新型コロナウィルスからの再生をめざすミラノの光をカレンダーに

ブティックに勤めていた娘に聞いた話です。

今年の冬のセールは順調でしたが、２月中旬以降は客足がどんどん減り続けました。そして、春夏物として仕入れていた商品がちょうど入荷した頃にロックダウンになってしまったので新着商品を販売する機会を失いました。その在庫処分期間を設けるために今年の夏のセールは例年よりかなり遅い８月１日からの開始になったという訳です。洋服は手に触れたり、試着するもの、それにイタリアの小売店はプロの店員がお客様に商品説明をしてこそ成り立つ対面販売が多いのです。しかしコロナ禍ではこれがあだになりました。

ソーシャルディスタンスの規則を守るため一度に入店できる人数が決められ、対面販売も困難を要し、洋服は消毒が必要になるなど、大変な負担を強いられています。またそれに追い打ちをかけているのが通販です。イタリア人といえばファッションにこだわりがあり、洋服の生地も自分の手で触って確かめないと買わない、だから通販はイタリアではあまり流行らないなんていうのがこれまでのイメージでしたが、それはもう過去の遺物になりつつあるようです。