お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。


支援者の皆様にリターンのご希望についてのお伺いのメッセージをお送り致しました。
■当館のHPへのお名前の掲載の可否(&掲載するお名前)【全ての皆様】
■台本カバーの作品のご希望(&記載するお名前) 【1万円以上の支援者様】
などをお伺いしておりますので、メッセージが送られてきましたら、お手数ですが、是非ご返信下さい。1万円以上ご支援頂いた方で、台本カバーのご希望がまだ決まっていない方は、以下の作品リストよりご支援1口につき1作品をお選びください。

 

【歌舞伎・新派台本】作品リスト
【映画台本】作品リスト
【『釣りバカ日誌』台本】作品リスト
【寅さん台本】作品リスト

 

さて、11月13日の新着情報に続いて、紙資料修復工房さんに送って頂きました、【音貞アルバム】の処置の過程に撮影された写真と作業の進捗状況のご報告についてお知らせいたします。

主な作業の流れは【解体】【ドライクリーニング】【スポットテスト】【脱酸性化処置】【補修】の順で行われ、今回はドライクリーニング作業中に撮影された写真を送っていただきました!

 

前回の解体の作業はこちら

 

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解体に続いて、ドライクリーニングを進めます。
今回は今後の再製本を念頭に置いて本文ページの最小限の処置をすすめますので、ドライクリーニングは念入りに。

 


まずは、HEPAフィルター付きのスポットバキュームにて表裏のクリーニング。脆弱な写真資料や紙資料以外の表裏に積もった塵埃をポリエステル網をのせた上から吸引して除去を進めます。

 


次に、フィルター付きのドームサクションテーブル(資料を置く天板に細かい穴がたくさんあり、バキュームクリーナーにより塵埃を下方へ吸引する装置)にて、ページ全体を平滑に吸引し塵埃の除去を進めます。この時に、綴じの部分の二つ折りは伸ばして、その間の鉄錆もきちんと取り除きます。

 

まだまだドライクリーニングは続きます。
練り消しゴムを使用し、記載のない部分の塵埃を除去していきます。擦り取るのではなくて、ポンポンと軽く弾ませるように紙を毛羽立たせないようにパウンディングしながら塵埃を取り除きます。

 


新しい練り消しゴムに変えてさらにもう一度、取り残しが無いか確認しながらドライクリーニングを進めます。

 


ドライクリーニングを進めながらも記載材料や紙質、印刷などが、処置に使用する水分やアルカリ溶液などに可変が無いかスポットテストを並行して行います。

 


状態の確認も細かく行っていきます。貼付されている白黒写真は、酸性紙台紙に触れている部分が銀鏡化しています。

 

さらには、処置前の紙の劣化を非破壊で測定する方法の一つとして紙中の水素イオン濃度の測定を、数種類の紙質の資料を選んで行います。処置前のpHはpH3.5~pH4.0の酸性値です。


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ドームサクションテーブルなど何だかSF映画に出てきそうですが、初めて見る専門用具の写真に、当館のスタッフもわくわくしながらご報告を読みました。pH値は、0~14までの数字で測り、真ん中の7が中性で、それよりも下の値が酸性となります。酸性値が高いことは劣化原因の1つとなります。【音貞アルバム.】は酸性の度合いがかなり高い状態となっていますね。


練り消しゴムによる塵埃の除去も、長年の間にいかに汚れが付着していていたかが、目に見えて良く分かります。【音貞アルバム】も120年分の汚れがクリーニングされて、喜んでいるのではないでしょうか。

 

さて、次回は補修の作業についてのご報告をお伝えします!お楽しみに!

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