幻の宝物殿設計図が発見されました

この度の宝物庫改修にあたり、当山では宝物庫内の状況のほかに、宝物庫に関する過去の資料などの調査を行なっています。

そんな中、昭和59年～平成6年に行われた「昭和大修理」に関する記述の中で、宝物庫を「宝物殿」へと改修する計画がありました。当時長岡京市の手により宝物類が調査され、当山の宝物が長岡京市指定文化財第一から第七号に指定され、文化財に対する意識が高まった時期でした。

幻の宝物殿ー。それは現在の宝物庫の後ろを拡張し、2倍近い広さにするという計画で、長岡京市の指導の下作成されました。参拝に来られた方にも宝物を見ていただけるような施設への改修を試みていたことが出てきた設計図よりわかりました。

この記述から、数十年前から当山では宝物庫を改修したいという願いを持ちながらも、資金的な問題により断念していたことが分かります。今回の取り組みが今を生きる私たちだけでなく、先人たちの積年の想いが募った願いであることを実感しています。

今回の改修では建物自体の拡張は行いませんが、図面を見ますと非常に参考になる部分も多く、先人たちの思いを受け継ぎ、取り入れられる部分は吸収しながら、取り組んでいきたいと思っています。

今後も改修に向けた調査の経過などもお知らせしてまいります。引き続きのご支援・応援の程をよろしくお願いいたします。