【2010年冬】

 

私たちは決定した扇子の親骨のイメージを元に、引き続きPhinDESIGN様でモデルの制作を始めます。何度も何度も微妙な箇所を修整して立体化し、コラーニの特徴的なラインを細部まで表現していきます。

 

 

そして、ついに親骨モデルのデータが完成!

 

私たちは試作品を「ABS樹脂」で制作し、早速、宮脇賣扇庵様にご協力頂き、職人さんの手で仕立てて頂きます。ABS樹脂とは、家電製品や玩具に使われるプラスチック素材です。

 

待つこと数週間…。

 

ある日、帰宅すると、宮脇賣扇庵様から小包が!

 

ついに…ついに試作品第一号が出来上がりました!

早速開封して出来立てほやほやの扇子を使ってみたのですが、開いた状態で扇いでも、閉じている状態で握っても、通常の扇子を使う時の感覚にはない独特の使い心地が得られました。私たちがコンセプトデザインを元に具現化した扇子は、コラーニデザインを実感できるものになっていたので、それまでの苦労など忘れて本当に心が躍りました。

 

 

私たちはこの試作品を用いて、2つのことを早急に確認することにしました。

 

ひとつは、コラーニ教授から現状のデザインで承認を得ること。

もうひとつは、長期間の使用に耐えうるものか確認すること。

 

この時の私は、おろかにも「全てうまくいく」と勝手に思い込んでいましたが、本当に甘かったと思います。

 

もしかすると、この仕立てられて数週間を経た扇子の写真をご覧になって、既にある事にお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。過去の記事にもそのヒントがありましたね。

 

そして、間も無く「2011年の春」がやってくるのでした。

 

(つづく)

 

新着情報一覧へ