日本の子どもたちにガーナを身近に感じてもらえる絵本を作りたい

日本の子どもたちにガーナを身近に感じてもらえる絵本を作りたい

支援総額

542,000

目標金額 500,000円

支援者
45人
募集終了日
2015年11月24日

    https://readyfor.jp/projects/mydream_picturebook?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2015年10月27日 09:57

絵本ストーリー全編公開

こんにちは!

今回は、先日のイベントでも朗読させていただいたストーリー全編を、イメージ写真とともにアップさせていただきます。

 

(ストーリーと下絵の制作・擦り合わせの様子[写真:豊田 圭美])

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(1)
アフリカの、ガーナという暑い国の、ボナイリという村。
この村に住むルカヤは、お絵かきと家族が大好きな5歳の女の子。

(2)
ボナイリ村に、早い朝が来ました。幼稚園へ行く前にお姉ちゃんと水汲みをするのが、ルカヤの日課。


(3)
まだおひさまもでていない道を、2人はてくてく歩きだしました。道を進んでゆくたび、一人、また一人と村人たちが集まってゆきます。
そうして向かった水道には、たくさんの村人たちが列になって、あたりがわいわいとにぎわっていました。
「なにか絵を描こうかしら。」
ルカヤはそう思い、スケッチブックをひらきました。

 

[写真:原 ゆかり]


(4)
ルカヤのスケッチブックには、数えきれないほどの絵が描かれています。なかでもルカヤのお気に入りは、大好きな家族の絵。
遠くへお嫁に行ったお姉さんや、ルカヤ達の学校のためにお金を稼ぎにでたお兄さん。
ルカヤは、家族みんながいた頃がなつかしくなるたびに、2人が今どうしているかを、お父さんに聞きます。そしてその話をたよりに、家族の絵を描くのです。

 

(5)
しばらくして、順番が回ってきました。
ちゃぷちゃぷ、ぱっしゃん。水はバケツの中にそそがれていきます。
「どのクレヨンを使っても、きらきらとした水の色はぬれないわ。」
ルカヤは毎朝、そう考えます。
たっぷり水のはいったバケツを頭にのせ、2人はいつものように、ゆっくりゆっくりおうちへ持って帰りました。

 

[写真:越出 水月]


(6)
そのころお父さんは朝のお祈りをし、お母さんはもう2人のお母さんと、一緒に朝ごはんを作っていました。そう、ルカヤのお父さんには、3人の奥さんがいるのです。
ルカヤたちがおうちに着くと、家族20人分のおかゆができあがっていました。おいしそうなにおいがあたりをふわふわとただよっています。
ルカヤは弟のアブドゥルを起こしてやって、身支度をさせると、一緒にあたたかいおかゆを食べました。

 

[写真:原 ゆかり]

 

(7)
さて、朝ごはんを食べ終えると、幼稚園へ出発です。イスとお弁当をひょいと頭に載せると、ルカヤはアブドゥルの手を引いて歩きだしました。


(8)
2人は幼稚園につきました。お友だちもつぎつぎと集まってきます。
みんなが集まると、広場にぴしっと整列。
先生にむかって、ぺこりとごあいさつ。
ごあいさつが終わると、みんなで声を合わせてガーナの国歌をうたいます。
行進の歌をうたいながら、それぞれの教室へ。いち、に、いち、に。みんなで足をそろえます。

 

 [写真:原 ゆかり]


(9)
年長のルカヤは、幼稚園で英語と算数とお絵かきを習っています。ルカヤの好きな科目はもちろん、お絵かき。
授業では、先生から配られる鉛筆と一枚の紙で、絵を描いていきます。

 

[写真:堀田  よしこ]


(10)
2年前、お絵かきをならいはじめた時に、ルカヤはすっかりお絵かきのとりこになってしまいました。
描けるところなら、どこでも、なんでも、いつまでも。
木には真っ黒な炭で、しゅかしゅかしゅか。地面には木の棒で、さらさらり。
ところがルカヤには、ひとつのなやみがありました。
「もっともっと、たくさん絵を描きたいのに。」


(11)
けれどもある日、そんなもやもやは、解決しました。年少さんだったルカヤは、幼稚園で一番お絵かきを頑張ったことを表彰されたのです。
お母さんや先生も喜んでくれましたが、賞品でスケッチブックとクレヨンをもらったルカヤは、誰よりうれしく思ったのでした。
そう、お絵かきが大好きなルカヤにとって、自分だけのスケッチブックは、まるで宝物のようなものだったのです。
「これで、好きな分だけたくさん絵が描けるのね!」

 

[写真:樋口 陽子]


(12)
もらったスケッチブックをひらいては、ルカヤは思いのままに絵を描きます。
描けるときになら、いつでも、なんでも、どこまでも。
あか、あお、きいろに、ピンクやみどり。
「いろって、とってもすばらしい!」


(13)
そうして今日、幼稚園に外国からの先生がやってきました。
ルカヤ達は先生をスィミンガと呼び、先生が村にいる1週間、お絵かきを教わることになりました。


(14)
スィミンガ先生は、ルカヤが見たこともないような、不思議ですばらしい絵をたくさん描きました。
なんと、いろいろな色やかたちが、毎朝汲む水のようにきらきらと光っていたのです!
ぐにゃぐにゃ、ふんわり、ぴちゃぴちゃ、ぽたぽた。
「先生の絵は、まるで魔法のようだわ!」
今まで、目にみえるものだけを絵に描いていたルカヤは、先生と、先生の絵にすっかり夢中になっていました。

 

(15)
お別れは寂しいけれど、ルカヤは、先生からとてもすばらしいプレゼントをもらったのです。
それは、いつかすてきな絵描きになるという、夢。

 

[写真:原 ゆかり]

 

(16)
「大きくなったら世界中を旅して、大好きな絵を、たくさん、たくさん描きたい。そして、絵描きになったらボナイリに帰って、村のみんなにたくさん絵を描いてあげるんだわ。」

 

(17)
こうしてルカヤは、大きな夢をこころに咲かせて、今日もスケッチブックをひらくのでした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


このストーリーを、是非とも声に出して読んでいただけたら嬉しいです。
声に出す事で、言葉のあたたかみを感じ取っていただけたらと思います。

 

MY DREAM絵本プロジェクト ストーリー担当
豊田 圭美

リターン

3,000


・御礼メッセージ

支援者
20人
在庫数
制限なし

10,000


・御礼メッセージ
・ボナイリ村の子どもの絵のポストカード

支援者
25人
在庫数
制限なし

30,000


・御礼メッセージ
・ボナイリ村の子どもの絵のポストカード
・MY DREAMガーナコットン製品(1点)

支援者
1人
在庫数
制限なし

50,000


・御礼メッセージ
・ボナイリ村の子どもの絵のポストカード
・MY DREAMガーナコットン製品(2点)
・今回製作する絵本

支援者
3人
在庫数
制限なし

100,000


・御礼メッセージ
・ボナイリ村の子どもの絵のポストカード
・MY DREAMガーナコットン製品(3点)
・今回製作する絵本
・MY DREAMゲストハウス無料宿泊券

支援者
0人
在庫数
制限なし

記事をシェアして応援する

    https://readyfor.jp/projects/mydream_picturebook/announcements/30689?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る