2020; 69(1): 23-32.

 

今回の研究で指標を見つけることができれば、薬を投与する前に治療が有効かどうかを予測でき、かつ患者さんへの負担も少ない指標として、これからの活用が期待できます。

 

Photo by H. Shinoda

 

「がん免疫療法」はどのような患者さんに効果がでるのか探求し
治療前に効果を予測し、一人一人にあった治療法を行う一歩を作り出すために

 

がん免疫療法は、がん細胞を直接攻撃せずがん細胞周囲の環境を制御し、患者さん自身の免疫の力でがんを治す治療法ですが、新たな治療法のため、まだわからない点も多いのが事実です。

 

現在の主流である抗がん剤の治療では「抗がん剤の副作用で、逆に元気が奪われてしまうのではないか」という患者さんの声を耳にすることも多くありました。

 

自らの免疫でがんを治すがん免疫療法を確立していくことができれば、そのような声も少なくすることができるかもしれません。免疫療法の確立には今回の研究のように「どのような患者さんに効果があるのか」見極めが必要です。

 

今回の研究にて、どのような患者さんには治療の効果があるのか、治療前に治療効果を予測する目印を確立し、有効な治療法を早期に行うことができれば、多くの肺がん患者さんが免疫の力で「がん」を克服する日を実現できるのではと思っています。

 

新型コロナウイルス感染症により、医療ひっ迫と言われ久しいですが、がん治療の進歩を止めてはなりません。がん免疫療法により、多くの患者さんが、「がん」から解放される日が来るよう、その道しるべとなる本研究の費用を、ぜひ応援お願い致します。

 

Photo by H. Shinoda

 

 

 

プロジェクトメンバー

 

小林 真一

昭和大学臨床薬理研究所 所長

昭和大学病院臨床研究支援センター センター長

昭和大学は “至誠一貫”の理念のもと、患者さんの治療に貢献する大学です。臨床薬理研究所には、がんの免疫療法にかかわる二人の有能な専門家である吉村教授、和田教授がおります。今回は、この2人の研究者によって、がん治療効果を上げるための研究を実施し、いわゆる「カンガルーテール現象」のごとく、がん患者さんの長期生存を目指す大切な研究をしたいと考えております。

皆様からのご支援によって、これらの研究が進み、がん患者さんの治療に役立てるように頑張ります。何卒とよろしくお願いいたします。

 

角田 卓也

昭和大学医学部内科学講座腫瘍内科部門 主任教授
昭和大学病院 腫瘍センター長

がん免疫療法の開発により、がんはたとえ進行がんでも薬で長期生存できる時代となりました。それがカンガルーテール現象です。これは画期的なことですが、併用療法により更に多くの患者さんに効果がある治療法、すなわちカンガルーテールを押し上げる治療法を開発するための医師主導型臨床治験を立ち上げました。腸内細菌と患者免疫能を調べることで、この治療法はどんな患者さんに治療効果があるのか、また、副作用が出やすいのかを解析します。この結果は必ずや患者さんに役に立つ有益な科学的データとなると確信しております。
医師主導型治験ですので、研究費が潤沢にあるわけでなく、皆様からのサポートが必要不可欠です。なにとぞご尽力の程よろしくお願い申し上げます。

 

吉村 清

昭和大学臨床薬理研究所 臨床免疫腫瘍学部門 教授

肺がん患者さんに、希望を持っていただける新規治療の開発に少しでも貢献したいと考え、治療効果を最大に、副作用を最小にするための研究計画を立てました。特に、身体的に負担の少ない検査で、良い指標を見つけるため、腸内細菌と血液中のがん細胞、免疫細胞を調べます。効果の象徴的マークであるカンガルーテールのしっぽ(テール)を研究員一同で最大限上げることができるようにしたいと思います。貴重なご寄付を大切に使わせていただき、患者さんに還元していきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

 

和田 聡

昭和大学 臨床薬理研究所臨床腫瘍診断学部門 教授

私は今回の医師主導治験の探索的研究、”効果がある患者さんの特徴を探る研究”の実務を担います。患者さんにとって新しい治療薬の選択肢が増える事は、大変喜ばしいことではありますが、その効果は100%ではなく、“自分にとって有効であるか”を治療薬投与前に知ることが出来るのは、大変重要なことと思います。是非とも皆様のお力をお借りして、”治療薬投与前に効果が特定できる患者さんの同定”を目指し、患者さんファーストな治療法の開発を応援して頂ければと思います。
皆様のご協力を心よりお待ちしております。

 

堀池 篤

昭和大学医学部内科学講座腫瘍内科部門 准教授

私は、本研究の本体研究である医師主導治験の代表者をしている者です。肺がんの薬物療法は、がん免疫療法の登場により画期的な進歩を遂げましたが、がん免疫療法単独で恩恵を受けるのは一部の患者さんに限られています。今回、治験薬として用いるネシツムマブは、がん細胞の増殖のアクセルとなるEGFRを抑える薬剤で、がん免疫療法の効果を高めることを期待しています。しかしながら、がん免疫療法は、根本的に治療原理が異なる新しい治療法のため、まだ、解明されていないことがたくさんあります。今回の研究で、がん免疫療法のメカニズムが解明されれば、多くの肺がん患者さんが、クスリの力とご自身の免疫の力で「がん」を克服する日が近い将来やってくると確信しております。ぜひ、皆さま方の熱いご支援をお願い申し上げます。

 

応援メッセージ(五十音順)

 

上野 直人

テキサス大学MDアンダーソンがんセンター教授

私はテキサス州ヒューストンで腫瘍内科医をしています。非小細胞肺がんは、転移すると治すことができない、病気です。うれしいことに、免疫療法あるいは標的療法による治療は非常に進歩してきています。今回の研究では、免疫療法と標的療法を組み合わせることで、肺がんの治療に大きなブレークスルーをもたらすことができるかを臨床試験を行うことにより医学の進歩に貢献しています。この大変意義のあるプロジェクトに、皆さんも是非参加して一緒に戦ってください。
 

 

鈴木 弘行

福島県立医科大学附属病院 病院長

私は肺癌治療(外科治療、免疫療法)を専門とする外科医です。
進行肺癌の治療は従来化学療法が主でしたが、現在では免疫療法と分子標的療法が中心となりました。本研究はこの2つの治療の併用という新たな治療法の開発を目的としており大変期待されます。私は角田教授を中心とした日本のトップレベルのメンバーが集まったこの研究グループによって新たな治療開発が進むことを確信しています。この研究の成果は進行肺癌で苦しむ患者さんにとって大きな福音になるでしょう。ぜひ皆さんにもこのプロジェクトに積極的にご参加いただき、日本発の先進的な治療開発の一翼を担っていただきたいと思います。

 

 

髙橋 俊二

がん研有明病院 副院長 総合腫瘍科部長

私は希少がん・頭頚部がん等の治療に関わっている腫瘍内科医です。EGFR抗体薬はシグナル阻害に加えて免疫効果も報告されており、例えば頭頚部がんでも免疫チェックポイント阻害剤使用後或いは併用でEGFR抗体の有効性が高くなること等が報告されています。EGFRが主なドライバーである肺がんにおいてEGFR抗体と免疫チェックポイント阻害剤の併用効果を検討し、更にその作用機序を患者さんにおいて詳細に検討することは非常に重要と考えます。私どもは昨年、原発不明がんにおけるゲノム解析研究についてクラウドファンディングを行い、多大なご支援を頂き現在研究実施中です。この大変有意義な研究についても、是非とも皆様のご支援をお願い申し上げます。

 

山上 裕機

和歌山県立医科大学外科学第2講座 教授

がん治療は日進月歩で多くの新しいお薬が生まれ、いままで治療できなかった難しい癌も治るようになってきました。その治療法の進歩は、新しいお薬による治療、または新たなお薬の組み合わせによる治療を開発してきた結果といえます。しかし、それらの新しい治療法を実際に患者さんの手元に届けるには、『治験』という臨床試験を行う必要があります。治験によって、その治療法が確かに患者さんにとって有効だという証拠を固めなければいけません。

とくに、お薬を組み合わせる治験は重要です。このたび、肺癌の標的治療と免疫療法を組み合わせた新しい試みを『医師主導治験』で行います。治療が難しい肺癌の新たな治療法となることが大きく期待されています。みなさま方のご支援をお願いする次第です。

 

 

・研究協力者一覧


 

|| 治験参加施設

・昭和大学病院(腫瘍内科  堀池 篤)
・弘前大学医学部附属病院 (呼吸器内科 田坂定智)
・東北大学病院 (呼吸器内科 宮内栄作)
福島県立医科大学附属病院 (呼吸器外科  塩 豊) 
・東京慈恵会医科大学附属病院 (呼吸器内科  和久井大)
・がん・感染症センター東京都立駒込病院 (呼吸器内科 細見幸生)
・NTT東日本関東病院(呼吸器内科 酒谷俊雄)
・社会福祉法人三井記念病院 (呼吸器内科 白石英晶)
・横浜市立市民病院(呼吸器内科 下川恒生)

・昭和横浜市北部病院(腫瘍内科  石田博雄)

・昭和江東豊洲病院(内科系診療センター  嶋田 顕)

 

 

|| 治験調整委員会
・堀池 篤 (代表者)昭和大学 医学部腫瘍内科 准教授 
・角田卓也 昭和大学 医学部腫瘍内科 主任教授
・小林真一 昭和大学 臨床薬理研究所 所長
・三邉武彦 昭和大学 統括研究推進センター センター長
・今村知世 昭和大学 先端がん治療研究所 准教授

 

 

|| 治験調整事務局
・竹ノ下祥子  (プロジェクトマネージャー)昭和大学 臨床薬理研究所 講師 / 昭和大学病院臨床試験支援センター CRC
・龍 家圭    昭和大学 臨床薬理研究所 講師 / 昭和大学統括研究推進センター
・楠本壮二郎    昭和大学 医学部呼吸器アレルギー内科 講師

・大熊遼太朗    昭和大学 医学部腫瘍内科 助教
・東 富雄    株式会社ピープロ・ジャパン 

 

 

|| 附随研究部分担当
・吉村 清    昭和大学 臨床薬理研究所 臨床免疫腫瘍学部門 教授
・和田 聡  昭和大学 臨床薬理研究所 臨床腫瘍診断学部門 教授

 

 

|| 試験統計家・統計解析担当者
・井上永介    昭和大学統括研究推進センター 教授

 

 

|| 効果安全性評価委員会

・山本信之 (委員長)和歌山県立医科大学内科学第三講座 教授
・工藤慶太    国立病院機構大阪南医療センター呼吸器腫瘍科 科長
・栁谷典子    がん研究会有明病院呼吸器内科 副部長

 

 

|| 治験薬提供者
・涌元厚宏    日本化薬株式会社 代表取締役社長 

 

 

 

資金使途 ・ 内容の詳細

 

皆様にいただきました資金は、探索的研究にかかる費用(以下の解析費用、検体輸送費)として活用させていただきます。

・Mircobiota(腸内細菌叢)解析 8,000,000円

・免疫担当細胞解析 5,600,000円

・腫瘍解析 6,400,000円

・検体輸送費 1,280,000円

 

●内容:

本クラウドファンディングのご支援金は、新たながん免疫療法であるネシツムマブ+ペムブロリズマブ併用療法の医師主導治験に参加された患者さんの中で、同意を得られた方から提供していただいた血液、便、がんの組織を用いて、治療の効果を決める指標(バイオマーカー)を探る探索的研究のために使用されます。

 

●期間

2021年6月1日〜2024年12月31日
本体の医師主導治験は、約2年間をかけて全国から50名の患者さんの登録を行います。その後、観察期間として2年、総行程4年間の計画です。

 

● 協力医療機関

当研究は下記の病院の協力のもと行います。
 

・昭和大学病院    
・弘前大学医学部附属病院    
・東北大学病院    
・福島県立医科大学附属病院

・東京慈恵会医科大学附属病院    
・がん・感染症センター東京都立駒込病院    
・NTT東日本関東病院    
・社会福祉法人三井記念病院    
・横浜市立市民病院

・昭和大学横浜市北部病院

・昭和大学江東豊洲病院     

 

免責事項

 

・本クラウドファンディングは治験に参加された患者さんから同意を得ていただいた血液、便、がんの組織を用いて治療の効果を決める指標であるバイオマーカーを探求する基礎研究です。今回の基礎研究の結果をもとに、ゆくゆくはバイオマーカー確立を目指しますが、本クラウドファンディングにおいてバイオマーカー確立を保証するものではないことをご理解ください。

・本治験、および探索的研究においては、必ずしも想定した結果が得られるとは限りません。

・解析及び分析結果が、実証試験と大きく乖離した場合には、途中で試験内容を大きく変更 / 中止する可能性があります。

・本プロジェクトへの支援は、治験参加への優遇等を行うものではございません。寄附と治験等への参加は関係ありませんので予めご了承ください。

 

 

注意事項

 

・ 本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「支援契約(ページ下部にございます)」の中にございます「● 命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。

 

・支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトの支援獲得のPRのために利用させていただく場合があります。

 

 

お知らせ

 

・ 本プロジェクトに掲載しておりますお写真は、写真家篠田様からご提供いただきました。この場を借りて改めて感謝申し上げます。

 

税制上の優遇に関しまして

 

昭和大学に対する寄附は、学校法人への寄附として税制上の優遇措置が講じられています。そのため、今回のクラウドファンディングでのご寄附も税制上の優遇になります。詳しくは以下のサイトをご覧くださいませ。

 

https://www.showa-u.ac.jp/about_us/support/exemption.html

 

 


 注目の新着情報 / 日々更新中

 

色々なクリニックから応援いただいています。(6月4日更新)

 

応援メッセージ:昭和大学江東豊洲病院内科系診療センター嶋田先生(6月2日更新)

 

応援メッセージ:東北大学呼吸器内科 宮内先生(6月1日更新)

 


 

 

ご寄付いただきました企業様

 

西小山クリニック

〒152-0011 東京都目黒区原町1-11-1コトブキビル2階

 

 

東京CAクリニック

〒108-0071 東京都港区白金台4-9-19 HAPPO-EN URBAN SQUARE 4F

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プロフィール

1987年 和歌山県立医科大学卒業、医師国家試験合格(M.D.取得) 1989年 和歌山県立医科大学附属病院臨床研修医終了 1993年 和歌山県立医科大学大学院課程(専攻:第二外科)修了、医学博士Ph.D. 1992-1995年 City of Hope National Cancer Institute (Los Angeles)留学、同講師 1995年 和歌山県立医科大学第二外科助教 2000年 東京大学医科学研究所付属病院外科講師 2005年 東京大学医科学研究所付属病院准教授 2010年 オンコセラピーサイエンス株式会社、代表取締役・社長 2015年 メルクセローノ株式会社、MA Oncology部長 2016年 昭和大学臨床薬理研究所臨床免疫腫瘍学講座・教授 2018年 昭和大学医学部内科学部門腫瘍内科学部門・主任教授    昭和大学病院腫瘍センター長

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ギフト

5,000


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1| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)

※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
144人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

10,000


alt

2| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)

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寄付者
214人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

30,000


alt

3| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)

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※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
71人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

50,000


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4| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)

※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
47人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

100,000


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5| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)

※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
55人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

300,000


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6|肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)
( 4 )クラウドファンディングのHPへバナー掲載(希望者のみ)

※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

500,000


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7| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
(3)クラウドファンディングのHPへお名前掲載(希望者のみ)
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※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

1,000,000


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8| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
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※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

2,000,000


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9| 肺がん免疫療法の研究を応援

(1)お礼メール
(2)寄附金領収書
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※領収書の宛名はギフト送付先にご登録いただいたお名前になります。ギフト送付先には、寄付者様ご自身のご住所をご記載くださいませ。
※寄附金領収書については、2021年11月目処に発送致します。

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年6月

プロフィール

1987年 和歌山県立医科大学卒業、医師国家試験合格(M.D.取得) 1989年 和歌山県立医科大学附属病院臨床研修医終了 1993年 和歌山県立医科大学大学院課程(専攻:第二外科)修了、医学博士Ph.D. 1992-1995年 City of Hope National Cancer Institute (Los Angeles)留学、同講師 1995年 和歌山県立医科大学第二外科助教 2000年 東京大学医科学研究所付属病院外科講師 2005年 東京大学医科学研究所付属病院准教授 2010年 オンコセラピーサイエンス株式会社、代表取締役・社長 2015年 メルクセローノ株式会社、MA Oncology部長 2016年 昭和大学臨床薬理研究所臨床免疫腫瘍学講座・教授 2018年 昭和大学医学部内科学部門腫瘍内科学部門・主任教授    昭和大学病院腫瘍センター長

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