薬草園が完成し、ワークショップ開催から2ヶ月経ったクーレン山の小学校を訪問しました。

 

定期的な連絡はとっていましたが、はたして村の人達が薬草園のメンテナンスをしているのか、草ぼーぼーの状態で放置されているのではないか。正直、心配していました。

 

しかし薬草園は、驚いたことに2ヶ月前よりもずっと奇麗に整備されていました!

 

(薬草が根付き、周囲の村に溶け込んでいます)

 

 

薬草園を作ったことで村人の間にどのような変化が起こったのか?小学校の校長先生、児童、この村の村長とクルクメール(伝統医療師)にインタビューしました。

 

◎小学校校長 クンティアさん:

 

「薬草園が作られる前は、学校には水道も井戸も無く、国際機関の援助で行っていた朝の炊き出しに使う水は、すべて児童たちが自宅からペットボトルで持参し、その水を水瓶にためて使っていました。薬草園のために作った水道は、炊き出しの水としても使えるようになりました。

それから、校門の外に薬草園の看板を作ったせいか、ほぼ毎日、プノンクーレンを訪れる観光客が私たちの薬草園を訪れるようになりました。手のあいている教員が園を案内しています(笑)。

 

(小学校の校長先生)

 

◎児童 シンさん(6年生)

 

「森に包まれた学校ですが、いつも遊んでいる校庭だけは植物がなく砂地がむき出しでした。薬草園のおかげで緑いっぱいの奇麗な学校になったのが嬉しいです。薬草のことは何も知りませんでしたが、ワークショップでお母さんと薬草の勉強をして、今は友だちもみんな薬草に興味を持っています。友だちとサンプル園のお気に入りの木に水をやるのが楽しみです。」

 

 

 

◎村長 パラさん

 

「病院どころか保健所も無い村なので、村人たちは健康管理のために、ある程度の薬草の知識は持っていましたが、その知識が正しいのか間違っているのかは誰も定かではありませんでした。ワークショップで普段の生活に利用できる地域の薬草について教えてもらい、村人たちは喜んでいます。

また、薬草を街に出荷して、子供たちが通う学校の水と電気を維持するという取り組みは村の発展のためにも、すごくいいアイデアだと思っています。」

 

(村長も学校の薬草園を支持)

 

 

◎クルクメール バニーさん

 

「1999年に、この村に来た時から家族を養うため伝統薬の知識を使って、寺に参拝する観光客を相手に商売を始めました。私は元僧侶で学歴がありません。ですから村の人達は正直、あまり私の作る伝統薬を信用していなかったと思います(笑)。村の人達のために何か役に立つことをしたい、という思いから薬草園の造園プロジェクトに参加しました。サンプル園を作るために森から薬木の苗を集め、ワークショップでは、参加した保護者たちに地域の薬草についての講義を行いました。それ以来、村人が伝統薬について訪ねてきてくれるようになりました。今は村人からの信用を得たという実感があります。そして、予想外のことでしたが、店の伝統薬の売り上げが増えました!」

 

(プロジェクトの立役者、クルクメール バニーさん)

 

 

村のみなさんが、薬草園を大切にしてくれていることが、しみじみと伺え、改めてこのプロジェクトを実行してよかった、と強く感じました。

 

 

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