クラウドファンディング開始のご挨拶

 

みなさま、初めまして。認定NPO法人高知こどもの図書館館長の田島真紀と申します。

本日より、「行けなくても訪ねられる図書館！子どもの本の世界を拓くWebサイト」というプロジェクトに、59日間で250万円の資金調達を目標として取り組んでいきます。

 

かつて小学校教員をしていた頃、『かえるのべんとうや』（安江リエ作　あべ弘士絵　福音館書店）や『グレイ・ラビットのおはなし』（アリソン・アトリー作　マーガレット・テンペスト絵　石井桃子訳　中川李枝子訳　岩波書店）などのちょっと長いお話を、給食の後に子どもたちに毎日読んでいました。

子どもたちはその時間を楽しみにしてくれていて、「早く食べろう！」と急いで食べる子がいました。また、ある子が休んでいた時には「○○ちゃんが休んじゅうき、みんなと一緒に聞けんがはかわいそう。みんなが揃った日に読もう」という子もいました。

 

子どもがおはなしや絵本、物語、本と出会う方法は、たくさんあります。

インターネットが情報源の主流となりつつある今、

ページを手で繰らずに画面上でスワイプしながら電子書籍を読む子も多くなっているかもしれません。

 

ただ、その子が一番最初に本と出会った時には、きっと本を手渡す大人がいたことでしょう。読み聞かせをしてくれる家族かもしれないし、学校の先生かもしれないし、ボランティアさんかもしれない。子どもたちに”本のある世界の楽しみを”と願って、おはなしの語りや昆虫の写真や恐竜の絵本を手渡せる場として、高知こどもの図書館を運営してきました。

 

この度、２度目のクラウドファンディングに挑戦するにあたって、準備のためにデジタルの世界に勇気を持って踏み込みました。インターネットに流れる時間の速さが持つ利便性と、本を読む時間に流れる時間のどちらのいいところにも気付くことができました。そして、今年4月に準備をはじめてからこれまで、応援してくれる方々との新たな出会いもありました。

 

新しいwebサイト制作のための資金調達に挑戦するというと、今までも運営資金がないなりに工夫してやってきたのに、人からお金を集めて自分のしたいことをするのは他力本願ではないか、という批判もあると思います。金額が大きいことから、規模に見合わないものを作って続けていけるの？　という疑問を持つ方もいらっしゃるかと思います。

 

しかし、時代が大きく変化し、コロナ禍も経て、今までの当たり前が当たり前ではなくなっている今、これまで出会ったことのない人たちと繋がり、こどもたちへ本を手渡す活動をより広くより柔軟に行い続けていくために、そのための玄関口となるWebサイトが必要です。

 

図書館を訪れた子どもが親子でゆっくりと滞在してくれるのと同じように、Webサイトを訪れた子が、ネット（Webサイト）とリアル（図書館）と本の世界を行き来しながらゆったりと人生を謳歌してくれたら、こんなに嬉しいことはありません。

 

１２月1１日まで、応援して下さる皆様と共にスタッフ・理事一同全力を尽くして参りますのでどうかご支援、ご協力賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 

【認定NPO法人高知こどもの図書館　館長・田島真紀　理事・スタッフ一同】