なぜ、ここにいるのか最初は分からなかった。
ただ、嬉しかった。みんなで朝ミーティングをすることが。
この城にいっしょに眠っているひとがいることが。
買い出しをすることが。ご飯を食べることが。
あと、20日。
7月2日(母の誕生日)に入寮してから
どれほどの時間がたったろう。
顔も声も空気も音も
数えきれない途方もない数が身の上を過ぎ
いま、ここに、立っている。
3人から始まった共同生活は
いま11人となった。
へとへとになりながらも絶対にBarのお客さんを裏切らない人。
いつも抜群の安定感と包容力でみんなを安心させてくれる人。
真直ぐすぎるくらい真直ぐな心でみんなから絶対的な信頼を得ている人。
厳しい奥に底知れぬ力と溢れる愛をもって一人一人と触れる人。
自分にできることを常に探し、走り続ける人。
みんなのムードメーカーとして、一人の旅人として、前を見続ける人。
おかあさんのように、みんなをケアしてくれている人。
がむしゃらに、「自分とは」を問い続ける人。
努力を裏に、ひょうひょうと空気を和ます人。
プロとして、遠くの峰から教えてくれる人。
舞台美術を一手に引き受けてようとしてくれている人。
みんなといられるの
みんなが一緒にそろうの
あと20日だ。
共同生活って普通は終わりは決まっていないけど
「期限付きの家族」が痛烈に胸を裂く。
みんなと、会えて、暮らせて、本当に良かった!
奇跡の88日間の4分の3も過ぎ、
本番まで20日。
稽古のこと以外
舞台のこと以外
考える隙間など
ない。
走りぬき、味わい、楽しむんだ!
大道具も枠組みできてきたし
稽古の中で場面や曲もどんどん固まっている。

自分は舞台が終わったあと、泣くだろうか。
涙も出ないくらい、うれしいんじゃなかろうか。
舞台へ、そしてその先へ。
大好きなみんなへ。
キャスト/ヒデ

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